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女王の演説

「王都の民よ。よくぞ集まりました」


私の一声に民は沸き立つ。


「今日、民を呼び集めた理由は他でもありません。我が国を、脅かす者を打倒する為です」


私が憂うように、悲しげな表情を浮かべると民は怒声を上げる。


自分達の国に喧嘩を売るのはどの国だ!


女王を悲しませる存在は許さない


と、民は私の為に怒ってくれる。


ああ、私は幸せ者だわ。だからこそ、犠牲にしてしまうのは悲しい。


「ありがとう。民に信頼されるよう頑張って来ましたが、こうして声を聞くことで実感できました」


感謝の言葉を述べる私の声は優しく、慈しむように、そして何より、とても幸せな表情を浮かべているのでしょう。

見えないけれど、分かるわ。

その証拠に、民は惚けてしまう者、嬉しそうに咽び泣く者で沢山溢れているのだもの。


「だからこそ。私の大事な民に被害を与える賊に許しがたい怒りが沸き上がるのです!」


怒気を乗せた声で叫ぶように言えば、同調する声があちらこちらから聞こえて来る。


「今ここに宣言します!賊はマルクィーナ王国の全力を待って徹底的に滅ぼすと!」


この私の宣言に民は歓声を上げて喜ぶ。


「その為にも……非情に心苦しいのですが、民よ。国の為に犠牲となっていただきたいのです」


悲痛な覚悟を持った声でお願いすると、民は一様に思い悩んだ様子を見せたが、暫くすると覚悟を決めた表情で私を見上げて来る。


「ありがとう。貴方達の犠牲はきっと忘れないわ」


耳障りの良い言葉を言いながら、私は予め発動準備しておいた魔法を発動させる。

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