11話目 「ビッグツリー オブ フォレスト」
どーも、作者です。
タイトルは意味そのままです。
大樹 の 森 を英語に変えただけです。
グーグル先生に翻訳を頼んだら「Daiki of Forest」になりましたが。
そっちよりかは、今のタイトルのほうがまだ馴染みやすいと思いました。
ちなみに、前回の話で悠斗がなぜハンマーを持っていたのかは
次回の話で説明を入れたいと思っています。
では、どーぞ。
悠斗と蒼汰は森を走っていた。
草をかき分け、木を避けながら森の奥地へと。
「さっきの正確には違うってのはな、ここは感覚のある世界ってことだ」
悠斗は飛び出してきたマンドラゴルを蹴り飛ばしながらそう言った。
「感覚のある世界?機械を持ってれば感覚は味わえるんじゃ?」
足元から飛び込んできたキノピーをすんでのところで回避しながら蒼汰は言った。
「いや、そういう感覚って意味じゃなくて、なんていうのかな・・・」
「ますます意味がわからないよ。どういうことだい?」
「つまりだな、ゲームプレイの時の感覚だけじゃなくてその他もろもろも
感じ取れる世界なんだよ。装備の重さとか、痛みとか。」
「それってつまり、ゲームにログインしてるわけじゃなくて、
僕たち本人がこの世界に居るってこと?」
「まぁ、仮説だけどな。俺自身もまだ信じきってはねーけど。」
悠斗はこの世界に来た時から薄々気がついていた。
この世界はエターナル・オンラインに似た世界、もしくはそのままの世界だと。
咲夜の言い方からして、後者の説のほうが濃厚だろう。
エターナル・オンラインという架空世界に自分たち現実の人間が、
そのまま入ってしまった形になる。
悠斗はそうは思いたくなかった。そんなことありえるわけがないからだ。
更に収集の時のほかのマスターの慌て方からして、
他の人達もログインしてこの世界に居るわけではない事は分かる。
多分気がついているのチームマスターだけだとは思うが。
だとすれば、チームマスター以外はまだログインして入ったわけではないことに気がついていない可能性が高い。
その時点で、悠斗は否が応でも認めざるを得なくなった。
「なぁ、蒼汰。お前がこの世界に来るときはいつも通りログインしたのか?」
「そうだね。ログインしてこの世界に来た感じかな。」
「違和感は感じなかったのか?」
「違和感はあるといえばあったけど、たまにあるし気にしなかったかな。」
「そうか・・・この世界の人間はずいぶんと呑気な奴が多いな」
まぁ、この世界に危機が訪れているだの、それを今は気にしないだの、
この状況に慣れようとしている悠斗も悠斗でかなり呑気なのだが。
「その状況じゃ全員に言えないのも分かるな・・・ゲームマスターも大変だな」
「え?ゲームマスターに合ったの?」
「合ったっつーか、呼び出されたっつーか・・・」
「呼び出された?どういうことだい?」
「蒼汰には話しておくか・・・」
森の奥地へ走り続けているが一向にクイーンフォレスターが見える気配がない。
それどころか、走れば走るほど周りに紫の霧みたいなものが出始めていた。
毒霧かどうかは分からないが、悠斗達に被害は出てないのでまだ平気だろう。
そんな中で、群がる雑魚モンスター達を蹴散らして進み続ける。
だが、そんな雑魚モンスターたちにも違和感を感じ始めていた。
「この世界に今危機が訪れてるらしくてな、それを解決してほしいらしい」
噛み付いてきたウルフォンをよっ、とバックステップで避け、
そのまま横に剣を切り払い、ウルフォンを倒す。
「危機?そんなことお知らせにはきてなかったけど?」
上から降ってきたシャドーフルーツを大剣の腹で防ぎ、
そのまま大剣の腹で弾き飛ばす。
「まぁ、そうだろうな。マスターしか収集されてなかったからな。」
「マスターだけの集会かぁ・・・なんか憧れるね」
「そんな呑気な話じゃなかったけどな。」
「へぇ・・・でもかっこいいじゃん」
「かっこよくねーよ。んで、ハッカーを見つけて欲しいんだと。」
「ハッカー?ゲーム世界かもしれないここでハッカーを見つけるの?」
「そこは多分言っちゃいけない所だな。俺も突っ込まないことにした。」
そんな話をしながら奥地へ走り続けていた悠斗達に、突然の出来事が起こる。
「蒼汰下がれっ!」
悠斗はとっさにバックステップをしながら蒼汰の服を掴んで後ろに引っ張った。
「うわっ」
突然掴まれた蒼汰はバランスを崩して、少し下がった位置に倒れこむ。
「いきなり引っ張って悪い、大丈夫か?」
悠斗は蒼汰の手を掴んで引っ張り起こす。
「大丈夫だけど・・・どうしたの?」
「ここの霧がすごい量だ。体に異常が出てないのがおかしいほどにな。」
「え?」
よくよく見ると、さっきまで悠斗達が通ろうとしたところは少し開けていた。
円状に木や草がなく、まるでここでPVPのフィールドのようになっていた。
そのフィールドみたいな所にだけ、霧が充満していた。
「俺の予想があってれば、多分」
そこまで悠斗が言ったところで、地面が揺れだした。
ゴゴゴゴゴ、と音を鳴らしながら地面が揺れる。
「蒼汰、来るぞ」
次の瞬間、地面がえぐれ、中から何かが飛び出してきた。
というより、そのモンスターの姿から生えたというべきだろうか。
そう、クイーンフォレスターが現れた。
次回更新は4月25日です。




