↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
みんな真面目なのに、会社は赤字です。――十一人目の新人から始まる会社再建  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
89/144

保険会社の質問

ある取引先から、情報漏えい保険の更新に必要な質問票への協力を求められた。保険会社は事故の備えとして、アクセス管理、バックアップ、教育、外部委託の状況を確かめたいという。日下部は回答できる範囲を整理した。顧客自身が管理する設備まで、トラッバが代理で保証することはできない。

真壁は保険会社へ直接説明すれば早いのではと考えたが、契約上の窓口は顧客だった。銀利は情報の共有について正式な同意を取るよう指示した。保険のためとはいえ、監視情報を無制限に渡してよいわけではない。必要な項目だけを、顧客の判断で提出する。

良助は質問票を読み、「『実施している』は、いつからですか」と尋ねた。昨月から導入した手順も、数年前から運用してきた手順も同じ丸印になる。日下部は運用開始日と確認資料を別欄に付け加えた。対策を持っていることと、確実に使えていることを区別するためだった。

顧客側では、総務の担当者が保険代理店へ質問を送っていた。難しい言葉が多く、情報部門へ何度も確認しなければならない。尾高は相手の仕事を増やしてしまうことを気にしたが、誤った答えが残るほうが後で困る。やり取りは数日にわたって続いた。 質問票には社内教育の実施回数を尋ねる欄もあった。形式だけの出席簿では意味が薄いと考え、日下部は実施日と内容を確認できる範囲でまとめた。

提出が終わっても、保険の条件はすぐには決まらなかった。日下部は質問票の控えを保管し、社内の改善項目に参照先を付けた。他社からの問いが、自分たちの約束の曖昧な場所を照らすこともある。机の上の紙は、次の点検にも使える資料になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。