神すら喰らう大蛇
全ての物が動き出し、巨大な炎の玉が俺へと向かって来る。
「ハハハハハハハハ!!マルナ!!覚悟しろ!!この一撃を持ってしてお前を滅ぼしてやる!!」
俺はヤツに宣言すると共に、溢れ出す水を、時を、空間を、一つの球体へと凝縮して行く。
「ッ!?貴方は何をしようとしてるのかしら!?それに、貴方に宿るその力は……」
「はは……!分かったみたいだな!!そうだよ!お前の想像通りだよ!この力は世界から齎された物だ!!」
やはり。厄介な者が敵に回ったものね。
「世界もよっぽどお前を危険視してるらしいな!!」
「ええ!そうみたいね!だから何?私の敵であるならば何人であろうとも滅ぼすのみ!!貴方なら理解できるでしょう?世界の執行者!!」
彼はニヤリと笑う。
「やっぱりお前は俺の天敵だ!今ここで滅ぼさなければいつか俺が殺られる!!」
「へぇ……じゃあ、逃げようかしら?」
そんな無粋な事をする訳が無いのに、つい口をついた。
「逃がすとでも?」
「思っていないわ」
マルナは「ふふふ」と笑いながら、隠れて練っていた魔力でもう一つの魔法を発動する。
「時空を引き裂きし爪!全てを喰らう顎!世界を覆いし大蛇よ!汝の身に宿いし大いなる力を持って、我が力を増幅せよ。褒美として、禁忌をくれてやろう」
「おま――」
「汝の名は―――。今ここに契約は成った!」
私の宣言と共に球状だった炎は更に勢いを強めながら形状を変え始める。
最初に生み出されたのは巨木すら超える太さを誇る鋭い爪。
次に生み出されたのはドラゴンを思わせる顔を持ち、鋭い牙が数えるのも億劫になるほどびっしりと口内に並ぶ顎。
最後に生み出されたのは天を覆い尽くさんばかりの巨体を誇る細長い体躯。
神すらも喰らう大蛇が、今ここに顕現した。
イメージというか、ヨルムンガントが元ネタ。
元ネタと言っても、詳しくは知らないのでうろ覚え智識から。




