72話目 「剣に選ばれし勇者」
どーも、作者です。
今回でChapterENDとなります。
次回Chapter7は日常編みたいな話を書いていこうと思っています。
では、どーぞ。
「おっ、本当に来たね。流石、選ばれし勇者だね。」
「悠斗が言ってたんだ、過去の自分が来ないわけないな」
「というか、ここまでこなかったらゆーじゃないもんね!」
部屋の奥には一つの台座。そこには、刀身が虹色に光って見える剣が刺さっていた。
そして、その台座の前に3人の人物が。
「さて、辿り着いた報酬だけどこの剣を抜いて持って行くといいよ。」
「一応レジェンダリーアイテムというくくりだが、価値は何物にも変えられないくらいあるぞ?」
「言ってしまえば、レジェンダリーと比にならないくらいレアなものだよ!」
3人は台座への道を開け、横に並び立つ。
「あの、あなた達は?」
悠斗は恐る恐る3人に聞いてみる。すると、帰ってきたのは笑い声だった。
「はははは、なんだ、ゆーくん説明しなかったのかー!」
「ま、悠斗らしいっちゃらしいな。ははっ」
「うふふふ、そうだね、こんな敬語で放すゆー見たこと無いね」
「俺たちはそうだな…いうなれば」
男性が悠斗の後ろに居た蒼汰を指さし、言う。
「悠斗、君と馴染みのあるその蒼汰と一番関わりが深い人物だよ。」
「蒼汰と?」
「関わりが深いっていうか…ま、本人だけどな」
「ふえっ!?」
悠斗の後ろで話しを聞いていた蒼汰が突然奇妙な叫び声を上げる。
「ぼ、僕!?未来の僕!?」
「ははっ、そんな奇妙な声上げるなよ~。千代があんな感じなんだ、お前だって変わるさ。」
悠斗は今の蒼汰と未来の蒼汰を見比べて驚愕する。
確かに見た目は似ているし、背中に悠斗が前に作った大剣を担いでいた。
「じゃあ、もしかして…」
悠斗は残った2人の方を向いて思う。
「桜月と智恵…?」
「おっ、流石ゆーくん。成長した姿でも分かってくれるんだね」
「ゆーなら気付いてくれると思ってたよ!愛だね!」
「つっきー、愛では無いと思うよ…」
「む~!いいの、ゆーが分かってくれたならそれは愛なの!」
「ほんとに、つっきーは相変わらずだねぇ」
言い合いをしながらも未来から来た智恵と桜月は悠斗の方へと歩いてくる。
「さて、私達の役目も終わったみたいだね…」
「とはいっても、ゲートが壊れちゃったししばらく帰れなくない?」
「悠斗がいればなんとかなったとは思うんだが、多分アイツの事だから残党処理でもしてるんだろ?」
「っくしょい!っくしょ!うう、誰か噂でもしてんのか?」
「昔の悠斗たちじゃない?それか最下層においてきた皆か。」
「あっ、忘れてたね…」
「ま、どうせ忘れられてるだろ。しばらくはヴァイスリッターに厄介になればいいんじゃね?」
「それもそーだね。私達の家みたいなものだし。」
「さんせーい!」
「また、増えるのか…」
悠斗は内心少し呆れ気味でその様子を見ていた。
「さて、悠斗。お前はあの剣を抜く権利がある。つか早く抜け。さっさとギルドに帰ろうぜ。」
その一言で悠斗は台座に刺さっていた剣の存在を思い出し、台座の前へと小走りで近づく。
悠斗が剣の前に立つと、剣は虹色の輝きを増す。
剣の柄に手を掛け、思いっきり台座から剣を引き抜く。
剣は思っていたよりも簡単に台座から抜ける。
軽い、悠斗が剣を振った時に思った第一印象がそれだった。
すると、突然ゴゴゴという地響きが鳴り響く。
「な、なんだ!?」
「あー、これか」
「みんな、伏せて!」
「ゆー、ちょっと腕かして!」
言われるがままに大人桜月に近づき、右腕を前に出す。
「ちょっと魔力流しこむけど我慢してね!」
大人桜月が悠斗の腕を包み込むように掴み、魔力を流し込んで結界を展開する。
「っ・・・くぅっ・・・」
苦しそうにする大人桜月。それだけ膨大な量を流し込んでいるのだろうか。
「っっっっっっ!」
バチィという音とともに大人桜月の手が悠斗の右腕から弾き飛ばされる。
「よっし、完了だよ!とりあえず右手を地面に立ててみて!」
言われるがままに悠斗は右手で地面に触れると、手は地面をすり抜ける。
それと同時に、地面が急に消え去る。
「えっ」
リアクションする暇もなく、そのまま下へと落下していく悠斗達。
だが、その落下していく景色は真っ暗な世界ではなく、青空がどこまでも広がっているかのような綺麗な景色だった。
そして、悠斗達はそのまま下へと落ちていった。
次回更新は12月24日です。




