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閑話side魔女(1)

影が薄い魔女さんsideのお話。

異世界。この世界の別の世界から勇者となる人召喚する魔法。禁忌と言われる魔法だが、かつてはその魔法で異世界から勇者を召喚し、魔物を操る悪魔の王「魔王」の討伐をさせたとか。アタイも禁忌と言われていようが、異世界そのものが気になる。何故だろうか、アタイにはこの世界は定められた道筋の上をただ歩いているだけに過ぎないと思ってしまう。


勇者召喚の方法を非合法的に手に入れた。追われるようになってからは、いくつもの国境を超えつつ逃げまくった。ほとぼりが冷めるまでと、森の中でアタイは生活を始めた。途中までは、魔法で森を開拓していたが、異世界には魔法おろか魔力もない。途中からは結界を張り、外からの来訪者を来られなくした。ここを訪ねてくる人なんて、ほぼいないだろうがこの結界には中側から魔力を追い出すようにアタイが改良した。ただ自身の左胸手を当てると「ドクンッ」と脈打つ場所……魂から体内に魔力を巡らせてしまっている。流石にこの魔力を0にはできなかった。ただこの空間内の魔力を0にするだけだと森に変な魔力だまりができて危険な魔物が産まれてしまうかもしれないと思ったが、勇者召喚の陣が膨大に魔力を吸うのだ。異世界のスケールがアタイの中でどんどん大きくなっていく。


そうして、ついに異世界から五人の若者を呼び出すことに成功したのだ。アタイの常識がこの子らの非常織。逆にこの子らの常識が、アタイにとっては非常識だった。五人の子らは、「イチノセ ケイタ」「ニカイドウ サラ」「ヨツクラ ユタカ」「ヨツクラ メグミ」。そして最後に「サンジョウ ツバサ」。全員が苗字持ちだから貴族の出のものかと思ったが、苗字は存在しない人はほぼいないらしい。つくづく異世界だ。その後も五人の子と生活を共にする。一人じゃないのがこんなに心地いいのは初めてだった。


ある日、誕生日パーティーというものを開きたいから、ツバサを少しの間外に連れて行ってくれと頼まれた。誕生日。産まれた日。アタイは生まれた日も知らないし、いくつになったかもわからない。だがそのパーティーは家族や親しい友人とやるものらしい。家族というものは知っている。いた記憶がないが、これでもアタイは人の子だ。親もいたはずだろう。アタイは親というものをよくわかっていないが魔物で子を守る個体も見てきたりした。誘拐と言われれば、完全にアタイが悪い。しかも元の世界に変える方法も存在しない。知的好奇心のために取り返しのつかないことをしてしまったのだ。嫌悪感に浸りながら、アタイはツバサとともに、街へ行く。ツバサが楽しそうにしていてくれたのが救いだ。



ツバサとともに帰宅すると、四人はいなかった。食卓の上には、ケーキが真ん中を陣取っており、その他豪華な異界の料理が並んでいる。ものによっては、温かさが残っている。つい先ほどまではいたのであろう。そこから、アタイはツバサが出るというからついていくことにした。アタイも知ってしまった。そして求めている。この数日間が夢のようだった。異世界を求めて、あこがれていた時よりも充実していた。


これが、アタイの時が進み始めるスタート地点だったのであろう。


文字量的に後二回に分けます。今、擬人化料理RPGと某ドラゴンを討伐するクエストなゲームのレベ上げに追われてます……

ではまた明日

ノシ

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