表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴ・ニック  作者: なんたい生物
序章三部作第三章雷魔襲来
20/60

第12章脅威と帝国

雷帝竜(らいていりゅう)ラミエルとラファエルは、夜明けと共に別行動を開始。僕とホワイトドラゴンさんは、雷蓮らいれんさん率いる雷帝軍本隊と共に、要塞へと向かう。

里見さんは、雷蓮(らいれん)の妹である。雷風らいぷうさんの部隊に加わり、雷魔竜(らいまりゅう)を誘導する「引き寄せ班」として枯れ木の森へと出発した。

そしてザグリエルは、帝国の奇襲に備えて首都「雷獄苑(らいごくえん)」の守備に残った。


【北門】


ラファエルと雷帝竜(らいてりゅう)ラミエルは、北門近くの古びた小屋の前にいた。ラミエルの手には、身の丈ほどもある巨大な大剣が握られている。


「……本当なんだな?」

ラファエルの問いに、ラミエルは冷徹な瞳で頷いた。

「ああ。本物のプラナスは数年前、雷魔竜(らいまりゅう)の襲撃で命を落とした。私の目の前でな。今いる『プラナス』は、死神帝国が送り込んだ偽物だ」


二人が小屋へ踏み込もうとしたその時、背後から「プラナス」が声をかけてきた。

「雷帝竜様、こんな場所で何を……?」

ラミエルは返事の代わりに、偽プラナスの胸ぐらを掴み上げた。

「おい。この小屋の中に何を隠している?」

「……何のことでしょうか」

「白々しい!」

ラミエルは渾身の力で偽プラナスを蹴り飛ばした。吹き飛んだ偽者が小屋の扉を粉砕すると、中から豪奢な「鏡」が現れ、その表面から不気味な女性――パトラが這い出してきた。


「ほら、言ったじゃない。バレるって。あなたの変装、穴だらけよ」

「うっさい! 計画が狂ったんだよ! ゴースネ、やれぇ!!」

小屋の木箱を突き破り、金色の巨大コブラ・ゴースネがラミエルに襲いかかる。


「やはり黒か! ラファエル、やるぞ!」

「ああ、久しぶりに君と背中を合わせられて嬉しいよ」

ラファエルが剣を抜き、鏡から放たれる無数のガラス破片を高速で叩き落とす。ラミエルは大剣でゴースネの噛みつきを受け流すと、そのままコブラを盾にしてガラスの雨を防ぎ、一気に一刀両断した。


「さあ、降参しな」

ラミエルが踏み込むが、パトラは口笛を吹いて嗤った。

「あら、一匹だけだと思った?」

地面から、、無数の金色のコブラが湧き出すように現れた。

「ちぃ、こんなに潜んでいやがったか!」


【雷獄苑】

首都では、死神帝国の「銀髪の男」と「眠そうな少年」が建物を次々と破壊していた。

「眠い……もう帰って寝たいよ」

「帰るな。逃げたらぶった斬るぞ」

銀髪の男が両剣から放った斬撃が民家を直撃し、瓦礫が親子に降り注ぐ。


「危ない!!」

間一髪、親子を救ったのは、見知らぬ赤髪の女性だった。

焼鳥流やきとりりゅう希守ねぎま!」

彼女が剣を振ると、炎の渦がバリアとなり瓦礫を弾き飛ばした。

「今のうちに逃げな!」


銀髪の男が興味深げに目を細める。

「人間か……面白い。名は何だ?」

「ソドラ大陸出身、焼鳥流(やきとりりゅう)継承者・ファード! 子供を泣かせる悪党は見逃せないな」


そこに来たザグリエルはその言葉に驚愕する

「ソドラ大陸……? 二年前に滅びたはずの大陸の出身だって? あの子、人間なのにあの魔能……何者だ?」


銀髪の男が銀の翼を広げ、超高速で襲いかかる。

「ファードか! この戦い、俺を楽しませてくれよ!」

「戦いは遊びじゃない、真剣勝負だ! 焼鳥流・攻勢人せせり!」

激突する炎と銀光。その傍らで、眠そうな少年がザグリエルに近づく。

「あっち側は殺気がすごいねぇ……。僕は君をさっさと倒して寝るよ」

少年は抱えていた「枕」で、ザグリエルの猛烈な炎の拳を受け止めた。


【枯れ木の森】

一方、里見さんと雷風たちの前には、ついに雷魔竜(らいまりゅう)が姿を現した。騎士たちが命がけで魔竜を要塞へ引き寄せる中、森の影から死神帝国の奇襲が始まる。


「楽しい……実験の時間……」

真っ黒な鎧に身を包んだ・チェラスが、自分の腕を切り落とすと、それが新たな分身となって増殖していく。

「里見殿、協力してくれ! ここは私が食い止める!」

雷風が槍を構え、虎の獣人・トラ丸に突撃する。


「トラ丸、そのまま殴りなさい!」

肩に乗った少女の指示で、トラ丸の剛腕が雷風を襲う。

「やらせない……!!」

里見さんの鋭い蹴りがトラ丸を吹き飛ばすが、増殖したチェラスがバラバラの動きで里見さんに襲いかかる。

「興味深い……! 解剖だ! その体の構造を見せてくれ!」

「お断りだね。君みたいな狂人は大嫌いなんだ! 魔能・チューバラ!」


里見さんが回転蹴りで分身を一掃する一方、雷風はトラ丸の怪力に押されていた。

「魔能・雷電纏らいでんまとい(かい)!」

広範囲の電撃でトラ丸を突き放すが、少女の操るムチが雷風の槍に絡みつく。

「しまっ……!?」

「狙いはそっちよ。トラ丸、今よ!」


無防備になった雷風の背後に、トラ丸の巨大な拳が迫る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ