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片瀬の日々  作者: STORM
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第6章第8話 別れの悲しみを与える骸、それを乗り越える勇気をくれるつばさ

「駿くん、骸くんおいてっちゃっていいの?」

「ああ・・・。いいんだ。あいつを置いて行っても」

オレは骸が立ち去る姿を見て、とても大事なものを失くした気がした。


時間ギリギリまで空港で待ってみたが、やはりあいつは来なかった。

気配すら感じさせなかった。

「駿くん元気ないよ?ほら、そんな悲しい目をしないで」

つばさが励ましてくれるが、全然耳に入ってない。

オレの正体を知ったことで骸はオレから離れた。

同じ世界の人間だということで、オレが敵だということにして。

「つばさ・・・オレ・・・どうすればいいんだよ」

もう、何を考えてるか分からない。

何を言ってるのかも分からない。


「涙が出てるよ。やっぱり骸くんと喧嘩したの?」

・・・そうか、さっきから冷たく頬を伝うものは・・・涙だったんだ・・・。

「とある事情で・・・離れて行ったんだ・・・もう学校にも来ないらしい」

最後の方は涙声でつばさも聞き取れなかっただろうな。

たぶん。

「泣きたいときはいっぱい泣くといいんだよ」

そう言ってつばさはオレを優しく包み込んでくれた。

・・・この光景、結構恥ずかしい。

でも、今は救われる。

日本に帰ったら、お礼でもしないとな。

「ありがとう、少し気持ちが落ち着いた」

「えっ?全然興奮しなかった?私はとってもドキドキしてたんだけどな」

なっ、何言ってるんだよ!?

まあ、ちょっとは・・・って、何言ってんだよ。

「駿くんとあんなに近づいて・・・。こんなこといつもしてる彼女が羨ましいよ」

千秋のことか・・・。

最近会ってないな・・・。

日本に行ったら会いに行こうか。

「いつもしてるわけじゃない。なんていうか・・・オレとあいつは・・・好きな時に会えないんだよ」

千秋の仕事の邪魔になるしな。

「じゃあ、駿くんとっちゃっても平気かな?」

「それは無いだろ。それにオレは簡単に寝返りはしないさ」

寝返りそうになることは多々あるが・・・。

「今度、一緒に会いに行ってみようか?」

「何で?私と一緒にいたら駿くん勘違いされちゃうよ?」

そんな心配そうな顔しなくても。

千秋はそんなことで勘違いしないって。

「大丈夫さ。きっと」

千秋も高校の友達を見たいはずだろうしな。

同い年の友達も欲しいだろうし。













5月1日午前6時


いろいろ手続きがあったからな。

気づいたら4月が終わっていた。

つばさを無駄に欠席させてしまったな。

で、飛行機から降りたところだ。


「家まで送ろうか?」

「空港から歩いて帰ったら1時間はかかっちゃうよ」

そりゃそうか。

タクシーでも拾うか。

「で、今日学校行く?」

「勿論行くよ。テストも近いし」

そう言えばテストあったな。

ゴールデンウィーク明けからだっけ?

「・・・じゃ、行くか」

本当は行きたくない・・・。













同日午前8時20分


間にあったな。

20分も余ってるし。

「お、片瀬!久しぶりだな」

誰だっけ?

「・・・誰?」

「忘れたのかよ!?同じクラスの空野(そらの)元気(げんき)だって」

名前に空と気が入ってる。

こいつは空気キャラとみた。

某動画サイトの最強空気キャラに勝てるか?

楽しみだ。


・・・あれ、空野どこ行った?

流石空気、すぐ行方をくらます。


「あ、駿くんだ。おはよ」

おお、つばさか。

「てか、二時間ぶりだな」

よく間に合ったよ、二人とも。

「お〜い、片瀬と杉山できてるぞ〜!!」

何いってんだ空気!!

使い捨てキャラのくせに生意気な!?

ぶっ殺す!!









その後、クラスの人にからかわれて大変だった。

頭に来たので空気野郎は生徒会に突き出した。

サンドバックに使ってくださいという手紙と共に。

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