遭遇戦
「なっ!?」
「こんな所にアンデットがいるなんて聞いてないぞ!」
「それも日の光の中を歩いてやがる!」
「特殊個体って奴ですね!」
「特殊個体は数年に一度生まれるかどうかってのに、なんでこんな時に遭遇するんだ!」
「取り合えず。油断せずに倒しましょう!」
「「「「「おう!!」」」」」
近衛騎士の呼び掛けに声を上げて同意して、騎士達は特殊個体『サンウォーカーアンデット』に向けて突撃した。
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サンウォーカーアンデットとは言え、アンデット。
アンデットは動きが遅いのが特徴だ。
倒すのも首を斬るか心臓を一突きすれば簡単に倒せる惰弱な魔物。
ただ陽の元を歩ける程度で騎士の相手になる筈もない。
ザシュ!ザシュ!ドチャ!と剣で斬られる音と共に泥が崩れ落ちる音が至るところで聞こえて来る。
戦闘とも言えない蹂躙が行われている中、騎士の一人もまたサンウォーカーアンデットの首を切り落とした。
ドチャ!
「うへっ」
その首が地面に落ちると形を崩して紫色の液体が広がるのを見て男は顔を顰めた。
「敵はそんなに強くないが、これなんとか出来ないものか、ねっ!」
男は新たに襲って来たサンウォーカーアンデットの攻撃を余裕を持って交わしながら一撃を入れる。
「無理だ。分かっているだろう?」
「まあ……だけど、分かっていても慣れないもんです」
比較的近くにいた同僚と話ながら確実に葬る。
「というか、コイツら数が多すぎませんかっ!」
「だな!明らかにおかしい!サンウォーカーアンデットなんて一体でも珍しいって言うのに何十体もいるなんて異常だ!」
同僚の言葉に頷きつつも、ふと男は思った。
「コイツらが行方不明者事件に何か関与してる可能性はありませんか?」
「さあ、どうだろうな?アンデットなんて知能のない奴らが行方不明事件を起こせるとは思えんがな」
「ですよね……」
予想が外れてしまった事に若干気落ちしてしまう。
「だが、無いとも言い切れん」
「えっ?」
「魔物に進化があるのは知ってるだろう?」
「はい!」
「進化によって知能を得たアンデットがいる可能性があるんじゃないかと思ったんだ」
「確かに。それならアンデットが群れる理由にも繋りますよね」
「ああ。だが、それは知能を持ったアンデットがいれば、の話だ」
「いえ!絶対にいますって!森の中に潜んでる筈ですよ!」
絶対に居ると信じて疑わない男に、同僚は呆れた溜め息を溢す。
「信じるのは別に構わないが、信じこみ過ぎるのは危険だ」
同僚は注意を促すが、男は聞いていないのか見つけ出して見せるとやる気に燃えていた。
「はあ、部隊を危機に陥らせるのだけは止めてくれよ」
同僚は一抹の不安を抱きながらサンウォーカーアンデットを倒して行く。




