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エターナル・ストーリーズ  作者: 燐鏡 剣斗
Chapter6 「Shadow Spirit」
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68話目 「存在の大きさと価値」

どーも、作者です。


今回突飛な展開多めです。


では、どーぞ。

だが、悠斗はその瞬間を狙って銃の引き金を引く。

バンという発砲音とともに魔力の銃弾が千代に向かって飛んで行く。

しかし、千代はそれを紙一重でかわす。

「ちょっと、悠斗危ない!」

「…」

悠斗は無言で再び引き金を引く。それも、何度も何度も。

バンバンバンバンと連続で発砲音が響く。

千代はインフィニティスレイヤーから放たれた銃弾を器用に紙一重でかわしていく。

それでも撃つのをやめない悠斗。

「ちょ、ちょっとまってよ悠斗!」

そう言いながらも千代はすべての銃弾を確実にかわしていく。

「そこだ」

「へっ?!」

悠斗は突然撃つのをやめ、千代の傍へ瞬間移動したかと思うと、そのまま勢いをつけて千代の腹を蹴り、吹き飛ばす。

ヒュン、と風を切る音を立てて千代は壁まで吹き飛び、大きな音を立てると同時に壁に激突し、膝をつく。

「かふっ…げほっ、ごぼっ」

「ちっ、まだ生きてんのか」

気が付くともう千代の傍に悠斗は立っていた。もちろん、インフィニティスレイヤーを千代に向けて。

「や、やめてよ悠斗…痛いよ…」

「いい加減にしろ。もうわかってるんだよ。お前が千代じゃないって。」

悠斗は容赦なく引き金を引き、千代の頭を撃ちぬく。

そして、念を入れるように千代をもう一度壁に向かって蹴り飛ばす。

そして、壁に激突した千代に向かってインフィニティスレイヤーを連射する。100発、200発と何度も何度も連射し、跡形も残らないように打ち抜いていく。

砂埃が巻き起こり、千代の姿が見えなくなっても打ち続ける。

バンバンバンバンバンバンバンとインフィニティスレイヤーを連射する音だけがフィールドに響く。

その音に反応するようにとある人物が目を覚ます。

「ゆー…?ゆー!」

桜月が起き上がり、悠斗の方へ走り寄る。

「やめて、何してるのゆー!」

桜月は悠斗の左腕を掴みやめさせようとするが悠斗は右手一本で撃ち続ける。まるで桜月の声が聞こえていないかのように撃ち続ける。

「どうしたのゆー!ゆーらしくないよ!」

その桜月の叫びに反応して、智恵が起き上がる。

「つっきー…?ゆーくん?!」

悠斗がとっている異常な行動に気がついたのか、智恵も悠斗の方へ駆け寄る。

「ちーちゃん!ちーちゃんも悠斗を止めるの手伝って!」

智恵は悠斗のそばまで来ると悠斗の右腕を掴み止めようとする。

「ゆーくん、落ち着いて!」

「こいつは俺が今消さなきゃダメなんだ…!絶対に、ここで殺すんだ…!」

悠斗は智恵や桜月を振り払い、さっきまで撃っていたところをまた撃ち続ける。

「ゆー!」

「ゆーくん!」

2人の叫びは、悠斗には届かなかった。

「消えろ…!この世から、跡形もなく…!消えろぉぉぉぉぁぁぁぁぁぁ!!」

悠斗の持っているインフィニティスレイヤーの淡い青白い光が赤くなり、銃弾が膨張する。

「消えろっ、消えろっ、消えろっ、消えろっっっっっ!」

「まずいよ、これ以上魔力を使ったら!」

「あの武器が持たない、爆発する!」

桜月と智恵は悠斗の腕にしがみつき、止めようとする。

「やめてゆー!」

「ゆーくん、もういいんだよ!」

「うああああ!離せ、離せよぉぉぉぉっっっ!」

悠斗は必死に2人を振り払おうする。しかし、2人も負けじとしがみつく。

「ゆー!」

「ゆーくん!」

その叫びが悠斗の耳に届くより先に、2人の間からとある人物が悠斗を抱きしめる。

「悠斗、もう、いいんだよ?」

それは、さっきまで倒れていた大人千代だった。

「うあぁぁぁ、駄目だ、まだぁぁぁぁ…!」

「もう悠斗は頑張ったよ。そんなに無理する必要は無いんだよ?」

千代は悠斗を優しく、包み込むように言う。

「でも、千代が!俺のせいで千代が!」

悠斗は錯乱しているようだった。

「私はここにいる。今、悠斗の目の前に居る。大丈夫だよ、昔の私は大丈夫。私が弱くないってことは一番良く知ってるでしょ?」

「うあぁ、うわぁん…」

「泣きたいときは泣けばいいよ。それは昔、悠斗が私に言ってくれたことでしょ?」

大人千代は悠斗を抱きしめたままぽんぽんと頭を叩く。

「もう二度と誰も、傷つけないって約束したんだよ…!もう誰も、傷ついてほしくないんだ…!」

悠斗は泣きながら自分に言い聞かせるようにそう呟く。

「ゆー…」

「ゆーくん…」

桜月と智恵は悠斗に掛けられる言葉がなかった。それは、悠斗の本心を聞いてしまったからだった。

自分たちが悠斗に無理をさせていたのかもしれない。いつも気丈に振舞っていた悠斗が、ここまで傷ついていた。それに気が付かなかった所か敵に操られてしまうという事態。

仲間に対して攻撃するという行為だけでどれだけ傷つくかは想像に難くない。

悠斗はそれを自分がいつも前線に立ち請け負ってきた。

仲間に頼ることがあっても自分が引くことはなかった。

悠斗一人でも、仲間と一緒でも必ず悠斗が前に出てすべて請け負ってくれた。

流石に悠斗の心の容量も限界だったのだろう。

「でも、全部悠斗が背負わなくてもいいんだよ?」

それは、大人千代が千代として、悠斗の事が好きだと気がついた時からずっと思っていたことだ。

すべてを自分一人で背負う必要はない。それは悠斗が言っていたことだ。

だけども、悠斗は皆を守りたいという一心でその事よりも守るほうが大切だ、自分一人で背負ったほうがいいと思い込んでしまっていたのだ。

「…俺は…どうすればっ…」

「苦しいなら吐き出せばいい。全部、全部。私達が受け止める。たとえ私一人でも。蒼汰や桜月、智恵だって受け止めてくれる。何があっても、私達『ヴァイスリッター』は親友でもあり、仲間でもあり、家族でもあるから。」

そう、大人千代が優しく悠斗に言葉をかけた時。

砂埃の中から鎖が飛んできた。

「危ないっ!」

「ゆー!」

2人はとっさに自分の身で盾になろうと飛び出す。

「智恵、桜月!」

悠斗は慌てて飛び出そうとする。

「間に合わないっ!」

「ゆー!」

鎖は2人の間を通りぬけ、悠斗に向かって一直線に飛んで行く。

「悠斗っ!」

大人千代が盾になろうとするが悠斗は大人千代を押し飛ばす。

「誰かが犠牲になるくらいならっ!」

悠斗は覚悟を決める。

「(後は、任せた)」

悠斗は残される3人に笑顔で笑いかけた。











そして、鎖は無慈悲に悠斗を貫く。

次回更新は11月20日です。

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