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赤ちゃんと高校生男子の日常。  作者: 夜凪


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35/35

ドライブに行こう。後編

これで最後になります。

よろしくお願いします。

そんなこんなで、目的地に到着。


ただっ広い公園の真ん中には大きな湖。

レンタル自転車があって、湖の周りをサイクリングする事も出来るらしい。

流石に赤ちゃん乗せる自転車は無さそうなので、今回は断念。


かなり高所にあるので、夏とはいえ、湖を渡る風が適度に涼しい。

木陰には沢山のベンチやテーブルがあり、お弁当を食べる場所には困ら無さそうだ。


今回は、大成が家から折りたたみの小さなテントとレジャーシートを持ってきてくれたので、それでベース作り。

流石、大家族はいろいろ持ってる。



湖は水遊びしてもいい場所があったので、ハルと共に行ってみる。

公園の時の例があるので、今回は濡れても大丈夫な様に自分の分も着替えを準備済みだ。


「あ〜っきゃぁ〜」

水は程よく温んでいて、足をつければひんやりと気持ちいい。

ハルが嬉しそうに歓声をあげた。


公園での一件以来、ハルは水遊びが大好きだ。浅瀬にペタンと座り込むと、水をぱちゃぱちゃと叩いて遊んでいる。

「ハル〜、幸人、こっち向け〜」


顔をあげれば、いつの間に取り出したのかカメラを構える大成。

お前はマイホームパパか!


ご機嫌ハルは水を掻き分けるようにしてハイハイで勇ましく進んでいく。のは、いいのだが……

「ハル!そっちはダメだ!溺れるって!!」


深い方に向かうハルを慌てて抱き上げたら、水底の砂に足を取られ、見事に転んだ。

ハルを巻き込まなかった俺を誰か褒めてくれ……。


見事に頭からびしょ濡れになった俺を、同じ目線になったらハルがキョトンと見つめ、向こうで大成が爆笑してる。

……良し、お前の運命は決まった。


ハルがシッカリ座ってるのを確認してから、おもむろに大成に近づき、まだ笑っているカメラの方の手を掴んで、足払い。

「うおっ?!」


ばっしゃ〜ん!と、派手な水飛沫を上げて大成がこけた。

「ざまーみろ」

にんまり笑って囁けば、大成がア然とした後、おもむろに立ち上がる。


そして、水辺でこっちを見てた優成さんにカメラを投げる。

「兄貴、カメラとハル、よろしく!」

上手く受け取ったカメラを掲げて優成さんが了承した。

うげ、ヤバい?


「さぁ〜て、幸人くん。遊ぼうか」

「待て、落ち着け。お前、目が据わってんぞ?!」

「問答無用!」


その後勃発した水中プロレスの模様は、面白がった優成さんの手によって見事に記録されていた。




〜優成視点〜




帰り道。

3人とも見事に夢の世界へと旅立ち、車内は静かなもんだ。

ハルと大成がサッサと寝入り、さっきまで頑張っていた幸人も助手席で船を漕いでいる。

ま、こうなると思ってた。


水遊びで散々はしゃぎ、幸人特製の弁当で腹を満たした後は、湖の周りを散策した。

伝い歩きがやっとのハルを両脇からはさみ、どうにか歩かせようと四苦八苦する2人と、いささか迷惑そうなハルは見てて楽しかった。


本格的に嫌がる前に抱き上げて肩車してやれば、嬉しそうに歓声を上げて喜んでいた様子は、本当に可愛くて、幸人がハマる訳がわかった気はした。


言いたくないが、些か厳つい俺の顔は小さな子供には恐ろしく見えるらしく、無邪気に懐いてくれるのは弟妹だけだったのだ。

額をペチペチ叩かれても、可愛いばかりで怒りのかけらも湧いては来ない。


〆になぜかあったトゥクトゥクに乗り(俺が漕いだけど、意外と軽くて楽だった)、サイクリングもどきを楽しんだ後帰路についた。



で、今に至るっと。


窓に頭を預ける様にして眠る幸人をチラ見する。

だいぶ大人びてきたけど、寝顔は昔とあまり変わらない。


出会った頃の幸人は、生意気な弟と同じ年の生き物だと思えない程、小さくて素直で可愛かった。

どれか1人と取り替えて欲しいと何度真剣に思った事か。


整った容姿は、危ない大人を惹きつけて止まず、俺自身も何度か危ない目に巻き込まれかけた。

とりあえず、対策として自分自身と、ついでに、いつも一緒に居る大成を鍛えたのはいい思い出だ。


今回も少し目を離したすきに厄介な事になってたみたいだけど、いい方向に向かったみたいだ。

目に入れても痛くないと言わんばかりの可愛がり様を思い出せば、苦笑が漏れる。甘やかしすぎてなきゃ良いが。


穏やかな寝顔にホッと息をつく。

信号待ちの間に乱れて頬にかかった髪をそっと直してやれば、ふわりと少しだけ口角が上がった。

楽しい夢でも見ているのだろうか?





願わく、この厄介な美貌を持った年下の幼馴染にこのまま穏やかな日常を……。


まぁ、幸人のトラブル巻き込まれ体質な過去を思い出せば、儚い願いな気もするが、な。







私的に優成君は苦労性のお兄さん。

そして、彼はまだハル君の秘密を知りません(笑)



そして、赤ちゃんと〜。のおまけ話もコレで終了となります。

見切り発車の上、これって面白いのかなぁ?と何度も不安にかられましたが、頂いた感想や沢山のブックマーク、評価にすごく励まされました。

次は新章で、お会いできたら幸いです。

拙い話にお付き合い、ありがとうございました。


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