39話 その先進んだ終着点で⑧
そこから縛り上げられるまでの手際の良さ、抵抗する間も無かった。
旋風陣で見た事はあった支給道具のひとつ、耐魔の縄。鎧こそ崩れはしてないが、新たに刃を現出させるのを阻んでくる。
引っ張られるのに抵抗足りず、路地の隙間へと引きずり降ろされる。
薄暗い中での抵抗むなしく、止めの踏み付けで地面に押さえつけられる。
「ここなら誰にも見られん。全部話せ。」
こんなところで終わるわけにはいかない。けど、どうすればいい?
考えが進まないまま、ニメージュが言葉を続ける
「…聞き方を変えよう。お前のバックにいるのは誰だ?
大方誰かの指金だろう。公認の破壊行為は楽しかったか?」
外れてはいるが、自信の籠った聞き方…いや、揺さぶられてる?
ここで終わってしまったら「赤霧の鎧を捕らえた英傑が優位」というのが深まってしまう。
けどこの状況からどうやって? 流石にもう逆転の手は無いのか?
…いや、今更何を頑張る必要がある?
確かに事情を聞いて、路地裏側への同情は無くもない。けど、入れ込む理由としてはラディのための延長線上ではあった。
そのラディを路地裏から避難させた以上、自分としては路地裏にこだわる理由としては特に無い。
結局、これが個人でできる事の限界か。納得いかない結末にはなるけど、この活動は話に残るだろうし。
その後への諦めはついた。
けど、対するニメージュの言葉は予想外の方向だった。
「…事情があるなら話せ。事と次第によっては、力を貸せ。」




