第十八話 クッキーゲーム
「解呪が出来そうな者達を連れてきた」
「おおー、さすがトラマ!」
「よろしくおねがいします、ペラン様」
結構な数連れてきたな。これだけいればもしかしたら呪いが!
「邪神様自身が無理って言ってるから難しいかもしれないが」
「はっはっは、わかっているさ。まあそれでもやってみよう」
「ふむ」
「では1人目、祈祷師ティノ」
「お任せください」
「頼むぞ」
不思議な見た目の服装だ。その不思議な雰囲気からして呪いを解いてしまいそうだ!
「始めます」
ティノの部下たちが火をおこし、その中にティノが入っていった。こいつはすげー!
「テーテテテテ、テーテテッテッテッ!」
20分後。
「あ、コレ無理っすわ」
「そ、そうか」
(かなり本格的だったけのにね)
(やはり一筋縄にはいかないか……)
「仕方ないさ。強力な呪いだからな。解けたらラッキーくらいの気持ちじゃないと」
「そうだな」
「次、ビンタ退魔師」
「バチンバチン」
「おふんおふん!」
「ダメでした!」
「次、尻叩き呪術師」
「バシンバシン」
「グハーグハー!」
「ダメでした!」
「次、耳にフッと息を吹きかけ奇術師」
「フー」
「ゾクリ!」
(あれ私やってみたい)
「ダメでした!」
ふー、ここまで全滅か。まー、簡単じゃないのはわかるけど残念だ。
「最後ー」
「彼の技は解呪とはちょっと違う」
「どんな事をするんだ?」
「はい。まず魂を人形に移します」
「ふむ」
「そして乗り移った人形を自由に動かしたり、目の位置から通常通り「見る」ことができます」
「おお!」
「呪いが解けなくてもコレならなんとかなるのではと思ってな」
「ほほぉー、そうか。そんな手があったか!」
こ、これは! いけるんじゃない!?
「早速お願いする!」
「はい」
俺の前に人形を運んできた。ふむ、この中に俺が入るわけだな。それにしても精巧な人形だな。
「すごく良くできている人形だ」
「この様に精巧に作るのも人形師の腕でして」
「人形師、か」
「それから人形は言葉を発することができません。そこで何かあったり指示がある場合は紙に内容をお書きください」
「了解した」
「お次は」
人形師は荷物袋から何やら細長い物を取り出した。
「コレを軽く噛んでください」
「ミシッ」
「こうか?」
「よろしいかと」
細長いクッキーと言ったところか? とにかく変な食べ物だった。
「これを食べて進み、唇が人形と接触したとき、魂が人形に移ります」
「ええっ!」
「ええっ!」
「どした?」
「ああ、いえ」
(人形なら良いかな……)
「それでは始めてください」
「サクッサクッ」
クッキーのようなものを噛み進めむ俺。徐々に人形の顔が近づいてくる。無表情だからとても不気味だった。
「サクッサクッムチュッ」
唇が人形に当たった。瞬間、視界が変わる。
(んん? おお!)
俺とキスをしている事がわかった。なんだか変な気分だ。オエッ。
「成功です」
(やった!)
「あっ」
「どうしました?」
「人形に数字が移ってるわね……」
(マジでーーー!!)
「あちゃー、ダメか」
「どうする、一応試す?」
首をコクリと曲げる。
「動いてみて」
ゆーっくりと進む俺。そして。
「ドクン!」
「65!」
ダメか!
「ダメですね。戻りましょう」
「戻るのは簡単です。スイッチひとつで」
自分でへその位置にあるボタンを押した。
「ポチッ」
自分の肉体に戻る。
「はー、なんとも」
「魂に呪いがついてるってことかな。もしくは融合してるとか」
「ま、しゃーない」
「皆さん、お疲れさまでした。向こうに温泉がございますのでごゆっくりしていってください」
解呪の人達は城の方へ。
「それで最後の人形師のことで相談があるんだが」
「どうした」
「ウチで貰いたいんだが」
「そいつは願ったりだ」
「ほう?」
「技術はすごいんだがまわりから気味悪がられてしまっているようでな」
「それでどうやってここに置いてもらおうか考えていたんだ」
「ああ、それなら丁度いい。あの技術、他でも使えるんじゃないかとおもってな」
「確かに」
「ありがとうございます。研究に没頭しすぎて人付き合いをおろそかにしてしまったばかりに」
「はは、そうか」




