がんばります!(1)
招集されたみんなが部屋からいなくなり、ハルとフィオレッティだけになると、声をかけられた。
「久しぶりですね、ハル。」
「お久〜、ハルちゃん。」
ハルの知っている二人だった。二人は、ハルが王立学園生だった時の恩師で、卒業して以来の再会。
「お久しぶりです。ロッドウェル先生、ヒューズラント先生。あの〜、これって、どういう?」
「そうですねぇ、どこから話しましょうか。」
「めんどいから、パパパって話しちゃいなさいよ。ロッドウェルちゃん。」
「その呼び方やめてください。特に人前では。」
「いいじゃない、ねぇ?知らない仲じゃないんだし。」
ハルは、苦笑いを浮かべるしかなかった。
(変わらないな、二人とも。)
“はぁ〜“と諦めに近いため息をついたロッドウェルが続ける。
「えぇっとですね、ハル。まず、そもそも、君は術連のメンバーなんです。」
「えっ?術連て、希望者が基準に達して初めてメンバーになれるのでは?僕は、希望してませんでしたが。」
「はい、一般メンバーはそうです。ただし、特別メンバーは、術連上層部の推薦でなれます。君は、その特別メンバー、なのです。」
さらに、ヒューズラントが続ける。
「つまりハルちゃんは、学園卒業と同時に特別メンバーだったってことよ。それにね、そもそも門兵は術連の下部組織なのよねぇ。対外的には、“王国兵団直属“ってなっているけど。だから、特別、一般に関係なく、“門兵“って時点で、術連の支配下に入っているのよ。」
「あの〜、それって本人には知らされないのでしょうか?僕、全く知らなかったのですが。」
「そうね、普通は知らされないわね。特に、特別メンバーに関しては、極秘情報なので、今回のような特殊事情がない限りは、ね。」
「そうなんですね。で、センパイは、僕がそうだってこと知ってたんですか?」
「まぁ、な。」
フィオレッティは、バツが悪そうに、目元を掻いていた。
「そうですか。あの、センパイも、その特別メンバーなんですか?以前、怪我の関係で、術連には入れないって・・・。」
「悪りぃな、ハル。なもんで、あの時点では俺も話せなかったんだよ。まぁ、俺もだいぶ経ってからだけどな、そうだって知ったのは。ほんと、術連(この人たち)って、コワイよな。先に帰ったヤツらも、似たようなモンだよ。知らないうちに特別メンバーにって。」
と、その時、ドアが開いて、人が入ってきた。その人物を見て、ハルは驚いた。
「“カンミ“のマスター?」




