70話目 「ラスト・スパート」
どーも、作者です。
寒いですねぇ…それにしてももう12月になりますね。
皆さん元気でしょうか?
では、どーぞ。
「はぁぁぁぁっっ!」
千代、いやラストは拾った槍で大人悠斗に襲いかかる。
「単純すぎる、千代の体に入っても中身はポンコツのままだな!」
大人悠斗は千代の槍である『オルレアン』を右手の剣で流すようにずらし、左手でラストの腹に裏拳を入れる。
ドン、という低い音が響き、そのままラストは腹を抑えうずくまる。
「いいのか、そこにうずくまってると頭が砕けるぞ?」
その声に反応してラストが大人悠斗のほうへ顔を向けると、大人悠斗は右足を高く振り上げた状態で、少し浮いていた。そして、そのままちょうどラストの顔がある場所へ右足を振り下ろす。
ラストは慌てて横に転がって回避する。そして先程までラストの顔があった場所にかかと降ろしが入る。地面に直撃したかかとの部分から地面が粉々に砕ける。
「ほら、次行くぞ!」
大人悠斗は砕いた地面から足を引き抜き、砕けた地面から岩を持ち上げ、魔力を込めてそのまま蹴り飛ばす。
魔力がこもった岩はラストのほうへ飛んでいき、空中で数が増える。
大量の岩がラストへ向かって飛んでいくが、ラストはそれをジャンプして交わす。
「死にたいみたいだな」
だが、ジャンプした先では大人悠斗が待っていた。それも、右手に握った剣に魔力を込めて光に包まれたの剣をつくりだした状態で。
「『翼をもがれた堕天使』」
大人悠斗は光の剣でラストを『切る』のではなく、『叩き落とす』。
思いっきり叩き落とされたラストは地面に強く叩きつけられ、かなりのダメージを負う。
「まだ終わってねぇ、『流星のように輝く洛星』」
大人悠斗は剣先をラストの方へ向け、地面を転がるラストに向かって神速で突きを繰り出す。
ヒュンと言う風を切る音を置き去りにしてラストに神速の突きをヒットさせる。
ラストは腹を剣で貫かれ、地面に固定される。地面にたたきつけられた痛みと腹を貫かれた痛みでもがくラスト。
「悠斗、やり過ぎだ!」
大人千代が大人悠斗の元へ寄り添う。
「大丈夫だ、見てみろ」
大人悠斗は剣が刺さっている場所を指差す。大人千代がそこを見ると同時に、大人悠斗は剣を引き抜く。
だが、そこには刺された後はなく綺麗なままだった。だが、大人千代は剣を抜かれた時も苦しんでいた。
「ぐあぁ、ぐうぅぅ」
痛みでもがくラスト。腹を抑え、ゴロゴロのたうち回る。
「どういうこと?」
「この剣はレジェンダリーアイテムでな、面白いことに肉体は傷つけないんだ。正確には切った部分を修復するという能力を持った剣って感じだ」
大人悠斗は剣で自分の腕を軽く傷つける。悠斗が切った部分に切り傷が入るが、
すぐに元に戻った。
「痛みは感じるが、傷はついてない。ダメージは通らない武器ってやつだ。だからこそ、こういった他人の体をのっとった奴に対しては絶大な威力を誇る。」
悠斗は剣をインベントリにしまい、立ち上がる。
「さて、ラスト。これから俺はお前をどうにでもできるが…とりあえず千代の体は返してもらわないとな」
悠斗は魔導書を取り出し、ついでにチョークを作り出す。
「千代、ちょっとラストを押さえといてくれ。魔力の膜を作っといたから身体を奪われることはない。」
大人千代は言われたとおりに千代を押さえつける。
「離せっ、離せぇ!」
「無理だよラスト、君はやり過ぎた。昔の私の身体を奪ったことは百歩譲っても許す。でもね、昔の私を傷つけたことと仲間を傷つけた事は絶対に許さない。」
「ま、そういうとは思ってたけどな…あれだけ溺愛してたお前が昔のお前を傷つけた事許すわけないもんな…」
大人悠斗はチョークで地面に魔法陣を書きながら溜息を零し、つぶやいた。
「っと、これでいいかな」
大人悠斗は魔法陣を書き終わると、チョークを媒介として魔力の球を作り出す。
そして、その魔力の球をラストの上で固定する。
「それじゃ、ラスト。最後に残す言葉はあるか?あ、元の時代に戻りたいとか言うなよ?さっきも千代が言ったとおりお前はやり過ぎた。」
「悠斗、千代!お前らは絶対この私が殺してやる!絶対に、絶対にだ!」
「あーあー、最後の最後まで見苦しいな…それでもあいつらの娘かよ…とんだおてんば娘に育っちまったな。それじゃあな」
大人悠斗は魔道書を開放し、魔法陣を展開する。
「精神の開放と自由」
次回更新は12月7日です。




