10話目 「ソードゴースト」
どーも、作者です。
自分の書いた小説を読み直していたら、なんとも誤字脱字の多いこと・・・
申し訳ありません。自分の気がついたところはすべて修正させていただきました。
本当に申し訳ありませんでした。
以後も注意はしますが、もしかしたら誤字脱字があるかもしれません。
その時は、指摘していただいても構いません。
では、どーぞ。
キィン!と剣で何かを弾く音が響く。
どうやら近くで誰かが戦っているようだ。
剣が響く音だけが耳を通る。
誰が戦っているか、それが何のための戦いなのか。
悠斗はそこまで考えた瞬間、勢いよく起き上がった。
慌てて近くに落ちていた自分の剣を拾い、音のする方へ向いた。
そこには、浮いている剣と戦う蒼汰が居た。
自分の身長の1.5倍はあるであろう大剣を必死に振り回し、剣を受け流していた。
明らかに蒼汰が押されているのは明らかだった。
悠斗は蒼汰の注意をこちらに惹かないように静かに駆け出した。
その勢いのまま悠斗は剣を後ろ手に構え、飛び込むように剣に斬りかかった。
浮いている剣は飛び込んでくる悠斗に気がついたのか、スッと後ろに下がった。
剣が後ろに下がったことで悠斗の斬撃は剣が居た空を切った。
すかさず、悠斗は着地の隙を作らないようにその場で足をひねるように回転し、
その回転の勢いで剣に斬撃をかまそうとした。
が、まだこの世界の感覚に慣れてないのか、体は思ったように動かず転倒した。
「うわっ」
完全にバランスを崩して転倒したため、隙だらけになってしまった。
その隙を逃さまいと、浮いている剣は悠斗に向かって剣を振り下ろした。
悠斗はとっさに地面を蹴って回避しようとしたが、思うように蹴れなかった。
ズサッ、ズサッという音だけが鳴り、悠斗の体はその位置から動かなかった。
まずい、と悠斗が思ったその瞬間、体の前に大剣が現れた。
蒼汰は大剣で悠斗の身を守り、そのまま大剣の腹で剣を弾き飛ばした。
「悠斗、大丈夫かい?」
弾き飛ばした直後、蒼汰は上手くバランスを取り、手を差し伸べた。
「悪い、助かった!」
手を差し伸べた蒼汰の手に捕まり、起き上がった悠斗は相手を見つめた。
「これじゃあ、一筋縄じゃいかなそうだな・・・」
「そうだね、ちょっと厳しいかもね」
2人のチームワークは完璧だったが、まだ体が慣れてないせいで思ったように体が動かない。
悠斗がひねりを入れて回転しながらの斬撃が成功しなかったのも、
蒼汰が大剣で相手を受け流すことしか出来なかったのも、そのせいだ。
今敵対しているのは「剣の亡霊」だろう。
戦死した剣士や騎士の魂が宿り、怨念と化した物だ。
生前の持ち主が凄腕であればあるほど、剣捌きも上手くなる。
今回はなかなかの腕の亡霊とあたってしまったようだ。
正直な所、本当に凄腕ならクイーンフォレスターなど目ではない。
「もう少しこの世界の感覚に慣れれば勝てるとは思うんだが・・・」
「この世界の感覚?どういうこと?なんか変だとは思ったけど。」
「え?お前こそ何を言ってるんだ?ここはゲームじゃないぞ?」
「え?」
「いや、まぁ詳しい話は後だ!とりあえずあいつ倒すぞ!」
「お、おう」
悠斗と蒼汰が改めて剣の亡霊に剣を構え、直る。
ジリジリ、という擬音が聞こえてきそうなほど静かだ。
どちらかが少しでも隙を晒せばそれが命取りになるだろう。
それは、この場にいる全員が感じていた。
だが、運は敵の味方をする。
唐突な強風が悠斗たちを襲った。
「んなっ」
「うわっ」
突然の強風に悠斗達は剣の亡霊から目を一瞬逸らしてしまった。
が、それは熟練の剣士にとっては十分な隙となった。
蒼汰が視線を戻すと、剣の亡霊は眼前で剣を振り下ろしていた。
「まずい!」
蒼汰は慌てて大剣を前に構えようとするが、構える速さが間に合わない。
蒼汰はダメージを覚悟で、カウンターの構えをとった。
が、蒼汰に振り下ろされた剣は蒼汰に届く前に、弾かれた。
悠斗がとっさに自分の剣をなげ、亡霊の剣を弾いたのだ。
キィンという金属同士が弾ける高い音があたりに響く。
体制を崩したのか、剣の亡霊はふらついていた。
その隙を蒼汰が逃すはずもなく、カウンターの構えから
力いっぱい横に剣を振った。
ガキィンという音が鳴り、剣は吹き飛んでいった。
転がっている剣はガタガタ揺れており、必死に起き上がろうとしていた。
そこに悠斗が持ち替えたハンマーを持って走っていく。
思いっきり飛び上がり、落下の勢いを足しながら転がっている剣に向かって
勢い良く振り下ろした。
鈍い音とともに剣が2つに割れ、そのまま霧となって消滅した。
「「よっしゃあ!」」
悠斗は蒼汰はその場でハイタッチした。
なにげにこの世界にきてから初めての戦闘かつ、初勝利である。
「少し慣れてきた感じはあるな、この体にも。」
手をグーパーして、手の感覚を試しながら悠斗はそう言った。
「そうだね。僕はまだ剣が重いと感じるけど・・・」
大剣を少し振りながら蒼汰は言う。
「そればっかりは慣れだな、クイーンフォレスターまでに慣れるしかない。」
「大丈夫かなぁ・・・正直この調子で行けるか心配になってきたよ」
「大丈夫だろ、お前適応能力高いし。」
「うーん・・・」
「グオォォォォォォォワァァァァァァァァァァ!」
そんな話をしていた時、森の奥地の方から叫び声に近い雄叫びが聞こえた。
「なんだ?!」
「今のはクイーンフォレスターの鳴き声に近いけど・・・」
「それにしても奇妙な叫び方だな、悲鳴にすら聞こえるぞ」
いつものクイーンフォレスターはここまで響くような音量は出さない。
空から進入しようとした者に対して威嚇する程度に叫ぶだけだ。
「とりあえず、さっさとクリアしてギルドに戻らないとな。」
「それはいいんだけどさ、悠斗。」
蒼汰が改まった態度で悠斗に言った。
「『この世界』ってどういうこと?ここはゲームの世界でしょ?」
「・・・まぁ、大雑把に言えばそうだが、正確には違う。」
「どういうこと?」
「それは、向かう道中に説明する。今はとりあえず向かおう。」
「う、うん・・・」
悠斗に連れられて、蒼汰はしぶしぶ奥地へと向かう。
「さっきの正確には違うってのはな・・・」
次回更新は4月18日です。




