第46話 取り敢えずの日常~お屋敷訪問
ふむ、朝5時。何時も通りだな。
右隣には昨晩泊まったエリダが、しがみ着いて寝ている。
可愛い寝顔をつついてみる。つん……つん
むにゃむにゃ言ってる。
「ふにゃ。ぁ、メル………おはよう。朝ですか?……」
「まだ早い。寝てなさい」
「寝たら何処か行ってしまうから。いやです」
「行かないよ?此処に居る」
「ほんとう?眼は瞑るけど起きてます。メルを感じたいから」
「………ねぇ、める?私の事。好き?」
「好きだよ。どうした?」
「ううん。ただ、怖いなって。ずっとずっと、一緒です」
「ああ。そうだよ」
「ぅ………むにゅ~。何時ですか?」
「6時過ぎだな。起きる?朝の散策も良いものだぞ?」
「そうね。行こうかしら?」
俺がお茶を淹れて、2人で飲む。この時間も幸せだ。
隣の浴室でサッと流して、既に待機しているオールワークスメイドとマリアンヌがエリダに化粧を施しドレスを着せる。ジェシカも来て、俺にスーツを着せて整える。
彼女達は休憩待機で俺達は中庭に抜けて林沿いを回る。勿論、感知確認はしている。
「どうだ?良い環境だし、気持ちいいだろ?」
「はい。外を知ってしまったら、王宮には戻れないわ。メルの、傍が」
「厳密には2週間だが、出陣前も会いに行く。時間が有れば皆でデートでもいい」
「まぁ!ええ!是非!行きたいです!」
「時間的余裕は……取れるかな?後はタイミングだ。お、カトリーヌ。おはよ」
「おはようカトリーヌさん。まぁ!かわいいドラゴンね?初めて見たわ」
「おはようございます御当主様、エリダ様。この子は”む~と”ちゃんです」
「きゅいきゅい」
「なんて愛らしいのかしら。む~とちゃん」
「きゅるきゅる」
「む~とちゃん、エリダ様のお胸は結構有りますよ?」
ぴょ~ん、しゅるしゅる
「きゃ!あっ、あら?まぁ。そこが好きなのね?」
「はい。む~とちゃんは何時も、お胸の谷間に入るんです」
「破廉恥なドラゴンさんなのね?」
「うふふ。でも、何もしません。大人しいのです。雷帝竜の時は大暴れです」
「そうだな。世界の終末者だからな」
「え?この子があの雷帝竜様?」
「きゅるり~」
「良し、いいぞ!」
「2刀行きましゅ!はぁ!はっ、やややっ!はっ!とぅ!たたたっはっ!」
キュイン、キンキキキキキン!ヴォンシュパパパパパパーン!
「ん、霊魔力循環で終わりだ」
「ふぁい。ハァハァ、ハァ」
「彼女、おっとりしてて可愛らしいのに凄いのね!?」
「そうだな。地上でカトリーヌに勝てるのは俺だけだな」
「そんなに!?ふぅ。見掛けに依らない代表です」
「あわわ、お茶を淹れましゅ~。んしょ、よいしょ」
こぽこぽこぽ。コト。
「エリダ様どうぞ。はい、御当主様…………こくっこくっ」
「ありがとうカトリーヌさん」
「ん、すまんな。段々淹れるのも上手くなってきたな?」
「練習してます!茶葉も勉強してますし」
「カトリーヌは勉強家だな。冒険者の勉強に繊維の研究、魔法と剣の鍛錬にお茶か」
「凄いわ!本当に熱心ね?お茶も十分美味しいし」
「実はもう一つ。ゴムの研究も始めました。アーシャ様の構想に役立つんです」
「カトリーヌはアーシャが好きなんだな」
「はい!御当主様とアーシャ様は英雄です!尊敬してます!でも、エリダ様も尊敬してます!凄いです!」
「あら、私なの?」
「わたし、怖いの嫌です。でも異形を倒す力があります。
だから、頑張らないと他の人が困っちゃうんです。
エリダ様も自分がやらなきゃ民が困っちゃうから女王様になったんですよね?
頑張ってるから皆が平和なんだと思います。
国の皆が尊敬する人だと思ってましゅ、ます。凄い人なんです!」
「メル………あの時の私の覚悟を理解してくれる人が、此処に居たわ。
カトリーヌさん。有難う御座います。私も貴女を尊敬するわ。
自分にしか出来ないから、怖くても剣を振り敵を倒す。他人の為に。
中々出来る事では無いわ。不屈の精神が必要なの。貴女はそれに立ち向かっている。
私も17歳から8年間、毎日が重圧との闘いでした。それもあと少しで終わります。
此れから、尊敬し合える親友として、宜しくお願い致します」
「はい!宜しくお願い致しましゅ!あ、します!えへへ。
エリダ様とお友達謙妻連合です~やったぁ~」
「カトリーヌさんは、不思議な癒しを持ってるわ。今迄、頑張って良かった。」
「だな、不思議ちゃんだ。2人共良かったな?理解し合える相手に出会えて。
汗を流すか。エリダもおいで」
「はい」
まさかこの2人が意気投合するとは。以外な組み合わせだ。お互いが流し合って嬉しそうだ。
仲良き事は美しきかな。良い事だな。
しかしカトリーヌは凄いがアーシャの発想も凄いな。
俺、家の奥さん達に負けてるな~。ま、普段美尻に敷かれてるからいっか。
「わ~エリダ様――――おっぱいが――――」
「いやん。カトリ――――細いのは――――」
「でもでも――――ピンクが――――」
「あっ――――ダメったら――――」
うむ。美女と美少女のキャッキャウフフは見応えが有る!以上。
と、アホな事考えつつ、整えて居間に行くと全員集合です。
「「「「「「「「おはようございます!」」」」」」」」
「ん、おはよう皆」
「「皆さんおはようございます」」
2人の仲良し振りに皆が首を捻りながら突っ込んでみたり
微笑み合う2人を見て唖然としたりで騒がしかったが、朝食なので移動する。
そしてゆっくりと食事を済ませてから、エリダを送る。
「では皆さん、ごきげんよう。数日後です」
王宮の自室に送り届け、抱きしめて口付けを交わしてから屋敷に戻る。
屋敷に戻り、何時もの面子で馬車に乗り、学校へ。クリスティとカトリーヌを下して商会へ回る。俺は商会の増築工事のプランを纏める。
土地を実測して書き込む。外壁の位置、間仕切り、ドア、中二階と天井高。
壁厚、材料、仕上げ材、窓ガラス、塗料色、給排水管、等。
これ等を商業ギルドからの発注で工事をして貰う。内容はケイティに。
セバスはとに角、荷の入庫と出庫の受けと検品を確り熟して貰う。
事務員達は伝票の点検と店舗からの受注と現金精算、空荷、出庫調整を。
そんなこんなで昼になる。
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私達は旦那様をお見送りした後、
私、ターニャさん、ソニアさん、ソフィアさん、ガイアさんと林の協会です。
用事が無ければ基本、毎日来て神道女達とお祈りするのです。
それが終われば皆の働き振り等を見て回って10時のお茶ですが
今日は旧館と別館の間に有る薔薇庭園で。
私達の大好きな場所の一つです。
色取り取りの薔薇。塀やアーチにもなっていて、隅にはガラスの温室が有るのです。
今日はそこですね。
「うん。此処は本当に素晴らしいわぁ。お茶も美味しいし、幸せね」
「はい、アーシャ様。エリダ様も気に入った御様子でしたわ」
《此処は本当に綺麗!お花増やしたいですね》
「素晴らしいわ。人の手で此処迄育てるなんて。ソニアさんじゃ無いけど増やしたいわね」
「でしょ?お気に入りの場所なの!」
「奥様方の情熱は、庭師の皆さんにも伝わっておりますわ」
「そうですわね。私も大好きな場所です」
「当家使用人の女性は殆どが、この薔薇庭園を好んでおりますわ」
「新製品用の抽出種を、もう少し増やしたいわね?
品目も香水、石鹸、洗髪剤、洗顔料、保湿クリーム、マッサージオイルも。
シャドウにチーク、紅も色の種類を増やしたいし………」
あら?言珠が震えてます。誰かしら………カトリーヌ?事件かしら?
「どうしたの?何か…………ああ、それね?――――そうね。ふむふむ。ええ。
男子はデッサウ家、女子がマリノ家とランダース家とバッカス武具店ね?
問題無いから大丈夫よ?午後の鍛錬?ええ。では2時頃ね?気を付けるのよ?」
「カトリーヌさんですか?」
「ええ。旦那様が仰ってたお友達とお茶会みたい?私達も参加で。うふふ」
「そう。カティも楽しそうで良かったわ」
「そうですわね。一時はどうなるかと思いましたから」
《カトリーヌには人生を楽しんで欲しい》
さ、今日も商品開発に精をだしますか!
先ずは昼迄、研究室に行って頑張りましょう!
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御当主様と別れて学校で降りるのは、わたしとクリスティさんです。
同じ妻連合で、先生と生徒って変な感じだけど………でも優しいし、大人しいから好きです。
学校のお友達も増えて来たし、研究も出来て、御当主様に可愛がって貰えて
最近は凄くしあわせです!戦闘とかは怖いけど、後は夢みたいな毎日なんです。
「あ、エイミィちゃ~ん。おはよう~」
「カトリーヌさん、クリスティ先生、おはようございます」
「おはようエイミィさん。教員棟に行きますね」
「昨日はどうしたの?体調は大丈夫?心配しちゃって」
「実は皆さんでボルドーに行ってたんですけど、トラブルで戻れなかったんです」
「あら、そうだったの。なら安心ね」
「あ、今週のお茶会ってどうしよう~後でアーシャ様に聞いてみよっと」
「どうしたの?」
「後4日で遠くに出るので、それで」
「おはようございます、エイミィさんカトリーヌちゃん」
「「おはようございますアネッサちゃん!」」
「何のお話ですか?」
「お茶会の話です~わたし、楽しみです」
「私もよカトリーヌさん」
「おはよ~皆!」たゆん
「「「おはようございますメルルさん」」」
「なになに?朝からおっぱいの話?」たゆん
「メルルさん?はしたないです」
「そうよ?立派な淑女になれませんわ」
「うん。メルルちゃんも気を付けないとです」
「だって取り柄が他に無いもん!」たゆん
「武器防具の知識や扱いは流石ですが?」
「私もそう思いますよ?」
「うんうん」
「ば、そ!そんな事!ないんだから!」たゆん
「若干ツンデレですね」
「おはようでっす!皆さん今日も可愛いでっす!」
「まあ!朝から嬉しい言葉です。おはようございます」
「ですね。おはようございます」
「でも、おっぱいはあげないわよ?」たゆん
「おはようございましゅアーノルド君。鍛錬の見学いつですかぁ?
今週の後半は忙しいと思うから、今日・明日がいいと思うけど、
アーシャ様に聞かないといけないです」
「自分!何時でも大丈夫でっす!合わせまっす!」
「「「私も大丈夫よ」」」
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「では、後を頼む。ケイティはくれぐれも気を付けろ?」
「「「「お任せ下さい」」」」
で、馬車に乗り屋敷に帰る。アーシャ達と昼食だな。
アーシャ達が出迎えて中に入ると、カトリーヌから連絡が有った様だ。
班の子達とのお茶会とアーノルドの見学だな。忘れていた。
カトリーヌも楽しみなのだろうな。
「そうか。俺が声を掛けた様なモノでな。持成してやるか。カトリーヌも喜ぶ。
マリアンヌ?手配を。アーシャ、場所はどうする?」
「暖かいので中庭か薔薇庭園ですわね」
「中庭にしよう。皆も手を取るが頼むな」
「「「「「はい、旦那様」」」」」
「食事にしよう」
そろそろ帰って来るから移動しておくかな。
「只今戻りました。アーシャ様、皆さん、ありがとう御座います」
「ふぁ!は、初めまして!デッサウ家、アーノルドです!」
「お初にお目に掛かります。ランダース家エイミィです」
「初めまして奥様方。マリノ家アネッサです」
「は、初めまして、バッカス武具店が娘、メルルです!お、お招き有難う御座います!」
「うふふ。緊張しなくても大丈夫よ。何時もカトリーヌと仲良くして貰ってありがとうね
さ、召し上がれ?とても美味しいわよ?」
「ふぁ!はい!き、緊張が、おお、お綺麗で、喉がカラカラで」
「奥様方が美し過ぎて、見蕩れてしまいます」
「そ、その、芸術品の様で………」
「わわわ、街に、こんな、綺麗な人達、居ませんから………」
「ふむ。確かに我が妻達は皆、美しいな。俺が見蕩れる事も屡々だな」
「「「「「「まあ!嬉しいお言葉です」」」」」こくん」
「お茶が冷めてしまうぞ?」
「「「「いただきます」」」」
「凄く上品なお茶だわ」
「家もこんなお茶が飲みたいです」
「この焼き菓子、甘くてしっとり!」
「じ、自分も!先生を目指しますっ!」
「ん?どうした急に」
「綺麗な奥さん達に、凄いお屋敷に最強騎士団!凄いです!」
「綺麗な奥さんと言うのは彼女達の努力だが、騎士団は俺の扱きで鍛えたな」
「試験の噂って、本当なのですか?父から聞いたのですが」
「噂は知らんが、参加者全員が全身甲冑と荷物を背負いアルマンド山脈を越えて”竜の巣”に行きドラゴン討伐だな。今回入団した連中も行かせる。お、クワトロ!」
「はっ!御当主様!これは、魔人戦姫カトリーヌ嬢の御友人ですかな?」
「そうでしゅ。です。クワトロさん?魔人戦姫は恥ずかしぃです~」
「このアーノルドが家の騎士団に憧れているらしくてな。少し見てやってくれんか?」
「押忍!アーノルド少年、私がニルヴァーナ騎士団の隊長、クワトロだ。着いて来たまえ」
「よ、宜しくお願い致します!!」
「魔人戦姫って。カトリーヌさん?何やらかしたの?」
「え、なんにもしてないよ~?」
「旦那様?先日の一件からでは……」
「うむ。朝の鍛錬も見てはいたが、やはりボルドーの件で助けに入ってからだな」
「カトリーヌ?傷はダメですよ?私達の身体は全て、旦那様の物ですからね?」
「はい。気を付けます!」
「「「え?まさか?」」」
「カトリーヌはお義母様が認めた”女”ですから、私達妻連合の一員ですわ」
「「「なんと羨ましい!」」」
「ま、まあ後はご婦人方で楽しんで、頼むね」
「「「「「はい、旦那様」」」」」
「ち、ちょっと、カトリーヌさん?どうなってるんですか?」
「そうよ!私のおっぱい差し置いて!」たゆん
「やっぱり……萌えと癒しなのかしら…………」
「え?え?わたし、何もしてませんよ?燃え?」
「そうですわね。聖女様もお胸が大きくてほんわか癒し系ですもの」
「ふふん!ほら見なさい?やっぱりコレよコレ!」たゆゆん
「旦那様は、女性を外見で判断されるお方では有りませんわ」
「ですねアーシャ様、妻連合は皆さんキツい性格の方は居ませんね」
「そう。シリア様がほんわか系だから。かも?」
「そう言われてみたら……」
《たぶんそうかも。お義母様に似た人かも》
「それはそれで嬉しい事ですわね」
「ええ、本当に」
「皆さんも殿方を癒せる女性になりませんとね」
「やっぱりそうですよね!聖女様!」たゆん
「メルルさんはお胸ばかりですわ」
「ええ。もう少し慎みを持った方が宜しいですわ」
「御当主様も紳士ですよぉ?」
「3人は意中のお方は居るのかしら?」
「「「先生です!」」」
「まぁ!うふふふ。それは大変ね」
なんだかパツパツです
はやく何とかしないと。
さら




