表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
門兵ですが、そこそこできます  作者: 勢崎カスリ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/30

束の間の休息(9)

 「これにする。この図柄、なんか惹かれる。」

 「うん、私もいいと思うよ。おかみさ、お姉さん。」

 “おかみさん“と言おうとしたら、ギロリと睨まれたので、慌てて、お姉さんと言い直したフィレス。女店主は、笑顔で、

 「はい、なんだい?」

 「これにします。」

 「はい、毎度。」

 「それと、お姉さん?」

 「なんだい?僕。」

 「あ、あの。逆に、剣士とかであれば、どのようなものが“お守り“としていいんでしょうか?」

 「そうだね、今度は、僕からお姉ちゃんに?」

 「はい。」

 「優しいねぇ。と言うことは、お姉ちゃんの方は“剣士“さんかい?」

 「はい、そうです。」

 「ふ〜ん、ちょっと手のひらを見せてごらん。」

 「手のひら、ですか?はい、どうぞ。」

 「ほ〜。で、その剣、ソードだね。ソードを持つ時、ガントレット嵌めてるね?」

 「はい、よくわかりますね。以前、そこを突かれて苦戦したことがあったので。」

 「なるほど、まぁ、ガントレットを使うことは悪くない。そのガントレット、今持っているかい?」

 「はい、あります。ちょっと待ってください。」

 と言って、手荷物の中から、ガントレットを取り出し、女店主に見せた。

 「これです。」

 「へ〜、若いのに、ちゃんと手入れしているねぇ。」

 「はい、これを購入したお店のご主人や奥さんから、強く言い付けられましたので。」

 「ふ〜ん、なら、このガントレット用の装飾でいいんじゃないかい?それなら、こっちだよ。」

 と言って、反対側の棚に案内してくれた。

 「わ〜、こっちも綺麗ですね。しかも、色々な色まで使われている。」

 「ほんとだ。」

 「まぁ、ガントレットだと、女も使うからね。ここは主に女用で、そっちが男用さ。」

 「へぇ〜、でも男の人用のは、色は使われていないんですね。」

 「まぁ、色があると、弱く見えちゃんだろうね、それが嫌だって、よく言われるよ。」

 「そうですか、僕なら、むしろ、色があったほうが、いいですけどね。」

 「ほ〜、面白いこと言うね、僕は。」

 「あの、その“僕“っていうのやめてもらえませんか?一応、王都で門兵やっていますので。」

 「あらら、ごめんなさいね。と言うことは、ラベンダルトには?」

 「僕たち、もともと、ここの生まれなんです。今、休暇で帰ってきているんです。」

 「そうかい。それなら、これからも寄っておくれよ、帰ってきた時でいいからさ。そうだ、せっかくだから、あんたたちの名前、教えてもらってもいいかい。私は、この店の、一応、女店主で、マリーエルさ。」

 「はい、僕は、ハル。ハルテイラ・ラズベールと言います。」

 「私は、フィレス。フィレスワット・ラズベール、と言います。」

 「ハルとフィレスだね。よろしくね。で、これらの品を作っているのが、私の旦那で、ドルガって言ってね。今は、材料の買い出しで不在なんだけどさ。今度寄ってくれた時に紹介するね。」

 「ありがとうございます。少し、店内見させてもらってもいいですか?」

 「あぁ、いいよ、どんどん見ておくれ。」

 “私は、もう少し、こっちを見てるね“と言って、フィレスは真剣にガントレット用の飾りを見ていた。

 「でも、その痩身剣、ただの痩身剣、じゃぁないね?何か、手を加えてるね?ちょっと見せてみ。」

 と言って、痩身剣をハルから受け取る。

 「わかるんですか?」

 「まぁね。ほ〜、“魔気“、かい?」

 「参りましたね、もう少し抑えないとダメですかね。」

 「いやいや、これではあまり意味がないね。というか、剣にとっては、かえって負担だよ。かけるなら、もっとしっかりかけてあげないと。それに、かけたところで、気付かれやしないよ、その辺の剣士や術師には。まぁ、私だから気づいた、ってところさ。」

 「と言うことは、マリーエルさんは相当な剣士さんか術師さん、と言うこと?」

 「私は、単なる“鍛治師“だよ。まぁ、旦那ほどではないけどね。鍛治師でも、そこそこ行けば、上級剣士や上級術師と“見る目“に関しては、対等だね。」

 「なるほど、勉強になります。」

 と言うことで、フィレスにも声をかけ、どの程度まで強めていいかをマリーエルに見てもらいながら、剣への“属性纏い“を調整しながら付与し、その感覚を身につけた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ