38話 その先進んだ終着点で⑦
鉤爪を消し、代わりに使い慣れた片手剣を作り出す。
演出なんて事を考えながら戦える、そんな相手じゃない。
模造とはいえ、慣れた握り心地から、自然と慣れた構えを取る。
それを見て警戒したニメージュが、先手を仕掛けてくる。
1撃目、素直な軌道での蹴り。さっきの事を考えると囮の攻撃、受け流しながら次の手に思考を割く。
2撃目、予想に反して素直に正面から。受けるのは簡単、けど流しにくい打点。少し下がりながらどうにか流す。
3撃目、このまま受け続けるのはニメージュのペースと判断。反撃に振った剣が、ニメージュの足甲に弾かれる。
偶然だが丁度良く距離が取れ仕切り直し。
再びニメージュが攻め込んでくるが、やはり囮の一撃。あっちも元よりそのつもりのようで、打ち合いはさっきよりもさらに軽く済まされる。
次の一撃も正面から。さっきと同じ、受けやすいが流しにくい。
でもその次が違っていた。蹴りの勢いを活かしたまま、ニメージュが更に踏み込んでくる。
けど、振りかぶりが大きい。剣で受け、重い。けどそれだけ体重が乗った一撃という事。
弾いた先で、ニメージュが大きく体制を崩す。
やっと見えた好奇、逃す手は無い。
そう思い、剣を振りかぶった瞬間だった。
既視感、想定してなかった所からの一撃。
吹っ飛ばされながらも辛うじて見えたのは、自走してきた二輪だった。




