和解
「すまない…君たちとこれ以上傷付けあいたくない 君も君のお母さんも助けるから オレの仲間を傷付けないでくれないか? 君がお母さんが大切なようにオレもオレの仲間が大切なんだ」
静かに優しく白太郎は、モモに頼む
モモは、白太郎の目をしっかりと覗き見て ゆっくりと頷く
モモ「わかった…」
白「ありがとう ヒール サークル(範囲回復)」
白太郎を中心に円を描いて光が三人を包み傷を癒やす
スズカ「ごふっ」
スズカが気道に溜まった血を吐き出しゆっくりと目を開ける
スズカ「くっモモ逃げなさい」
まだ傷も癒えぬ身体でモモをかばうように白太郎の前に手を広げて立つ
モモ「お母さんもういいんだ この人とは、戦わない この人も僕らには、手をださない お母さんの傷も治してくれた」
警戒心を解かないまま白太郎を見る
スズカ「本当に?さっきまで 命の取り合いをしてたのよ?」
白「ああ 本当だ 信じてもらうしかない これ以上戦いたくない あんた方を殺したくもない 本当は、誰も殺したくない オレは、父親になるんですよ…こんな血まみれの手で 魔獣の手で 産まれてくる子供を抱いていいのか… 」
白太郎の目から涙がこぼれる
白「モンスターに変異した人間を殺したオレは、もはやただの人殺しじゃないのか?」
後悔と涙があふれる
白「なんでこんな事に…オレも化物じゃないか?」
白太郎の言葉を聞きながらフツフツと怒りに震えるスズカが我慢の限界を超えて白太郎の襟首を掴む
スズカ「何を…何を甘えた事をアナタには、まだ守るべき家族がいるんでしょ?産まれてくる子供がいるんでしょ?それはどれだけの希望か…ふざけるな!自分のしたことに弱音を吐くな!化物の手?血まみれの手?その手で抱く事が怖いなら その手で守ってみせろ アナタは、父親になるんだろ?こんな世界 その希望がどれだけ贅沢な事か」
震える声で訴えるスズカ
涙を拭う白太郎
白「…優しいんですね…そして厳しい…」
頭を下げる白太郎
白「ありがとうございます」
スズカ「いえ…少し言い過ぎましたごめんなさい」
白「よかったら一緒に来ませんか?」
スズカ「えっ?」
白「さっきの人達は、説得してみせます 仲間には、変異した人達もいますしモモちゃんの友達になれそうな子もおるし」
モモに笑顔をむける白太郎
モモ「友達!!友達欲しい!!」
いままでの殺し合いは、何だったのかと思うほど 可愛いらしい笑顔をみせる
スズカ「モモ 行こうか?この人と」
モモ「うん」
白「行きまし 」
ドン ズシャャャ
吹き飛ばされる白太郎
女の影「ダメ ダメ 私のオモチャなんだから」




