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門兵ですが、そこそこできます  作者: 勢崎カスリ


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14/30

どういうこと?

 「お疲れ様でした〜。」

 今日も門兵の仕事が終わった。今は中番なので、部屋に戻って夕飯を済ませて、少し魔法書を読んで休む。“さぁ、帰ろう“と思ったその時、

 「おい、ハル。」

 フィオレッティが声をかけてきた。

 「はい。」

 「悪いんだけど、明日、仕事前に協会によって欲しいんだわ。」

 「協会ですか?」

 “協会“とは、“術連“のある事務所のこと。

 「俺も呼ばれてるんで。10時までに受付に来いってさ。」

 「10時までに、ですか。わかりました。遅れないように行きます。」

 「じゃ、またな。」

 (なんだろ?協会に行くってことは、術連からの呼び出しってことだよね。でも、なんで術連から?僕、関係ないよね、術連とは。それとも、何かやっちゃったのかな、僕。)

 よくわからないまま、帰路についた。

 翌日。

 「ハルテイラ・ラズベールさんですね?はい、確かに。では、こちらへどうぞ。」

 と言われて、2階の部屋に案内された。すでにフィオレッティがいて、他にも見知った人物が数名いた。その中には、ミゼルもいた。軽く会釈して、フィオレッティの隣の席に腰かけた。

 「よう、おはよう。」

 「おはようございます。僕、何かやらかしました?」

 「ははは、そう言うんじゃねぇから、安心しな。」

 「センパイは、理由知ってるんですか?」

 「まぁ、多少はな。」

 「なら、教えてくださいよ。」

 「まぁまぁ、説明があるから、そう、慌てなさんな、って。」

 「はぁ〜。」

 まもなく、ドアが開いて、これまた見知った人物が入って来た。しかも、2人。王立サンフラン剣魔学園時代の恩師、ロッドウェルとヒューズラント。目があったので、ハルは軽く会釈した。そして、ロッドウェルが話し出した。

 「皆さん、お集まりいただき、ありがとうございます。ご存知の方もおられるかと思いますが、2ヵ月後に第二王女様による“巡礼の儀“が予定されています。そして、この“巡礼の儀“の前に巡礼路の整備や野営地の確保・整地を行う“前巡礼“が来月より行われます。そこで、皆さんには、その“前巡礼“に参加していただきます。」

 「えぇ?」

 ハルは思わず声を発してしまい、慌てて口をつぐんだ。

 「この“前巡礼“は、術連の役目ですので、“術連員の中の精鋭部隊“である皆さんに、お願いするわけです。」

 (え?術連員?精鋭部隊?どういうこと?)

 「その前に、ハルテイラ・ラズベール君、色々思うところがあると思いますが、まずは、これから話す内容をしっかり聞いておいてください。あとでゆっくり事情を説明しますので。よろしいですか?」

 「あっ、はい、わかりました。」

 それから、ロッドウェルとヒューズランドによる説明がなされた。

 “巡礼の儀“は、ブライラの大樹海にある“大樹ブラパ“を目指す。その際、行きと帰りで巡礼路が分かれているため、前巡礼は、「行きの巡礼路から帰りの巡礼路」と「帰りの巡礼路から行きの巡礼路」の二手に分かれて行う。

 行う作業は、大きく3つに分かれる。

   1つ目の作業

     ・巡礼路の整備と行きと帰りのそれぞれに2箇所ずつ存在する野営地の整地

     ・大樹ブラパの根元にある神殿の清掃とその近くにある野営地の整地

    前回の巡礼が数十年も前のことで、それ以降は手付かずの状態なので、相当に荒れているはず。

    よって、この作業は、相当困難である、とのこと。

   2つ目の作業

     ・整備・整地後の巡回。これは、本巡礼が始まるまで定期的に行う。

   3つ目の作業

     ・本巡礼に同行し、巡礼部隊より先行して巡路を進み、対獣魔結界を張る。

     ・野営地でも、結界を張り、万が一に備える。

 この部屋に招集されたのは20名。二手に分けれるから、10名ずつでの作業になる。

 いずれの作業も、“聖なる作業“になるため、明日から、本巡礼が終了するまでの約3ヶ月間、招集された20名は、協会内にて過ごすことになる。また、外部の者との接触も禁じられる。当然その間、通常の門兵業務は免除され、すでに再編成済み。よって、本日の業務はないため、帰って、すぐに支度して、明日の10時に再度ここに集合。

 来月までの間は、整備・聖地の内容や、対獣魔結界の張り方等々、前巡礼に必要な知識・技術の習得に費やされる。

 「以上が、今回の“前巡礼“に関する説明です。何か、質問はありますか?」

 特に質問する人物はいなかった。

 「では、これで終わります。明日、またここでお会いしましょう。ハルテイラ君、それとフィオレッティ君は残っててください。解散。」

 (まさか、“前巡礼“に駆り出されるなんて。しかもそのメンバーが“術連の精鋭部隊“で、なんで、そんな中に僕が?どう言うこと〜?)

 わからないことだらけのハルであった。

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