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第2話 お隣さん 黄城(黄瀬ミレア)視点

 夜11時。

 私の本業が始まる。


 私の名前は黄城佳奈、28歳。

 職業ーーVtuber。


 Vtuberグループ『クロマリンク』の黄色担当、黄瀬ミレアとして活動している。


 今日は11時から雑談配信を行う予定だ。



 活動時間に合わせて、すっかり昼夜逆転の生活を送っている私。

 今日は配達物が届くからお昼に起きたけど、普段なら寝てることもある時間。


 気合いを入れるためにも、スウェットから着替えよう。

 …キャラクターに合わせて今日はゆるめの黄色いパーカーかな。

 着替えた後はカメラのセッティングをする。顔が出る放送事故だけは注意しなくては…



 夜11時ちょうど。

 配信開始。

 待機画面で待ってくれていたリスナー達が一斉に盛り上がる。


「やっほー!」

「今日の実写楽しみ!」



 黄:『やっほー! みんな元気してた? クロマリンクの黄色担当、黄瀬ミレアです!』


 私の挨拶に合わせ、みんなの挨拶が返ってくる。



「黄瀬さんやっほー!」

 スーパーチャットが飛ぶ。

 それにしても、このアカケンって人。初期から見てくれてるな。


 私が収益化される前から見てくれているアカケンさん。収益化配信の時は高額なスーパーチャットをたくさん送ってくれたっけ。


 確かその時にグッズで出したTシャツも買ってくれたって、この前コメントしてくれてたな。完全受注生産で高かったと思うのに、買ってくれて嬉しい。


 アカケンさんのためにも配信頑張らないと!

 私はマウスを力強く握り込む。


 ※※


 24時30分。

 私の本業(配信)終了。


 今日の雑談は、今日のお昼の出来事や好物、趣味の話をした。

 あと、これからやっていきたいことも話せたかな。

 途中、落ちたマウスを拾おうとした時に、一瞬顔が見えそうな事故も起こしそうだったけど、なんとか事故を防げた。


 これからもたくさんの人に見てもらうんだ。

 できるだけ事故は避けたい。



 ……グーッ

 お腹の音がなる。

 そういえば、夕ご飯まだ食べてなかったな。


 近所のコンビニに行くことにする。

 私は配信で着た服のまま、



 ーーガチャッ!

 隣に住んでいるアパートの管理人さん。赤石さんも外に出てきた。

 今日はお昼に配達手伝ってくれた。とても優しい管理人さん。


「おっ!こんばんは。黄城さん」


「こんばんは」


「どこか行かれるんですか?僕は少しお腹が空いてしまったので、コンビニに」


 赤石さんもコンビニらしい。私もコンビニだしどうせなら一緒に行こうと誘おうと思ったその時にーー。


 ……えぇ⁈

 ウソ!

 私(黄瀬ミレア)のグッズ着てる!

 完全受注生産のTシャツ。確かあれ買った人そんなに多くないはずなんだけど……

 もしかして、リスナー?


 って…やば。

 自分の格好を確認して、改めて焦る私。

 配信と同じ服で外出てきてしまった。

 もし…赤石さんがリスナーなら、バレる!


「そ…そうなんですね…私も少し外を歩こうかと」

 私は当たり障りのない回答をし、なんとな平静を装う。


 ……大丈夫かな。バレてないよ…ね?

 正体がバレないか不安になる私をよそに…



 ーービクッ!

 突如、何かに驚いたような赤石さん。

「そ…そうですか。夜道気をつけてくださいね。ではまた!」

 そう言い残して、急に行ってしまった。



 どうしたんだろう?

 いや、今はそれより…


 やってしまった。


 赤石さんにバレてしまったかもしれない。

 あの服を持ってるってことは、リスナーであることは間違いないし、だいぶコアなファンだろう。


 今日の配信の服を覚えてたら、今の私を見て、もしかしたらと勘づいてしまったかもしれない。

 仮にリスナーだとしても、服だけではまだ確証するための証拠としては弱いだろうが……


 …て、待って。

 赤石さんの本名ってたしか、赤石健介さんだよね。赤石健介って、もしかしてーー


 アカケンさん⁈


 もしかして、赤石さんって、アカケンさんなのかな…

 アカケンさんなら考えられるよね。

 私のことをずっと見てくれてるし、Tシャツも買ってくれてる。

 アカウント名も、名前からのものだと想像がつく。



 これは確認しないと。

 アカケンさんが中の人を知りたい系の人がどうかは分からないけど、もし仮に正体がバレて、私(黄瀬ミレアとして)の活動がしにくくなるのはアカケンさんも悲しいはず!


 赤石さんがアカケンさんなのかな?

 私は、赤石さん=アカケンさんかを確認するため、ある作戦を練る。

お読みいただき、誠にありがとうございます。

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