4話
とりあえず今日の分。ようなく話が動き始めます。
ツバサとリリアンナが、買い物に行った後の魔女の家。
「予定道理、翼はいったな」
「翼少しステータスのこと気にしてるもん」
「ええ、あのこったらアウトドアでバリバリ動き回るくせに、ゲームとかラノベとか好きですもんね」
「うむ、どっちにしろ一二三四兄妹であることには変わりないのに」
「こっちに来てから、三週間。日付はあの召還された日か考えて、明日が翼の誕生日だよな?」
「リリアンナさんが明日まで、連れ出してくれるし。今の間に準備するぞ」
――一方お買い物組。
僕が女ということは、昨晩一緒に湯あみしたら、納得してくれた。中性的な顔立ちにショートヘア。少年心。僕っていう一人称。血のつながった家族でないのに、四人と過度なスキンシップをすることあたりで僕を男だと思っていたみたいだ。湯あみも広い風呂じゃないから、一緒に入ることもなかったし、お風呂の温度調節も一種の魔法の修行としていたから一人で入るものだったし。最初は、好みの温度にできなくて、長風呂してのぼせたな。
ばるるるると鳴くたくましい馬に二人乗りをして町へかけていく。直感的にこのまままっすぐ行くと、たぶん魔物に遭遇?と思ったら遠ざかる感じがする。激しく揺れる馬の上でおしゃべりなんてものはできず、ひたすらリリアンナさんから教わった、硬貨の価値をおさらいする。
一円=1レン
銅貨一枚 =50レン
大銅貨一枚 =100レン
銀貨一枚 =1000レン
大銀貨一枚 =2000レン
金貨一枚 =2万レン
大金貨一枚 =40万レン
白金貨一枚 =50万レン
聖銀貨一枚 =100万レン
光金貨一枚 =200万レン
10進数じゃなくて面倒くさすぎる。カンペが手離せられない。
町に入るのに通行量としての税で、二人で1000レンかかった。
初の異世界の町がゲームのように民家が数戸ということは無いらしく少し安堵、特に買うものはなく、ぶらぶらと市場を歩く。僕には、鑑定があるからせっかくだしリリアンナさんの後ろをついていきながら、目に映るものを鑑定していく。なんというかめぼしいものはなかった。
あまり人気のないところで、リリアンナさんは口を開く。
「ツバサ、なんか面白いものあったかい?」
「異世界?僕たちのいた世界の過去にタイムスリップしてしまった感覚がします」
「やはり、異世界よりも文明遅れているのか。でも、50年近くでこの町も結構立派になったのじゃが」
何歳なんですか?口の先まで出かかった疑問だが何とか飲み込めた。
ちなみに、人に鑑定したけど、魂レベルの差でほとんど見られなかった。これは、質とか量の問題でなく、魂のレベルのせいだろう。最近いろんなところで劣等感に付きまとわれるな。
別に、圭太や豊を異性として好きと思わないし、みんながカップリングできる中、僕だけ仲間はずれ。拉致した、リリアンナさんに思うこともあるけど、アウトドアなオタクな僕と引きこもりなオタクのリリアンナさん、似ているせいかあんまし憎めないな。しかもわくわく要素があって毎日が新鮮で楽しい。
他愛のない話をしながら、気になったら買って僕に渡してくる。そんな感じで僕たちは、街をぶらついた。
――お留守番組side
ツバサは、遠慮しがちなところがあるから、この場でねぎらってあげないとな。一二三四兄妹の長男として、買うものもないのにお出かけしてもらった今、全力でパーティーの準備をする。
元の世界に帰りたいとかは、あんまし思わないな。なんていうか、五人そろっていればなんとなりそうな気がする。一人だけなら帰れるって言われても、俺は断る。みんなも断るだろう。それに、今楽しくてしょうがない。
「さて、飾りつけも終わったし。あとは出迎えるだけね」
「めぐ、ぎりぎりまで寝てたぁい」
「恵美、我慢しなさい。ただでさえ自堕落なのに、魔力という第三の腕でよりナマケモノに」
いつものテンションでいるときにそれは起こった、足元が突然光だし目が開けてられない。浮遊感を感じ、この世界に呼び出された時のことを彷彿させた。
――???side
勇者召喚。初代勇者が禁忌と設定した魔法。異世界より、家族などのいる若者を数人無理やり呼び出して、世界のため、自国のため身勝手に英雄と祭り上げ戦争をさせるのだ。初代勇者は、この技法を存在ごと消したかったが、勇者を疎ましく思うものによって暗殺された。
だが、魔王も滅び突然魔物側に傾いた天秤が、勇者によって逆転を生み歪んだ世界は、恩を仇で返すことになって平和になったのであった。
こんなことは、公にできない。
だが、異界より今一度勇者を呼ぶしかない
新たな魔王が産まれるなんて……
――勇者様万歳
熱気だって暑苦しい場所にいる。目を覚ましてみると鎧を着こんだ男たち。俺はあまり首を動かすに周囲を見渡すが、恵美しか見当たらない。
勇者様万歳と響いて聞こえにくいのだが、4人いるはずでは?と伝聞にある見たこともない恰好じゃないとか、嫌な予感しかしない。
いきなりこの場に召喚されていたらもっとパニックになっていただろう。リリアンナさんおかげで召喚魔法は、予習済み。そのほかにも、一瞬のことはあの魔方陣は2種類あった。ここに、メグや翼、それに豊もいない。とりあえず変に逆らわないようにしよう。幸来も同じことを考えているのか、目配せしてきた。
その後騎士に囲まれながら謁見の間に連れていかれて、招待に応じてくれてありがとうやら、食事やらと待遇良くしてきた。詳しい話は後日すると。今夜は、個室の部屋を与えるとか言ってきたが恋人だから一緒の部屋でいいといったときクールビューティーな仮面が外れかかっていたことは見なかったことにしよう。
その後、二人が案内された部屋で情報交換をする。
こっちの手札は、魔王を倒せば元の世界に帰れるって言葉が嘘だということだ。たぶん魔族とも戦わされるだろうし、敵が多すぎて油断ができない。当面の目標は、一二三四兄妹が集まることだ。
俺は妹と一緒に、檻に入れられている。妹は図太い性格からか、こんな場所でも普通に寝ている。
「けっひっひ。これが勇者か?」
「勇者の従者かな?」
「とりあえず、勇者の戦力は裂けただろ」
「それもそうだな」
見張りはついている。生かされているのは、人質ってことか。いくらリリアンナさんのところで魔法の修行をしたとしても経験は0だ。
何もできない無力だ。見張りが、いなければ、出ることだけはできるだろうに。俺はとにかく、実妹のメグを守りつつ、人質にされて不利な状況にならないように色々と準備をしておこう。一二三四兄妹が無事そろえられればいいのだが。
一話投稿する間に二話書こうスタンスで現在15話まで書きダメあります。
さて、翼君ではなく、翼ちゃんでした。この程度のトリックなど皆さん御見通しですよね。起きて時間がまとまったら、タグの修正します。これから、ソフトな百合百合な旅のスタートを切ります。
それでは、また明日よろしくお願いします。




