鬼丸スズカ
魔物に転生した人間や生物は、転生した時から転生前の記憶を持つ者とレベルアップにより、進化して知力があがった時に人間の記憶を取り戻す者、生物だった者は、知力が上がり意識や感情が拡張される。
鬼丸スズカ 優しい夫と可愛くて利発な一人娘と平凡でも幸せに暮らしていた、セカイが変わるあの日まで…オーガに転生し、進化して記憶を取り戻した時…鼻と口にむせかえるような鉄の匂い 血まみれの部屋…散らばる肉片…
惨状に吐き出した嘔吐物の中に見知った結婚指輪をした夫の指と昨日も寝る時に付けた娘のお気に入りの髪留め一房の髪が引きちぎれついていた…
スズカ「あぁそんな…嘘よ…」
取り戻した心が壊れていく すべて壊れる寸前に進化した聴力に届く
モモ「たすけて…」
スズカ「コドモ 声 カゾク守る」
壊れた心のホンの一握りで、助けを求める小さな声の元へ ひた走る
あたりに人間や魔物の死体 その中心に血まみれで半裸の中性的で小柄な少年のような少女のような しかし額の右側から角が生え 桃色の長髪 白い肌 紅い瞳 そんなコドモには、似つかわしくない血のしたたる禍々しい真紅の刃の刀を握りしめていた…その子は、ゆっくりと刀の切っ先をスズカにむける
モモ「来ないで…酷い事しないで…」
震えながら刀を向けるモモに
スズカ「ワタシ 鬼丸 アナタ守る」
精一杯の優しい声と赤鬼となった体を小さくまるめて敵意が無いようにひざまづく
モモ「…本当に?」
信じられないような顔をするモモ
鬼の本能が知っていたのか…
スズカは、そっと真紅の刀 『鬼切丸』を握りおもむろに切っ先を自分の左胸に刺す
鬼殺しの名刀は、鬼であるスズカの生命を魔力を吸い取って、モモの体と魔力を癒していく
このまま殺してしまうと思ったモモは、刀をスズカから引き抜く
スズカ「…は〜は〜 アナタの刀と力は、いつでもワタシを殺せるアナタは、強い ワタシを怖がることなんてない ワタシは、アナタに従いアナタを守る」
モモ「守る?」
スズカ「必ず」
モモ「酷い事しない?」
スズカ「ぜったいにシナイ」
モモ「痛い事しない?」
鬼丸「アナタを傷つけるもの全てから、守ってみせる…コンドこそ」
鬼丸の思考が鈍る 守るという誓いを残して 魔物に墜ちた代償か…愛するものを殺した自分を守る為か…スズカの心が鈍る…
モモ「守ってね…ぜったいに…」




