91話目 「世界の終わりを告げる声」
どーも、作者です。
次回、最終回となります。
長いようで短かったようで長かったです。
お気づきかもしれませんが途中から少しずつネタのほうがですね…
足りない!って感じになってきてました。
長編を書くのはやはり向いてないのかもしれないですね…
次回最終回のエターナル・ストーリーズ、最後までお付き合いいただけると幸いです。
では、どうぞ。
「あぁ…」
咲音が気が抜けたような声を出す。
「どうした?」
夜刀を抱えながら全力で走りながらも、咲音に声をかける悠斗。
「いや、なんでもない…」
「…そうか」
なんでもない、という一言で何かを察してしまった悠斗。
だが、あえて聞かないでおいた。多分それは、咲音にとって辛いことだからと思ったからだ。
「(またな…って約束を果たす前に居なくなっちまったか…)」
悠斗はその後、無言で最終フロアまで走り抜けた。
「っし、ここが最終フロアだ…なっ!?」
「よっ、待ってたぜ」
そこには悠斗と瓜二つな格好をした、いや悠斗本人台座の前にが立っていた。
「まったく、時間かかり過ぎだぜお前もろとも崩壊するところだったぞ?」
「いやいやいや、お前誰だよ!」
「あー…説明がめんどくせぇな…うーん…」
「…」
「まぁ別の時間軸…っていうか本来居るべき時間軸の俺…ってのが正しいか」
「本来いるべき時間軸の俺…?」
「今ここにいるお前はいわゆるイレギュラーの存在だ。未来から干渉しすぎたんだろうな、
あらゆる分岐点がグッチャグチャになった挙句パラドックスが起きちまったってとこだ」
「つまりお前は、この崩壊する世界で存在する俺…?」
「そうだ。この時間軸では俺はココで死ぬ。この未来ばっかりは変えることが出来ない。」
「…」
「はは、そんな悲しい顔すんな。俺の未来が決まってるってわかった上で、ここで待っててやったんだ。むしろ感謝してくれよ。」
「でも、お前は!」
「この時間軸の俺が滅びるのは決まってるんだ、伸ばせても1日ちょいだろうな」
「…そうか」
「ま、わかったらさっさと台座に剣を刺して元の時間軸に戻れ。剣を刺せばお前は元の時間軸に…いや、現実の世界に戻れるだろう。」
「それだけでいいのか?」
「あー…いや、まだもう一つ。お前のポケットにはいってるものをよこせ。」
「俺のポケット…?」
悠斗がポケットを探ると、現実世界から持ってきていたスマートフォンを見つけた。
「これが…?」
「それがお前をこの世界に縛り付けてた原因だ。」
「ええ!?」
「本来この世界は現実世界とは相容れない存在、だがそこにスマートフォンという異物を持ち込んでしまったお前は、この世界で言うイレギュラーになった。だからお前さんだけ特別だったんだ。」
「…よくわからないがそういうことなのか」
「ま、とりあえずそれを俺に渡せ。処理はこっちでやっとくわ」
「お、おう…」
悠斗はスマートフォンを手渡した。
「よし、これでお前さんは自由の身だ。さっさと剣を刺して帰れ。」
「…なんか色々腑に落ちないが、そういうことにしておくか」
そういうと同時に、悠斗は剣を台座に突き刺した。
すると、台座から光が漏れ出す。
「さ、お別れだ。この世界は一度崩壊して、再構築される。明日からは何事もなかった事になってるさ」
「そっか…長いようで短かったんだなって。はは、最後に話す相手が俺自身ってなんか変な気分だ」
「俺もだ。とりあえず、ほれ」
悠斗は、別の時間軸の悠斗からスマートフォンを受け取る。
「おう、サンキュー…ってはぁ!?」
「ははは、大丈夫だちゃんと持って帰れるようにしておいたからな。システムとの関係を断ち切っておいた。」
「それどういう――」
「おっと、時間だな。じゃ、元気でやれよ」
その言葉を最後に、悠斗の視界は白で埋まった。
次回更新は12月30日です。




