84話目 「休息の一コマ『悠斗&大人千代』」
どーも、作者です。
更新予定日を遅れてしまい申し訳ありませんでした…
こんなことがもう少し続いてしまいますがご了承ください…
では、どーぞ。
最後の一組になった息抜きデート大作戦。
どんどん名前が変わっているような気するが気にしない方向で進もう。
さて、最後の一組は未来から来た大人千代と現在の時間軸の悠斗。
大人悠斗と千代のペアがなかなかと相性が良かったが、
こちらのほうはどうなるのだろうか。
じっくりと観察していこう。
「悠斗ー!逃げないでよー!」
「こっち来んなぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
全力で叫びながら走って逃げる悠斗。
そして、それを全力で追いかける大人千代。
「いいから付き合ってよー!」
「もう付き合ってる…じゃねぇ、そのお前の趣味にだけは付き合いたくねぇ!」
以前走る速度を緩めない悠斗。
しかし大人千代に徐々にその距離を詰められる。
息切れ寸前の悠斗だが、追いつかれまいと更に速度を上げて走る。
ゲームの世界なのに息切れするとは情けない。
というか、疲れの概念がないはずなのになぜこんなにも疲れるのだろうか。
「ハァッ…クハッ…ハァハァ…」
体力が限界寸前だ。ここまでか…そう思った矢先に、誰かとぶつかってしまう。
「うわっ!?」
「いてっ」
勢い良くぶつかったせいで2人揃って地面に尻餅をついてしまう。
「ってて…大丈夫ですか…ってええ!?」
「おう、大丈夫…ってお前か」
悠斗が勢い良くぶつかった相手、それは大人悠斗だった。
「どうしてこんなところに…ってそんな場合じゃなかった!また後で!」
すぐさま立ち上がり全力で走り出す悠人。
だが、その後を大人悠斗がついてくる。
「なっ、なんでついてくるんすか!」
「俺も追われてるんだよ!後敬語じゃなくていいって言ったろ!」
「追われてるって誰に!?」
大人悠斗は後ろを親指で指差す。
それに釣られて後ろを見ると、ウェディングドレスを着た千代と大人千代が走って追いかけてくる。
「なんで千代に!?」
「…ちょっとした事故があってな、詳しくは聞かないでくれ」
「まぁいいですけどっ!」
悠斗はスキルを使い、加速する。
「おっ、いいねぇ!なら俺も負けねぇぞ!」
大人悠斗もスキルを使って加速する。
「待って悠斗ー!」
「待て悠斗ぉぉぉぉぉ!」
殺意と純粋な思いを心に抱いている2人が全力で追いかけてくる。
「何したらあんなことになるんだぁぁ!」
「お前こそ何したら未来の千代に追いかけられる羽目になるんだよ!」
息を切らしていない大人悠斗と、そろそろ限界を迎えそうな悠斗。
「ハァッ…ハァッ…もう…駄目だ…」
ふらっと、よろけて地面に転がる悠斗。
「おい昔の俺っ!」
慌てて立ち止まり、倒れている悠斗に近づく。
「流石に無理させすぎたな…仕方ねぇ」
さっと立ち上がると、大人悠斗は追いかけてきている千代たちに向き直す。
「いよいしょぉぉっっとぉぉぉ!」
大きな掛け声とともに地面に腕を貫くように差し込む。
「しゃぁぁぁぁっ」
そして、またもや大きな掛け声とともに腕を地面から引っこ抜く。
すると、大人悠斗の手に剣が握られている状態で大人悠斗の腕が地面から抜けた。
「っしゃぁぁぁっ!」
全力で地面を蹴り、千代たちに肉薄する。
「すまんが強制PVPに持ち込ませてもらうぞ!」
大人悠斗はシステムを使い、2対1のPVPに持ち込む。
そして、PVP状態に入ったのを確認し、地面から取り出した剣を大人千代に向かって振りぬく。
「危ないっ!」
千代がとっさに固有能力を発動する。
「『神に愛された戦乙女』!」
発動と同時に大人悠斗の剣を弾き飛ばす。
「まぁ発動するよな、そりゃあな!」
大人悠斗は後ろに下がりながら、手を前にかざす。
すると、地面に魔法陣のようなものが生成される。
そこから、大量の剣が飛び出し、空中で止まる。
そして、そのすべての剣先は千代たちに向く。
「かわせるもんならかわしてみろっ!」
空中で止まり、剣先がすべて千代たちに向いていた剣は、徐々に数を増やしいてく。
そして、全ての剣が数本ずつ、だが弾幕を作るかのように千代たちへ飛来していく。
「守り切れない…!」
千代は槍を振り回し、剣を弾き落としていくが、弾き落とす速度よりも飛来する速度が早くなっていく。
「昔の私だけに無理させる訳にはいかないね!」
大人千代も固有能力を発動する。
「『神に愛された戦乙女』!」
「まぁ2人が固有能力を発動したところでこれを防ぎきるのはムリだけどな…」
そう言いながら大人悠斗は地面に能力で創りだしたチョークで術式を書いていく。
「こんなもんか、すまねぇけどここで1時間位足止めさせてもらうぜ?」
大人悠斗が術式に手をかざすと、術式から20本ほど剣が飛び出す。
「これをセットしてっと…よし、後は…」
大人悠斗は剣を空中で止めると、息を切らして倒れている悠斗を担ぎあげる。
「とりあえずギルドに運ばねぇと」
大人悠斗は千代たちに背を向け、立ち去ろうとする。
「まて悠斗!私達が逃すと思うなよ!」
「そうだそうだ、にがさないぞ!」
しかし、2人は飛んで来る剣をやりで弾き落とすのに必死になっており、その場から動けそうになかった。
「まぁまぁ、その術式から出た剣でラストだ、たっぷり味わってくれや。」
そう言うと、大人悠斗は手を千代たちに方へ向ける。
「行け、『人を離さない魔性の剣』」
大人悠斗が術式から作り出した剣が、千代たちへ襲いかかる。
「こんなものっ!」
千代が飛んできた剣を槍で叩き落とした、その瞬間。
剣はやりに叩き落とされず、むしろ粘着し槍と地面をくっつける。
「えっ!?」
「あ、これまずいやつかも」
大人千代のやりも地面にくっついてしまっていた。
まるで接着剤で固めたかのように。
そう、この剣はぶつかると粘着質の物質に変わり、濡れたものと濡れたものをくっつける性質をもつものに変わる。
そして、槍を封じられてしまった以上剣を交わすしかないが、とっさにそんなことができるわけもない。
剣は2人の両足にヒットし、2人を動けなくする。
「しまっ…」
「避けられないっ!」
そして、剣がたくさん当たり、2人は雪だるまのようになってその場に固定されてしまった。
「悪いな、昔の俺をギルドに置いてきたらまた戻ってくるからさ…」
そう言うと大人悠斗はおんぶしてギルドまで歩いて行く。
「まて悠斗ぉぉぉぉぉ!」
「うーん、ダメだねこりゃ…動けそうにないよ」
2人は、雪だるま状態のまま動けず、再び大人悠斗が戻ってくるまでそのままでいた。
後に大人千代は、もう少しで悠斗に…ふふふできるような一日だったと答えた。
次回更新は5月15日の予定です。
次話は85話目「休息の終わりと唐突な事態」です。




