対抗できる力を
「全滅?」
届けられた報告を聞いて、私は自身の耳を疑ったわ。
調査に送り出した騎士達は性格に難ありな者もいたが、実力だけは騎士団の中でも上位だ。
そんな彼等が全滅。
耳を疑いたくなってしまうのも仕方がないでしょう。
「誰に殺されたのかは分からなかったのかしら?」
「は、はっ!不明でございます。森の外で偵察しておりました者からは、急に首が宙を舞ったとしか分からなかったそうです」
「そう」
惜しい戦力を無くしたわ。
でも、そのお陰で敵がどれ程の脅威か知ることが出来た。
希少種のサンウォーカーアンデットを多数有し、森の魔物達を脅かせる存在、目視できない敵の存在。
纏めてしまえばそれだけ。だけど、それはとても貴重な情報。
今だに未知であれど、全くの未知ではない。
トップ戦力を容易く倒せる存在がいるなら、こちらも用意すれば良い。
その手段は私の手の中にある。
「ふふ。伝令を頼むわ。騎士団、いえ、王都に住む民を、王都の外に広がる平野に集うよう伝えなさい」
「必ずや伝えてみせます!」
「期待してるわ。行きなさい」
「はっ!」
伝令役の兵士は最後に深く礼をしてからその場を立ち去る。
それを見届けてから、私は王都を眺められるテラスの方に視線を向ける。
「ごめんなさい。あなた達を犠牲にするわ」
これから行うのはとっても酷いこと。
悪魔と罵られるかも知れない。
残酷な王と呼ばれるかも知れない。
だけど、私の理想の国を護る為なら、犠牲が出るのは仕方ない。
分からないなら、理解できないなら体に教えて上げる。
私の判断が間違いではないと―――




