16話
本日の分。
パーティーランクと個人ランクが、大きく離れているときにランクを上げられる制度がある。
現在僕らのパーティーはC。個人は、ベルとエリーゼがC。マリアがD。僕がEで、リリアはF。はたから見れば僕やリリアは寄生しているように見えるだろう。でも、パーティーを組むと、個人の活躍の場がなく、実力も不明。ランクの上げようがないのである。得意不得意もあるからこれがまたややこしい。戦闘が得意なら、現在ランクの格上と戦闘で力を証明すればいいけど、力がすべてではないのだ。ランクCに一気に昇格するために、ソロでオークを狩ってこいと言われても無理だ。ランクによって信用度が変わってくるから、元は寄生で護衛依頼を受けて迷宮都市を目指す計画だったが、ランクを上げることにした僕ら。
そして現在僕は、マリアと行動している。目指すは二人ともCランク。斥候ポジのシーフな僕とレンジャーなマリアで試験依頼を受けることになった。Dランク依頼コボルトというオークの犬型バージョンだ。警戒心が強く嗅覚も鋭く、オークと違って敏捷性もある。ベルの苦手な相手だ。逆にエリーゼは得意な相手でもある。そんなコボルトを20体討伐が試験依頼だ。起源は二日以内。討伐部位の身を切り取って後は廃棄でいいとのこと。ベルとエリーゼは、この間軟禁。手伝だってもらったら意味がなくなるからね。依頼失敗で罰金は無し。通常よりも料金はかさましで、ベルとエリーゼは食事つき。色々と特別待遇になっているけど、この特殊なランクアップ方法は、信用のあるパーティーしか受けられない。ただ今回は、ギルドから提案してきてくれた。
ちなみに、リリアはソロでゴブリン狩りをし、Eランクを目指すと近くの村のゴブリン狩りの依頼を受けてもう出発している。
僕とマリアは、最低限のものを買って、コボルトの出る北東の森へ向かった。
まだ森に入る前の平原。僕らは身長が同じくらいで歩幅が一緒だから少し歩きやすい。マリアを恵美とより重ねてしまう。
「ねえ、ツバサ。今度からマリのことはマリって呼んで」
唐突にマリアから頼まれる。断る理由もないし、少し話すこともなくて少し暇していたから
「わかったよ、マリ。これでいい?」
「うん、ツバサってさー髪綺麗だよね。なんか秘訣とかあるの?」
予想外の質問だが、やはりマリも女の子だなって思いながら話は進む。
そのあとも話を弾ませながら、目的の森に着く。
森に入る前にマリが
「ここからは、本番 ツバサ気合い入れていくよ」
マイペースできだる気な感じが一変、マリはいつもの緑のバンダナを頭に巻く。
「ツバサにもあげる」
そういって差し出してくるのはおそろいの緑のバンダナ。
僕は受け取ると、マリの真似をして頭に巻いて「きゅっ」と締める。
さあ、お仕事頑張ろう。
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では、おやすみなさいです。
ノシ




