↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
みんな真面目なのに、会社は赤字です。――十一人目の新人から始まる会社再建  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
83/120

見えない委託先

新しいクラウド保守の提案を受けた銀利は、営業資料の綺麗な図より先に委託先の一覧を求めた。監視記録を保存する設備は国内にあるという。しかし障害対応の一部は別の会社が担当する。どの情報へ誰がアクセスできるのか分からなければ、顧客へ説明できなかった。

真壁は先方の担当者へ質問を送った。外部委託の範囲、再委託の条件、障害時の連絡経路。返答は丁寧だったが、一部は「社内基準に従う」という表現にとどまっていた。日下部はそれだけでは必要な確認が終わらないと判断し、契約書の関連条項を取り寄せた。

良助は会議で使う表に、会社名を書き込んでいた。二つの委託先が同じ略称になっている。「ここ、違う会社ですよね」。真壁が確かめると、片方はグループ内の別法人だった。名称が似ているだけで責任が同じになるわけではない。表を書き直すと、連絡経路に一つ抜けが見つかった。

銀利は価格の比較をいったん止めた。安くなる見込みがあっても、顧客との約束を守れなければ採用できない。既存のサービスにも課題があるため、現状維持を正解と決めているわけではなかった。「分からないことを先に減らそう」。その一言で、質問票の優先順位が決まった。 委託先の一覧には国外の時間帯で応対する窓口もあった。資料の保管場所だけでなく、障害時の応対体制が顧客へどう説明されるのか確認が必要だ。

取引先の担当者は追加の資料を取り寄せるため、返事に数日かかると伝えた。真壁は期日を受け入れ、翌週の打ち合わせを入れた。相手にも社内で聞かなければ分からないことがある。安い値段も整った広告も、実際に働く人たちの責任の上に成り立っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。