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011 入浴剤ってそんなに高いん?

「「はぁぁぁぁぁ~...」」


二人で口を合わせて声を漏らす。


頭と体を洗い終え、湯舟に向かった俺たち。


この城の湯舟はなんと大きさ縦横10メートル以上にもなる。

話を聞くと、使用人も使っているらしいので無駄ではないだろう。

しかしあれだ...ここまで広い湯船にいっぱいにお湯を張ることがここまで極楽だとは...

冒険業をやっていた時には信じられないな。


しかも極め付けにはこの入浴剤よ...これまた高そうな...

いや。この香り冒険した時にかいだことがあるな...

たしか、傷を一瞬で癒す薬草の最高ランクの...


「アロマハーブか...」


ぽつりと呟くとリリィが反応する。

白い胸元をさらけ出した彼女は一部のマニアからしたらこの上ない絶景だろうが、俺はその一部に該当しない。でも女性としてどうかという事で俺も注意は一応したが、さすがに湯舟でタオルを巻くのはだめだと彼女が言ったのでしぶしぶ了承した。


「あろまはーぶ?」


あられもない姿で首を「?」と傾げられると年齢など関係なくかわいいと思ったが、それを表に出さないように俺は話を続ける。怪我を負わない王族には無縁のアイテムかもしれないが、一応教えておこう。


「...回復アイテムだよ。俺みたいにMPが少ないと重宝したもんだ...」


なるべく目を合わせないよう、俺はふてくされたように言う。

俺は剣をメインとしていたのでステータスはパワーに寄り切っている。

体力も多めだが、MPが少ない。

アロマハーブは俺の体力の半分近くを回復してくれるが、俺の体力半分となれば上級治癒魔法は必要だ。

因みに俺は上級治癒魔法は使えないことはないが、二、三回使うとMPがそこを尽きる。


「ふぅ~ん...私はこの香り好きだけどやっぱり高いの?」


「生産地によるけど、盛んなアヴィ地方でも一房大粒金5個はくだらねぇかな」


この国の金の単位は安い順に粒銅、粒銀、粒金となっておりそれぞれ100個で単位が変わる。

例えば粒銀100個で粒金一つだ。

他にもなんかいろいろあったが、それはまた追々...


「え!?じゃあ廃止しよっかなぁ...」


リリィは驚いたように目を見開き言った。


また国民の為ですか...

冒険業者が少なくなった今、回復アイテムなどはそこまで枯渇はしていないがやはりまだ高いだろう。

でもリリィだってこの香りが好きらしいのだ。無理をしすぎるのは良くないし、国民だってリリィが相手ともなればこのくらいの贅沢認めるだろう。てか推奨しそう...


「使用人さんの疲れも取れるし、いいんじゃねぇの?」


「そっか...エルザさんたち疲れてるからね...それならいいや!」


うむ。無理はよくない(大事なこと)

ここまで国民の人たちを思っていることに関しては、リリィは相当国王に向いているのかもしれない。

実際この娘はこくみんから絶大な支持を得ているしその辺は心配いらない。

俺も彼女に魅了されてきたのかなぁ?(洗脳的な意味で)


結局この後、一緒に寝るだの何だのと色々話をしていたがリリィがのぼせてきたようで「うぅ...」などとうめき声をあげたのでさっさと風呂を後にした。


「ハル~」


「ん?」


頭を拭いていると(勿論タオルは巻いたまま)リリィに呼ばれる。

リリィは俺のとこまで駆け寄ってくると(勿論タオルは巻かせて)、俺にしがみついて


「あたまふいて~!」


と甘えてきた。

さすがにここまで甘えられると、俺も頬が緩みそうになるが何かに目覚めそうになるのを堪えつつ


「了解です。王女様...」


結局、頭を拭いてやった後も色々(聞くな)と甘えられたが、俺は早々と寝巻に着替えた。

暗めの青を基調としたラフな長袖のシャツに、長めで薄い生地のズボンを履いた。

寝るだけだからと単に寝やすい服を選んだがリリィに「ぐっど!」と親指を立てられたので少しうれしかったりする。


因みにリリィは白いワンピースタイプの長袖にロングスカートのルームウェアだ。

いつもの格好と似ているが、本人は着慣れているからとこれにしたらしい。


そうそうに着替えを済ませ、俺たちは部屋に戻った。

部屋について俺より先を歩いていたリリィは勢いよく扉を開けると元気な声で言った。


「シュリアスさん!おふろどうぞっ!」


部屋に入るとシュリアスが不自然に汗をかいていた。

まるで全力で走ったかのような...ランニングでもしてきたのか?


「りょ、了解した...」


そう言い残しシュリアスはそそくさと部屋を出て行った。

リリィもまだ元気だし...夜は長そうだなぁ...




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