第6章第9話 現場でみた衝撃の腕!あれは腕!リアルに腕!
「連続殺人事件?」
「そうらしいよ。私たちがロンドンに行ってる間から」
ここ数日の間に殺人事件が連続で発生してるらしい。
日にちを調べても骸と別れたあの日より前から発生している。
ということは骸の犯行ではない・・・か。
「死因は全部腹部、もしくは首の切断。首ならともかく腹部はチェンソーとか使わないと切断できないな」
骸の武器は銃。
基本的に殺し屋はそこまで大げさなその殺し方をしないし、オレたちのところは自分の得物以外は使わない。
骸のところも同じ方針とみたら、弾丸の痕があるはずだが、そのようなものは見当たらないらしい。
「オレとは無関係の奴の犯行か・・・」
だが、殺し方があまりにも残酷すぎる。
これはいずれオレの出番が訪れるかもしれないな。
あまり手は下したくないのだが。
放課後
オレは帰るために玄関に向かうと、風紀委員がいた。
また面倒なことになるのか?
「片瀬殿、委員長がお呼びです」
亮平が?
まあいいか、ついていこうか。
「失礼します。亮平、要件は何だ?」
「ああ、ロンドンから帰ってきて早々だが、はやてからこれが届いた」
はやて姉かよ・・・。
手紙か、えっとなになに?
親愛なる弟、駿へ。
元気にしてる?
お姉ちゃんがいなくて寂しい思いしてない?
してたら今度一緒に寝てあげるから、今はお願いを聞いて。
最近山中市で起こっている連続殺人事件の犯人を暗殺してほしいの。
「予想はしていたが・・・こんなに早くとはね。しかもゴールデンウィークに」
嫌がらせかよ。
まあいいか。
どのみちオレの知り合いが死ぬのは見たくないしな。
明日の夜でも狩りに行くか。
そしてその夜、担任が惨殺された。
次の日
「もしもし・・・つばさか。え、担任死んだの?やったー!」
<やったー!、じゃないよ!私も殺されちゃうのかな・・・>
ああ、そうか。殺される危険性もあるのか。
困った。
実に困った。
「仕方無いな、オレの出番か」
<え、駿くんなんとかするの?>
「任せておけ、オレはそう簡単には死なないさ」
そしてその夜
オレは山中市の西を徘徊している。
惨殺事件は学校がある西付近でしか起こっていない。
ちなみにオレの家は南、つばさは東である。
「二時間まわって誰も死なないとはな。毎日殺人が起こっているにもかかわらず」
デスサーチじゃ、無理か。
今回の敵は正体すら分かっていない。
どんな得物を持っているのかすら分からない。
そもそも何で殺人を行っているんだ?
精神がおかしくなっている程度しか考えられないが・・・。
「キャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
悲鳴!
右の方から聞こえた!
「リア、瞬間移動!」
「わらわは移動手段か。わらわは高貴な生まれなのだから少しは敬え」
あー、もう。
良いだろどうだって。
なんだかんだいって瞬間移動した。
瞬間移動先には胴体を真っ二つにされた女性が転がっていた。
さらにその先には殺人犯らしき人物が。
暗くて顔は認識できないが、髪は長い。
女の可能性が高いか。
得物は持ってはいないようだ。
だが、こいつからは魔力が感じられる。
魔力だけを見ると・・・!?
「・・・手?」
殺人犯の背から8本の腕が伸びていた。
魔力で構成された腕。
魔力で構成されているために普通の人間の眼には映らないはずだ。
当然の如くオレは魔力を感じることができる。
「・・・これは・・・」
あの腕に掴まれた被害者の腕が飛んだ。
「やはりそうか。お前はディクロニウスだな!!」
あの光景はまさにエルフェンだ!
これなら説明もつく!
「いや、違う。私のこの腕。禁術・千手だ。今はまだ千の手を出すだけの魔力はないが」
・・・この声は・・・。
普段うちのクラスでは委員長などのリーダー的役割をしている・・・。
「氷室・・・なぜお前が」
「試していただけだ。お前の力を試すために」
・・・え?
・・・何故?




