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共有される想い

彼等は行き着くまでの間に、数百は下らなかった数が、今やその総数は十にも満たない数にまで減った。


対して敵は三百もの隊列を成して、目の前に現れた敵を殺そうと武器を振るう。


だが、敵は知らない。


仲間を蹴落としてまでここに来た彼等の渇望する想いの強さを。


そしてまた、知らなかった。


彼の種族に安易に近づいてはならないと―――


『ッ!?』


始まりは突然。


攻撃しようと近づいた敵の体から、黒いモヤモヤが溢れだし、そのモヤモヤはミイラの口の中へと消えて行く。


黒いモヤモヤを吸われた敵は、足裏からどんどんと上に向かって体の感覚がなくなって行くのにつれて、体が身軽になって行くのを感じた。

敵は訝しげに自身の下半身を見ると、目の前のミイラのようにカラッカラに細く乾いた下半身が映った。


それを脳が理解した瞬間、敵は恐怖を抱くと共に立つこともままならずその場に倒れこんでしまう。


それに対してミイラは、敵の体がミイラになるにつれて自身の体に肉と甲冑が纏われて行く。


その光景はまるで、ミイラが敵に成り代わって行くようだ。


暫くして、敵がミイラとなると、敵と同じ姿になったミイラは嬉しそうに不気味な声を上げ、新たな獲物を求めて敵へと襲いかかる。





そうそう、『渇望するミイラ』の種族特性としてミイラ化した者を同族にしてしまう効果がある。


つまり、某ゾンビパニック映画のように、ミイラを生み出せば生み出すほど、彼等は増殖して行くのだ。


なんとも……ああ、なんとも、素晴らしい種族だ。


創造主として、彼等が活躍する姿が見れて大変嬉しく思うよ。


彼女に渡して良かった。


彼女なら彼等を好きに暴れさせてくれると信じて良かった。


さあ、ミイラよ。


君達の力を世界に示しておくれ


君達の渇望は世界を呑み込むのだ


ああ!ああ!!これほどまでに興奮するなんていつぶりだろうか!!


私は今!幸せの絶頂だ!!


存在してはならぬ者も!彼女と敵対する者も!私の可愛い可愛いミイラによって葬られるが良い!!


そして、ミイラよ


同族を増やして進化しておくれ


私の願いを叶える為に―――

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