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ドラゴ・ニック  作者: なんたい生物
死神12騎士編第二章黒転の章
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第23章虹色の魔能石の謎、未知の遺跡探索へ!!

森の奥から現れ、力なく倒れ込んだ青年。僕たちは顔を見合わせ、すぐさま彼に駆け寄った。


「大丈夫ですか……!?」


僕が肩を抱くと、青年は幽霊のような足取りでヨロヨロと立ち上がり、消え入りそうな声で呟いた。

「……食べ物を……何か、持ってないか……?」

言葉と同時に、彼のお腹が切実な音を鳴らす。見かねたホワイトドラゴンが、非常食用に携帯していた乾燥パンをポケットから取り出し、無造作に差し出した。


「……これでも食うか?」

「ありがとうございます……っ!」

青年はひったくるようにパンを受け取ると、一心不乱に頬張った。


食後、少しだけ顔色の戻った彼に、里見さんが静かに問いかける。

「……こんな魔物の多い森で、一体何をしていたの?」


「……ある『魔能石(まのうせき)』を探していたんだ」

青年の答えに、ホワイトドラゴンが鼻で笑った。

魔能石(まのうせき)? あんな観賞用のガラクタを探して、命を懸けてるのか。物好きだな」


僕は隣にいた里見さんに、声を潜めて尋ねた。

「里見さん。魔能石(まのうせき)って、そんなに価値のないものなんですか?」


「……そうね。基本的にはただの光る石よ。ほとんどがコレクション目的で取引される程度ね。」


里見さんの視線の先で、青年――黒羽が強い眼差しでこちらを見据えた。

「ただの魔能石(まのうせき)じゃない。僕が追っているのは『虹色の魔能石(にじいろのまのうせき)』だ。僕の考察が正しければ、そこにはどんな力が秘められているのか…。……あ、名乗るのが遅れました。僕は黒羽くろはといいます」


「虹色の……魔能石(まのうせき)?」

僕がその名を口にすると、黒羽さんは確信に満ちた声で頷いた。


魔能(まのうせき)石の中でも、伝説級に希少な存在だ。他の石とは比較にならないほどの膨大な魔能を内包している。……それを探し求めてこの領地まで来たけれど、どこにもなくてね。最後の手がかりである『候補地』へ向かう途中で、行き倒れてしまったんだ」


黒羽さんは「助かりました」と一礼し、再び歩き出そうとした。

その時、僕の指先が、無意識に彼の腕を掴んでいた。


「……待ってください。僕たちも、その場所へ行かせてくれませんか?」


「おい、黒ドラ……」

ホワイトドラゴンが呆れたような声を出す。

黒羽さんは突然のことに驚いた表情を見せ、僕はハッとしてすぐに手を離した。


「すみません……っ。突然、失礼なことを」


「……いえ、気にしないでください。断る理由もありませんし」

黒羽さんは少しだけ遠くを見るような目をして、小さく微笑んだ。

「君のその必死な顔を見て、少し……懐かしい人を思い出しただけですから。行きましょう、僕たちが目指す遺跡へ」


こうして僕たちは、黒羽さんと共に、虹色の輝きが眠るという未知の遺跡へと足を進めることになった。

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