第6章第4話 榎原骸を生贄に捧げ、片瀬駿を召喚する!(仮題)
4月22日午前11時
気がつけば2週間が経過していた。
今は授業中だが、オレはいつものごとく寝ている。
理由は数学だからだ。
数学が嫌いなわけではない。
数学の教師が担任(仮)だからだ!
無論、骸も寝ている。
てか、クラス全体の3割は寝ている。
「駿くん、起きてよ。そろそろ授業終わっちゃうよ?」
後ろの席のつばさが肩を叩いてくれている。
が、オレは熟睡。
授業なんて受けるか。
そもそも担任より千秋に教えてもらった方が分かりやすいし。
天才と凡人じゃ格が違うんだよ!
「ねぇ、駿くん。じゅ、授業終わったよ・・・」
「マジ!?やったぜ、今日も数学の時間が終わった!!」
周りを見るとみんな目を覚ましつつある。
無論、骸は爆睡中だ。
それじゃ、放置しておこうか。
次の時間は骸が大好きな先生の授業だったんだけどね。
勿論、女だ。
同日午後1時
「駿てめぇ、なんで起こさなかった!!」
さっきの授業か。
お前が寝ていたのが悪いんだろ?
「にしても、この新発売のパン。この値段でこんなにうまいとはね」
定価150円(税込)だからうまいか。
高いけどこれはそれ以上の価値があると見た。
「話反らすな!」
「つばさも食うか?うまいぞ?」
「ありがとね。あ、ホントにおいしい。え、と・・・いくらだっけ?」
「いいよ、そのくらい」
徹底的に骸をシカトするオレとつばさ。
うん、気分爽快。
何でつばさがここにいるか疑問を持った人もいるだろう。
というわけで解説。
つばさは山中県の地方の村から途轍もない学力を持ってここに入学したため、友達がいない。
つまり、数少ない知り合い・・・今は友達か。
友達のオレたちと昼食を共にしているというわけだ。
なお、学力はテストでは学年トップ。
てか、満点。
千秋ほどではないけどかなり頭がいい。
ちなみに、骸はそこまで頭はよくないがサッカーが上手いという理由で入学した。
勿論、入学の口実にしたがサッカー部には入っていない。
本人曰く、「高校生なんだからもっと遊びたいじゃん」らしい。
毎日サッカー部がしつこく迫ってくるが、昨日ついに骸は激怒し、風紀委員長・神宮亮平氏を呼び、部活への過度な勧誘をしすぎると廃部にすると言わせた。
銃を突き付けて・・・。
オレは銃を突き付ける方が悪いと思うが、ここは見なかったことにしようと思う。
事実、過度な勧誘は何故か校則で禁じられているため、生徒会の方でも廃部にするか検討中だ。
たぶん、廃部にならないけどな。
ちなみに、この学校の権力の強い組織順に
風紀委員>不良グループ>生徒会>教師>生徒一個人
不良グループが二番目に権力がある時点でこの学校は軽くおかしいが、それだけ不良は凶悪なんだろう。
で、話は放課後に移る。
同日午後5時
オレと骸はケータイをいじりながら歩いていると骸が誰かにぶつかった。
「あ、わりっす」
「わりっす、じゃねぇ」
あ〜あ、変なのに捕まっちまったな。
ま、ザコそうだけど。
「てめぇ、調子に乗ってんじゃねぇよ」
不良に絡まれている骸を端でパンを食いながら眺めていると、つばさが来た。
「駿くん、骸くん、一緒に帰ろう」
その言葉で不良がつばさの方を向く。
「迷惑料としててめぇの彼女で許してやるぜ」
不良がつばさの細い腕を掴む。
オレも結構細いが、やはり男と女じゃ差が歴然だな。
てか、ヤバくね?
勿論、オレはあの不良が気に食わないのでつばさを助ける。
オレは結構丈夫そうな木の枝を拾い、それで不良の頭を打つ。
不良はよろけながら倒れた。
こんな時、刀を持っていないと不便だと思うオレは完全に裏社会に堕ちてしまったと思う。
「ふざけるのもいい加減にしろ。骸なら好きにしてかまわねぇがそれ以外の奴らに絡むなら、オレが貴様を消す」
鼻血を出して倒れている不良の頭を踏みつける。
こんな奴はどちらが強いか証明するかが一番手っ取り早い。
「土下座するなら許してやることを考えてやる」
無論、オレは考えるけど許さない。
その前にこの頭を踏み潰すのが先かな・・・。
「止めろ、駿。やりすぎにも程がある」
この声は・・・骸じゃない・・・。
こいつは確か入学式で少し話をした・・・誰だっけ。
「もうこいつは気絶している。ここまでやる必要もないだろう?」
まあ、少しやりすぎたかな?
でも、オレは後悔していない。
つばさを守ったことに関してはな。




