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【web版】八歳から始まる神々の使徒の転生生活  作者: えぞぎんぎつね
二章

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79 生徒同士の情報共有

前回のおはなし:ロゼッタが合格した。


「ここは俺に任せて先に行けと~」の3巻が8月に発売です!

「最強の魔導士。ひざに矢をうけて~」の4巻とコミカライズ1巻が発売中です!

 歩きながらロゼッタが言う。


「本当はローズを迎えに行ってあげたいけど……」

「もう眠っているだろうし、明日の朝迎えに行ってあげようか」

「そうだね。それがいいかも」


 すでに日付が変わりそうな時刻だ。

 託児所の子供たちも、みんなお風呂に入って眠っている頃だ。

 職員さんたちも一息ついている頃だろう。今から行けば迷惑になる。


「ルーベウム。明日サリアとルンルンを紹介するね」

「わかった」


 しばらく歩いて、俺たちは俺の部屋に到着した。

 部屋の中に入ると、まず俺は服を着替える。

 俺が今身に着けているのは、ディオンにもらったローブ一枚だけだ。

 それ以外は靴すら履いていない。

 部屋着に着替えて、靴を履いて、みんなにお茶とお茶菓子を出した。

 ルーベウムとシロ、フルフルにもお菓子を出すのは忘れてはいけない。


 そして、改めてルーベウムのことを皆に紹介した。

 シロもフルフルもルーベウムのことが気に入ったようだ。


「なるほど、お師さまが……」

 ディオンの弟子であるティーナがつぶやいく。


「あとでディオンさまにも経緯を尋ねないとだな」

「きゅるるー?」

 ルーベウムは会話に興味がないようで、シロとフルフルと仲良く一緒にお菓子を食べている。


「ロゼッタたちの試練はどんな内容だったの?」

「それが、ウィル聞いてよ。レジーナさまとディオンさまと戦わされたんだ!」

 ロゼッタは前のめりになっている。


 詳しく話を聞いてみると、転移魔法陣をくぐると真っ暗な部屋にいたらしい。

 それは俺と同じである。


「三人同じ場所に飛ばされたことにはすぐ気づけたの?」

「それは気付けたよ。アルティの剣とティーナの杖が光ってたし」

「飛ばされた場所も、すぐ近くでしたから、すぐ気づけましたわ」

「問題はその後です」


 ロゼッタたちは、周囲を魔法灯の光で照らして現状把握しようと努めた。

 そこにレジーナが突っ込んできたのだという。


「レジーナさまに必死に対応していたら、ディオンさまも現れるし……」

「死ぬかと思いましたわ」


 ロゼッタとティーナはそう言うが、レジーナもディオンも加減している。

 実力差が大きければ大きいほど、手加減は簡単になる。

 ロゼッタたちが死ぬことはまずないだろう。

 実際、ロゼッタたちは大きな怪我は全くしていない。

 むしろルーベウムと戦った俺の方が危険だったぐらいだ。


「しばらく戦っていたら、突然『もうよいだろう!』 ってレジーナさまが」

「戦っていたらというよりも、必死に凌いでいただけなのだわ……」

「うん。ティーナの言う通り、まともに戦えてなかったと思う」

 そう言ってからロゼッタが少し考えながらつぶやいた。


「どうして合格させてくれたのかな」

「お二人相手にまともに戦えるなら、そもそも弟子になる必要がないから」

「……それはウィルの言う通りだと思うけど」


 ロゼッタは自分の戦いぶりに納得できていないらしい。


 既に救世機関入りしているアルティが強いのは当然だ。

 アルティほどでなくとも、ティーナの経験値もかなり高い。

 故郷のアルマディ皇国の王宮でも訓練していたのだろう。


「いまは仕方ないんじゃないかと思うよ」

「そうです。それにロゼッタも充分戦力になっていました」


 アルティがはっきりと言う。


「お世辞でも嬉しいよ」

「お世辞は言いません。お世辞はお互い百害あって一利なしです」


 ロゼッタが調子に乗り、実力を過信して一番困るのはロゼッタ自身だ。

 その次に困るのは同じパーティーに所属する俺たちである。


「ロゼッタはちゃんと役に立っていました」

「そうですわ!」

「ありがとう。そう言ってもらえると嬉しいよ」


 ロゼッタは少し微笑んだ。


 それから、どのように戦ったのか三人から教えてもらった。

 レジーナは巨大なこん棒を力任せに振り回していたようだ。


「ディオンさまはどのような動きをされていたの?」

「お師さまは大きな杖を構えて、後衛的な役割を果たされていましたわ」


 ディオンの弟子であるティーナが色々教えてくれる。

 ティーナは、魔法の種類や杖攻撃のタイミングなど詳細に観察していたようだ。

 恐らくディオンはティーナへの指導を兼ねて、わかりやすいように動いたのだろう。


「話を聞く限り、ディオンさまは後衛に徹していたみたいだね」

「お師さまは治癒術師ですからね」


 二人が本気なら、ディオンも前に出ただろう。

 ディオンは前衛としても、かなり強い。


 昔、俺は「治癒術師は、自らの身を自分で守れるようになるべきだ」とディオンに教えた。

 だから、ディオンは優れた杖術と体術を身に着けている。

 ディオンは戦士としても超一流なのだ。

 ディオンが試練に顔を出した本当の目的は、生徒が怪我したときに癒すためだろう。


 それから三十分ほど話し合ってから解散した。

 みんな疲れているので、早めに解散となったのだ。


 俺も疲れたのでお風呂に入って寝ることにした。

 魔法でお湯を生成し、湯船にためて、神獣たちも洗ったのでさらに疲れる。


「だが、魔力を使うのも訓練の一貫だから仕方ないね」


 ルーベウムも、シロやフルフルと同じくお風呂が好きなようだった。


「キュルキュル」

「めめえ」


 風呂上がりにルーベウムとシロは元気に頭をぶつけあっている。

 それを優しくフルフルが見つめていた。


「本当に元気だな。俺はもう疲れたよ」

 そういってベッドに向かおうとしたとき、俺の通話の指輪から声がした。

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