第二十一話 地下に眠るは
はぁ~、俺の人生、基本的についてないとは思っていたけど、まさか自分の住処がぶっ壊れちまうとはなぁ。まあ、城の入口手前で住んでいたからそんなに被害はないけど。あれ? それって別に城いらなかったんじゃね?
そう考えると悲観することもないか。あー、でも王だから城の一つは欲しいかぁ。
「でも金がなぁ」
「お城? 石材が取れるから安く済むかもしれないけど、それでも莫大なお金が必要ね」
「だよなー」
「ペラン様」
建築やさん達が俺のところへ。
「得体のしれない地下がみつかりまして」
「ほう?」
「しかし、あることはわかったんですが亀裂から覗いているだけでして」
「ふむ。そこに入るのは危険だな」
「あー、それならアレ使ってみる?」
「アレ?」
(金属人形)
(いいかもしれない)
「その件はこちらで動くとしよう。ご苦労さま」
「ハッ」
ドワーフ達に連絡する。
2時間後こちらへ。
「ああ、良い使い方ですね」
「でしょ」
「話によるとそんなに深そうでもないしな。まあ、まだわからないけど」
「それで、そうですね。1番魔力が高い方が操縦するのが良いかと」
「となるとトラマかな」
「呼んでくる」
エーレはトラマを連れてきた。
「話は聞いたぞ。面白そうだ、やってみよう」
ゴーグルをかぶり金属人形を動かすトラマ。
「では行ってくる」
地下へ侵入。
「地下のわりには明るいな。壁が薄く光っているようだ」
「ドワーフの技術にそんなやつがありますね」
「ほう」
「私がドワーフさん達を呼びに行くとき洞穴を通っていくんだけど、そこの壁は少し光っているわね」
「それです」
それから5分、特に問題もなく順調に奥へと進む。
「小部屋の奥に大きな部屋が。この小部屋はなにかの制御室かな?」
「ん、行き止まりか」
「最下層?」
「うむ。と言っても地下3階ってとこだが」
「しかし見たこともない壁だな。特殊なものかもしれない」
「サンプルを持ち帰れそうですか?」
「崩れたところから採取できるだろう」
「お願いします」
それから5分後、トラマが戻ってきた。
「お疲れ様」
「ふぅ」
「こ、これは!」
「どうした?」
「とんでもない技術で作られたものですね」
「それと光る壁ってのも気になります。ここは私共に任せてもらえませんか」
「いいだろう」
「ドワーフ案件か」
「どうなることやら」
2週間後。
「やはり我々のご先祖が絡んでいたようですね」
「へぇー」
「今よりすごい技術です。光る壁も数倍の光を放っていました」
「ふへー」
「そして最奥には何か強力な魔物が封じられていた痕跡がありました」
「まじで」
「手前の小部屋で管理していたようですね」
「おーこわ」
「もう何もいませんでしたよ。それに数千年前のものですから」
「トラマが確認してたしな」
「そういうことです」
「それで、その残留物を回収したいのでお城の改修を少々遅らせてもらいたいのですが……」
「ハハハ、いくらでもいいぞ。いつもお世話になっているしな」
「ありがとうございます」
「あ、地上の瓦礫は早めに撤去しますので」
「わかった」
2週間後。数台の荷車を引き、ドワーフ達がやってきた。
「ペラン様、これは心ばかりのお礼ということで」
ドワーフ達は荷を覆っている布を一斉に引き剥がした。
「こ、これは!」
そこには金銀財宝が。
「今回は本当にすごいものを発見したんですよ。これでも足りないくらいの」
「へー、そんなに凄いやつだったのか。まあ、俺じゃ有効に使えなかった可能性はあるが」
「でも城の再建も考えるとこれでトントンくらいかしら?」
「それもそうだな。ゼロから城を作らないといけないわけだし」
「丁度いいと言えば丁度いいわね」
「だな」




