第二十話 家なしペラン
「こんにちはー」
「ゴロゴロ」
ドワーフ達は荷車を転がしながらこちらへ。その荷車には大きな箱が。
「なんです? それ」
「ええ、この前魔法光画屋さん来てたじゃないですか。それでその機器からヒントを得ましてね」
「ふむ?」
「しっかり持てよー」
「よいっしょー」
ドワーフ達は大きな箱を荷車から降ろす。
「開けてくれ」
「グワン」
「何だこりゃ?」
箱を開けるとそこには金属で出来た人形が。
「このゴーグルのようなものを使って金属人形の目の部分から周りをみることができます」
「ほほー?」
「これは実際やってもらったほうがいいでしょう。エーレさんお願いします」
「はい」
「これを身に着けてください。あ、目のところに」
大きなゴーグルのようなものをつけるエーレ。
「このコントロール水晶に魔力を込めてください」
「わかりました」
水晶に魔力を放つエーレ。
「ん? おお!」
「さっきの金属人形の視線になってる!?」
「はい。さらに自由に動くことが出来ると思います」
「ガッシャンガッシャン」
金属人形が動き出した。
「これはすごい!」
動いて更に見る事が出来るってことは。視覚だけでもここから離れることが出来るのか!?
「ちょ、ちょっと! はやく俺にやらせて!!」
「わかったわ」
「人形を一歩分くらいのところにセット」
「はやーく!」
おねだりする俺。しんぼうたまらん。
「はい、これをつけて水晶に魔力を流す」
「おうよ」
ゴーグルを付け魔力を流す。
「おお! 見えた!」
「歩数もマイナスになってないわ」
「まじで!? だいせ」
「ブツン」
「あれ?」
「……実は大きな弱点がありまして。技術はほぼ必要としないんですが大量に魔力を必要とするんですよ。更に魔力は自分の魔力を使わないと見れません」
「ってことは」
「魔力ほぼゼロのペランちゃんは一瞬だけってことね」
「はー、ダメじゃねえか……」
「ウゴッ、魔力を使いすぎて体調が」
「魔力欠乏症ね」
「お騒がせしてすみません」
「いえいえ。これはこれでなにかに使えるかもしれませんし」
「そう言っていただけると」
1週間後。
『我、世界ヲ破壊スル者ナリ』
『封印ガ弱マッテキタ。イヨイヨ我ガ復活スル時ガ近ヅイテ来タ』
『モウスグ、モウスグダ』
『グオオォーーーーーン』
「最近変な音がする?」
「そうなのよ。お城の地下から声というかなんというか」
「うーん、古い城だからな。もしかしたら寿命なのかも」
「かなりの歴史があるらしいわね」
「うん千年って話だ。ちょっと建築家さんに見てもらおうか」
「そうしましょ」
トラマを通して建築家さんに連絡をした。
それから1週間後。
「ダメですね。いつ崩れてもおかしくありません」
「あちゃー、こらまた金が掛かりそうだ」
「まあ、それでも崩れそうってわかっただけでも良かったじゃない」
「そうだな。とりあえず城から荷物等を移しておくか。それからエーレ達の寝場所も変えてもらって」
「簡易倉庫も作ってもらいましょ。王座もそっちから出せるように」
「そうしよう」
1週間後、嵐が俺の国を襲った。
「補助板出しておくね」
「頼む」
「それじゃおやすみ」
「おやすみ」
「ズオーー」
エーレは嵐の中を走っていった。
『ヌ? 動ケル、動ケルゾ。ククク、遂ニコノ時ガヤッテキタカ』
『グオオォーーーン』
「ガシャン、ドガーーン」
『フゥーーー、ヤハリ外は良イ』
『慣ラシデ少シ飛ビ回ルトスルカ』
「ビュオーーン」
『ム? 向コウカラ巨大生物ガ。ククク、肩慣ラシニ化物退治トイコウカ』
『ドラゴンカ。丁度良イ相手ダ』
『アレ? ナンカデカクネ』
『アレガドラゴンナノカ!?』
「ブオーーン」
『ニ、逃ゲ』
『お、ジュエルドラゴン何か得体の知らないやつと戦い始めたぞ。よし、今が逃げるチャンスだ』
「ドガーーーン!」
『ありゃー、一瞬で。あぁ、でも逃げられそうかな。あばよ! ジュエルドラゴン』
「うわー、ひどいな」
「お城、崩れちゃったね」
「しゃーない。古かったからな」
「財産等、大事なものは全部倉庫に移しておいてよかったね」
「ああ」




