81話目 「休息の一コマ『桜月&サキュル』」
どーも、作者です。
今回は桜月とサキュルのペア回です。
どーも、サキュルには気になる人がいるようで。
では、どーぞ。
お次は桜月とサキュルのペア。
悠斗に積極的にアピールを仕掛け、アタックし続けるものの、千代という強敵によりあっさりと轟沈してしまったが、それでもめげずにいまだアタックを仕掛ける桜月。
そのアグレッシブさとめげない心は誰よりも強いだろう。
しかし、悠斗への気持ちとか関係なく、チームのヒーラーとして、ムードメーカーとしてチーム内で一番の存在感を発揮している。
それとは打って変わって、基本的に無口で、しゃべるのも少し遅く基本的に自分の気持ちを表に表さないサキュル。
しかし、チーム内ではメアリーに次ぐ実力の持ち主で、多彩な魔法や術式を使う。
最近は誰かのことがちょいちょい気になっている模様だが?
さて、そんなことよりも今は乙女?2人の気持ちを聞いてみようではないか。
「ねぇ、もしかしてさ!サキュちゃんってさ!」
両手にたくさんの紙袋を持ち、ヴァイスリッターのギルドへ帰る途中だった2人だったが、突然桜月がサキュルへ話しかける。
「…な、なに…?」
突然話しかけられ驚いたサキュルだったが、何とか平静を保ったまま返す。
「誰か好きな人とかいる?」
その言葉に、サキュルの心臓が跳ねる。まさか、唐突に好きな人はいるかと聞かれるとは思っていなかったからだ。
「…どうして?」
あくまで平静を保った振りをしながら返すサキュル。だが、心臓の鼓動は確実に早くなっている。
「いやー、サキュちゃんかわいいし、かなり乙女っぽいし!好きな人くらいいるかなーと思ってさ!」
悪意のない顔でにっこりと笑いかけながら聞いて来る桜月。
「…好きな…人…」
思い浮かぶ顔はあった。だが、それが本当に自分の好きな人なのかどうかはわからなかった。
なにせ、生まれてから一度も人を好きになったことがなかった。
だから、こみ上げてくるこの思いが『好き』という感情なのかの判断ができなかった。
「おっ、その様子だと居る感じ~?」
「…よく、分からない」
「でも誰か思い浮かぶ節はあるみたいだね~!」
「…ユート」
「えっ?」
「ユート…が、気に・・・なる」
「ええええっ!?ゆー!?」
そう、サキュルの気になっている人とは悠斗のことだった。
「…前に初めてユートにあった時…名前を、褒めて…くれた…」
「その時から気になってたの?」
こくん、とサキュルは無言でうなずく。
さて困ってしまった桜月。聞いてしまった以上無下にするわけにもいかない。
しかし、悠斗には千代という彼女がいるうえに、自分も狙っている人物。
そうやすやすと、他人に譲るなんてこと、できるはずがない。
しかし、ここできっぱりやめたほうがいいというのも酷な話である。
さんざん悩んだ末、桜月が出した結論は――
「うーん、ゆーはけっこう落ちないよ?私が昔からかなりアタックしてきたけどそれでも私には振り向いてくれなかったからね!」
「…むぅ」
「まぁでも、それくらいでへこたれてたらゆーのこと好きになんてなってないよ!」
「…」
「サキュちゃんがゆーにアタックするなら私も応援する。でも、私だって負けないからね!」
「…私も、負けない」
そう、ただ純粋に応援することにしたのだ。
無理に諦めさせるくらいなら、自分がライバルという立ち位置に立って応援てあげるべきだ。
そう桜月は思った。
「ふふっ、じゃあギルドまで走っていこうか!みんなより早く帰って作戦会議だー!」
「…まってー」
勢いよく走りだした桜月に、少し遅いながらも必死に走って追いつこうとするサキュル。
2人の恋が成就することは、ないだろうけれども。
後にサキュルは、恋のライバルができた一日だったと語っていた。
次回更新は3月28日の予定です。




