第4話 コンビニ 青菜(青凪レイン)視点
夜12時30分。
私の仕事は始まっている。
副業だが…。
私の名前は青菜響、24歳。
本業ーーVtuber。
Vtuberグループ『クロマリンク』の青色担当、青凪レインとして活動している。
青凪レインはネイビーブルーのショートヘアに、片目隠れ気味のキャラクター。
正直私と似てる。
普段はゲーム配信をメインに、雑談をしたり、稀にだけど実写配信もしている。
今日は配信がお休み。
ってことで、深夜アルバイト中。ここは住んでいるアパートからも近いから、通いやすくて嬉しい。
たまに、アパートの住人さんや管理人さんも来るから、アパート内で、私がここで働いていることも周知の事実。
…と、深夜で少し暇なコンビニに赤石さんがやってきた。
私の住むアパートの管理人さんで、確か28歳だっけ。優しくて気さくな人だから、私も少し上のお兄ちゃんができたみたいで、嬉しい。
赤石は好物のアーモンドチョコレートと、カップ麺、お茶を持ってレジにやって来る。
ーーえ…。
赤石さんは黄瀬ミレアのTシャツを着ていた。
彼女は『クロマリンク』の黄色担当のVtuberで、
正体は……私の住む部屋(2号室)のお隣さん…1号室の黄城さんだ。
彼女は実写配信も多く、今日も雑談配信を予定していた。
赤石さん、彼女のリスナーだったんだ。
…ていうか、お隣さんが推しって知ってるのかな?
……なんかちょっと、ムカつく。
「赤石さん。彼女ばっかり観てないで、私も観てください」
……言ってから、少しやばいと思った。
「へっ? どういうこと?」
赤石さんが驚く。
そりゃそうなる。何のことを言っているか分からないはずだ。
「あ…いや、なんでもないです。すみません忘れてください」
私も少し正気に戻って、平静を装う。
…何やってんの、私!
「そ…そう」
赤石さんは困惑したまま、コンビニを出る。
……はぁ。
ダメだ。
こんなところで拗ねてどうする。
Vtuberの正体バラしちゃったら、今の楽しい活動ができなくなるかもしれない。
それに、赤石さんは私も観てくれてるかもしれない。
だったら、やることは1つ。
配信もゲームもーー全部。
もっと上手くなれば良い!
よしっ!
私はレジの下で軽く拳を握る。
頑張って、赤石さんを私の推しにするぞ!
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