第二十二話 さあ息子たちよ、挨拶を
「んんー、ふぅー」
「エーレ、王座を変えてくれ」
「はいはい」
スッキリし通常業務へ。
あーと、んだかお腹が空いた。
「エーレさん、ご飯はまだかのぉ」
「トイレ前に食べたばかりでしょ」
そうだっけ?
「私はちょっと向こうへ」
「あいよ」
シノセが入れ替わりでこちらへ。
「ペラン様、おはようございます」
「おはようシノセ」
朝の挨拶をするシノセ。
「ん?」
「あっ!?」
(ペラン様の社会の窓が開いて……。そうか先程トイレに)
(これは伝えないといけませんね。いや、今伝えてしまうといつもペラン様の股間を気にしている変な子だと思われてしまうかもしれません。ぐ、どうしたら)
「どうした? シノセ」
「い、いや。なんでも」
(とりあえず一旦逃げてと。お話して時間を稼ぎながら対策を考えましょう)
「ペラン様、お時間がお有りでしたら少々お話でも」
「かまわないぞ」
シノセと会話を。
(うーん、どうしたら。直接は言えませんし)
(そうだ、立たせてまた座らせれば開いている状態はなおせるかも。試してみましょう)
「ペラン様、申し訳ありませんがご起立願えますか?」
「ふむ、よくわからないけどいいぞ」
俺は王座の前に立つ。
「これで?」
「あ、気の所為でした。ペラン様の身長が伸びたように見えていたんですよね」
「ハハハ、それはありえないな。だいぶ前に止まったと思う。王冠を浅く被っていたとかかもな」
「それっぽいですね、王冠が長めですから」
「ハハハ、変なところを気にしているな、シノセ」
(変な、か。いや、股間を気にしているな、シノセと言われるよりはいいでしょう)
「申し訳ありませんでした。どうぞお座りください」
「はいよ」
俺は王座に座る。
(おお、社会の窓が閉じ窓が閉じましたね。ふぅ~よかったよかった)
(さて、私はこれで。おや?)
「ポロン」
(あ、あれは! コーンボーイがこぼれおちてきた!)
「どうかしたか、シノセ。何やら驚いているようだが」
「ああ、いえ全く問題ありません」
「?」
(ど、どうしましょう。状況が悪化してしまいました!)
(むむぅ、そうですね、運動させてみてはどうか。ブルンブルンと体が引っ張られる感じがして気づくやも)
「も、もう一度お立ちください」
「ふむ、いいぞ」
もう一度立ち上がる俺。
「何度か本気で飛び上がってもらえませんか」
「ふむ」
その場で何度かジャンプ。
(ブルンブルンと揺れている……)
「これが?」
「はい、ペラン様の跳躍力を見ておきたかったのです。族に狙われた時にそれを計算に入れようかと」
「ふむ、仕事熱心だな」
「では、お座りください」
「おうとも」
再度王座に座る。
(おお、コーンボーイも隠れましたね。これでなんとか)
(あれ?)
「ポロン」
「ボロロン」
(またコーンボーイが! 更にDボールまで!!)
「ただいまー、ってアララ」
「ペランちゃん、ココ、ココ」
股間を指差すエーレ。何やってんだ?
「あ」
気づきしまう。
「いっけね、ボタンを掛け忘れてた」
「もろよ、ペランちゃん」
「では私は仕事に」
「あい、頑張ってな」
「はい」
(流石エーレさん。直接言えるとは心臓が強いですね)
(はぁ、うらやましいです)




