束の間の休息(7)
「それじゃ、フィレスちゃん。師団のほう、頑張るのよ?」
「うん、頑張るね。それじゃ、行ってきます。」
「うん、行ってらっしゃい。」
「行ってらっしゃませ、フィレス様。」
「ハル君、領都までお願いね。」
「うん、任せて。」
「ごめんね、ハル。」
「ううん、大丈夫。僕の方こそ、ごめんなさい。せっかくの連続休暇なのに、忙しくなっちゃって。休めなかったんじゃない?」
「そんなことない!ハルの顔見れたし、話もこうしてできているし。ちゃんと休めたわよ。それに、ハルのいない王都での連続休暇なんて意味ないし。だから、そんなこと言うんじゃないの、いい?」
「わ、わかった。ありがとう。」
「ううん。でも、ほんとびっくりだよ。うちの家族って、すごいんだね。」
「ねぇ、すごい人だらけ。」
「ねぇ、ハル。あの〜、こんなこと今さら言っていいのかわからないんだけどね。」
「うん、何?」
「その〜、“前巡礼“のことで・・・。」
「“前巡礼“?あぁ、もしかして、“必ず死者が出る“っていう噂のこと?」
「知ってるの?」
「うん、ゼノ爺から聞いた。確かに、過去の“前巡礼“では、全てで、都度何人かの死者が出ているって。でも、そのことは、術連でも問題視していて、だから、今回は、精鋭部隊での任務にして、事前対策として全員を集めて、いろいろ準備するんだって。」
「そう。なら、いいんだけど。ほんと、無茶しないでね?あの時みたいに。ハル、無茶するから。」
「うん、大丈夫。あの時みたいな失敗はもうしない。あの後、ヒューズラント先生やロッドウェル先生にもアドバイスもらったし、ゼノ爺やアキ姉たちからも、いろんなパターンでの対処法、教えてもらったから。その成果が、この間の間者捕縛、だし。」
「そう、そうだったのね。ハル、頑張っているんだね。心配しすぎちゃったね、私。」
「ううん、ありがとう。僕、嬉しいよ。そうやって、姉さんに心配してもらえるの。でも、こんなふうに姉さんに心配かけないように、もっと頑張んないとね。だから、安心して。前に約束した通り、僕は姉さんを助けるから。姉さんが安心して、“巡礼“で、アレスタさんをお守りできるように、僕が助けるから。だから、僕のこと信じて。」
「うん、わかった。ハルのこと、信じてる。」




