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朝凪高校・恋路工作室 ── 恋愛操作団が愛と願いを叶えます ──  作者: Song1
朝凪高校・恋路工作室 ── 恋愛操作団が愛と願いを叶えます ──
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第28話 書かないという選択

 第28話 書かないという選択


 記事は完成していた。


 影山透の正体。忘却屋の全貌。メソッドの詳細。利用者への影響。工作室への攻撃。


 凛花は、公開ボタンを押さなかった。


 八月の後半。夏休みも残り十日ほどになっていた。三人が揃った旧工作室で、ver.2の設計を少しずつ進めている日々だ。しかし設計と並行して、凛花の中では別の問題が静かに煮えていた。


 新聞部室。


 凛花は一人でパソコンの前に座っていた。画面には記事の完成原稿が表示されている。タイトルは「忘却屋の正体──朝凪高校の匿名サービスの全貌」。


 文字数三千二百字。取材期間は春からの四ヶ月。文体分析のデータ、利用者の証言、忘却屋のDMのスクリーンショット。全てを裏取りし、事実関係を確認し、ジャーナリズムの基準に照らして構成した記事。新聞部の夏号に載せれば、校内新聞としては最大級のスクープになる。


 凛花はカーソルを公開ボタンの上に置いた。マウスの左ボタンに指を乗せた。


 押さなかった。


 指が動かない。ジャーナリストとしての自分は「押せ」と言っている。公益性がある。校内の生徒が匿名サービスに個人情報を渡している。記憶を書き換えられている。安全の問題だ。公開すべきだ。


 しかし別の自分が「待て」と言っている。


 公開したら何が起きるか。影山透の名前が校内に広がる。忘却屋の運営者として。工作室を炎上させた張本人として。影山は、今度は自分が晒される側になる。断罪ゲームの標的になる。匿名の群衆が影山を裁く。


 影山を断罪する。それは正義か。


 影山のやったことは問題だ。他人の記憶を匿名で操作し、工作室の内部情報を掲示板に流し、炎上のきっかけを作った。しかし影山にも動機がある。工作室の方法論に限界を感じ、忘却という代替手段を模索した。方法は間違っていたが、動機には理由があった。


 記事を公開すれば、動機は読まれない。結果だけが消費される。「忘却屋の正体は影山透。こいつが工作室を潰した」。そういう単純な物語に回収される。影山の痛み、影山の矛盾、影山が忘れられない何か。全部が捨象されて、断罪のネタになる。


 凛花はマウスから手を離した。


 椅子の背もたれに体を預けた。天井を見た。新聞部室の天井は白い。工作室の天井と同じ色。白。何も書かれていない。


 第十五話で学んだことを思い出した。書くことは暴力になる。書かないことも暴力になる。あのとき恒一に言われた言葉。「切り口を選べ。誰を傷つけるかを自覚した上で書け」。


 今回の切り口は何だ。


 影山の正体を公開する。それは影山を傷つける。傷つけてでも校内の安全を守る。公益性のための犠牲。ジャーナリストの論理としては成立する。


 しかし凛花は、ジャーナリストだけではない。工作室のメンバーでもある。工作室のメンバーとして考えれば、影山は敵ではない。元メンバーだ。道を踏み外した仲間だ。


 仲間を晒すのか。


 凛花はパソコンを閉じた。記事は保存したまま。公開はしない。まだ。


 新聞部室を出た。


 校舎を出て、海沿いの道に出た。八月の午後。日差しが強い。アスファルトが熱を蓄えていて、足の裏が熱い。サンダルの底越しに地面の温度が伝わってくる。


 海岸に降りた。砂浜ではなく、防波堤の上に座った。コンクリートが日差しで熱いが、風が吹くと少しだけ涼しい。海が目の前にある。朝凪の海。夏の海は青が深い。波が光っている。白い飛沫がキラキラしている。


 一人で考えた。


 記事を書いた。完成した。事実に基づいている。公益性がある。ジャーナリストとしては公開すべきだ。


 しかし公開しない理由がある。


 理由は一つではない。


 一つ目。影山を晒せば、断罪ゲームの構造を再び起動させることになる。工作室が散々批判してきた「匿名の正義」を、凛花自身が実行することになる。記事は匿名ではないが、結果として匿名の群衆を動かす。記者が火をつけ、群衆が燃やす。構造は断罪ゲームと同じだ。


 二つ目。影山の投稿が変わり始めている。文体の乱れ。感情の漏出。影山の冷静さが割れかけている。影山は今、変化の途上にいる。ここで記事を出せば、影山の変化が中断される。外からの攻撃で追い詰められた人間は、変わるのではなく硬直する。内側から変わろうとしている芽を、外からの力で折ることになる。


 三つ目。これが最も私的な理由だ。


 凛花は影山に共感していた。忘却屋からのDM「僕は忘れる側の暴力を知っています」。あの言葉が残っている。書く側の暴力を知っている凛花と、忘れる側の暴力を知っている影山。方法は違うが、自分の武器の両義性を自覚している点で似ている。


 似ている人間を晒すのは、自分を晒すのに近い。


 海を見た。波が防波堤に当たって砕けている。白い飛沫。しぶきが足に少しかかった。冷たい。夏の海水は意外と冷たい。


「誰のために書くのか」


 声に出して言った。周りに人はいない。防波堤の上に一人。海と空と、蝉の声。


 新聞部の記事は読者のために書く。読者に情報を届け、読者が判断するための材料を提供する。それがジャーナリストの仕事だ。


 工作室の記録は依頼者のために書く。依頼の経過を記録し、工作室の活動を残す。それが記録者の仕事だ。


 では、この記事は誰のために書くのか。


 読者のためか。校内の安全のためか。それとも、凛花自身のスクープ欲のためか。


 正直に自問した。


 スクープ欲がないわけではない。忘却屋の正体を暴いた記者になりたい気持ちがある。ジャーナリストとしての実績。承認欲求。それは否定できない。


 しかしスクープ欲だけで記事を出すのは、断罪ゲームの参加者と同じだ。正義感という名前の快感で他人を裁く人間と、同じ構造だ。


「書くことは暴力になる。書かないことも暴力になる。なら、どっちの暴力を選ぶ」


 書く暴力と、書かない暴力。


 書けば影山が晒される。校内は再び騒乱する。炎上が繰り返される。影山の変化の芽が折れる。


 書かなければ忘却屋の問題は放置される。利用者は今後も匿名サービスに記憶を預け続ける。安全の問題が残る。


 どちらも暴力だ。しかし暴力の質が違う。


 書く暴力は即効性がある。公開した瞬間に影響が出る。取り消せない。元に戻せない。


 書かない暴力は遅延性がある。問題が放置される。しかし、時間がある。時間があれば別の解決方法が見つかるかもしれない。工作室が再起動すれば、工作室の手法で影山と向き合える。記事ではなく対話で。匿名の晒しではなく対面の翻訳で。


 書かない暴力には、時間という猶予がある。書く暴力には、猶予がない。


 凛花は選んだ。


 書かない。


 記事は完成している。データは揃っている。いつでも公開できる。しかし今は公開しない。工作室が再起動するまで待つ。再起動した工作室で、影山と向き合う。ジャーナリストとしてではなく、工作室のメンバーとして。


 それが凛花の選択だった。


 防波堤から降りた。砂浜を歩いて道に戻った。サンダルに砂が入っている。足裏がざらざらする。夏の海の感触。


 学校に戻った。旧工作室に向かった。


 ドアを開けると、恒一と陽太がいた。ver.2のノートを広げて何か話し合っている。凛花が入ると、二人が顔を上げた。


「凛花。どうした。顔がいつもと違うぞ」


 陽太が言った。コミュ力お化けは表情の変化に敏感だ。


「先輩たち。報告があります」


 凛花は椅子に座った。ノートは開かなかった。記録者の道具を使わなかった。今から話すことは、記録ではない。宣言だ。


「記事を書きました。影山先輩の正体について。忘却屋の全貌について。完成しています」


 恒一が身を乗り出した。陽太が腕を組んだ。


「でも、公開しません」


 二人が黙った。


「影山先輩の正体を記事で晒せば、断罪ゲームの再現になります。工作室がずっと批判してきたことを、私がやることになります。匿名の暴力ではないけど、結果として同じ構造を作ります。記者が火をつけて、群衆が燃やす」


 凛花の声は落ち着いていた。迷いがなかった。防波堤の上で出した結論を、そのまま言葉にしている。


「影山先輩は今、変わりかけています。忘却屋の投稿が変わっている。冷静さが揺らいでいる。自分の方法の限界に気づき始めている。ここで記事を出したら、その変化を止めてしまう。外からの攻撃で追い詰められた人間は、変わらない。硬直する。内側からの変化を待つべきです」


 恒一が俺を見た。翻訳者の目が、凛花の言葉を翻訳している。しかし翻訳は不要だった。凛花の言葉は、そのまま本音だった。裏がない。記録者が初めて、翻訳の必要のない言葉を話している。


「だから記事は公開しません。影山先輩の問題は、工作室の問題として解決します。ジャーナリストとしてではなく、工作室のメンバーとして。記録係じゃなくて、メンバーとして」


 凛花の目がまっすぐ恒一を見ていた。


「観測者を、やめます」


 その一言で、工作室の空気が変わった。


 凛花は観測者だった。記録者として、距離を取って世界を見ていた。当事者にならないことが安全策だった。書くことで防壁を作り、記録することで感情を処理していた。


 しかし今、凛花は観測者をやめると宣言した。距離を取るのをやめる。当事者になる。記録者としてではなく、工作室のメンバーとして。影山の問題に、記事ではなく対話で向き合う。書く側の人間が、書かない選択をする。


「凛花」


 恒一が言った。声に温度があった。


「お前、成長したな」


 凛花が少しだけ笑った。


「先輩たちより先にです」


 陽太がぷっと吹き出した。


「お前もか。俺も恒一に同じこと言ったぞ。『お前より先に成長しちゃったかもな』って」


「聞きました。陽太先輩のメモ、先輩から見せてもらいました」


「恥ずかしいからやめろ」


 笑い声が工作室に響いた。三人で笑った。空の工作室に、笑い声が満ちた。


 笑いが収まった後、恒一がノートを開いた。ver.2のノート。メモ欄に新しい一行を書き加えた。


「記録者の選択:書くことと書かないことの両方が暴力になりうる。ならば、暴力の質と時間を選ぶ。公開の暴力は即時で不可逆。非公開の暴力は遅延で可逆。猶予のある方を選ぶ」


 凛花が覗き込んだ。


「私の言葉が翻訳されてます」


「翻訳者の仕事だ。お前の選択をルールの素材にする。工作室ver.2には、記録者の知恵も組み込む」


 凛花がノートを見つめていた。自分の言葉がルールの一部になることの重み。記録者が書く言葉は、他人の記録だけではない。自分の選択もまた、記録に値する。


「先輩。一つだけ条件があります」


「何だ」


「記事は削除しません。保存しておきます。工作室の手法で影山先輩の問題が解決できなかった場合。最終手段として。カードは持ったまま、切らない。それでいいですか」


 凛花は記者の目に戻っていた。書かない選択をしたが、書いた記事は消さない。核抑止力のように。使わないことが前提だが、持っていることに意味がある。


「いい。それでいい。カードは持っておけ。切るタイミングはお前が決めろ」


「はい」


 凛花がノートを開いた。今度は記録ノート。工作室の記録だ。ペンを取った。


「記録します。八月下旬。工作室活動停止中。メンバー三名、旧工作室にて会合。議題、忘却屋に関する記事の取り扱い。結論、非公開。工作室の手法による解決を優先する」


 記録者が記録を再開した。工作室は活動停止中だが、記録者は記録をやめていなかった。活動停止中も記録は続いていた。凛花はずっと、白紙のページの前に座って、書くべきことが来るのを待っていた。今日、書くべきことが来た。


「先輩」


 凛花がペンを持ったまま言った。


「工作室、早く再起動しましょう。影山先輩の投稿が変わり始めている。あの人が完全に壊れる前に、工作室が動いていないと間に合わないかもしれません」


「分かってる。ver.2の設計を急ぐ」


「手伝います。記録者としてじゃなくて、設計の一員として」


「ありがたい」


 三人が旧工作室で向き合っている。ホワイトボードは白いまま。しかし三人の頭の中には、そこに書かれるべき文字が少しずつ見え始めている。


 陽太が窓の外を見た。


「あと一人足りないな」


 恒一が頷いた。


「玲奈先輩」


「ああ。先輩を呼び戻す必要がある。ver.2の設計に先輩の視点がないと、穴ができる。先輩は降板したけど、先輩の知恵は必要だ」


「でも先輩、降りたんだろ。自分の意思で。呼び戻すのは先輩の判断を否定することにならないか」


 陽太の指摘は鋭い。玲奈は自分のルールで自分を裁いて降板した。それを外から覆すのは、玲奈の自律を侵害することになる。撤退線の原則に反する。


「否定しない。先輩が降りたのは団長としてだ。しかしver.2の設計に助言者として参加することは、団長復帰とは別だ。降板した人間が、外部アドバイザーとして関わることは可能だ」


「なるほど。団長としてじゃなくて、相談相手として」


「ああ。先輩を団長に戻すつもりはない。先輩自身がそれを望まない限り。ただ、先輩の意見を聞きたい。設計者としての知恵を借りたい」


 凛花がノートに書いた。


「次のアクション。桐生玲奈に連絡。ver.2設計への助言参加を依頼。条件、団長復帰ではなく外部アドバイザーとして」


 三人が頷いた。


 工作室ver.2の設計チーム。翻訳者・高瀬恒一。実行班長・天野陽太。記録者兼設計参加者・柊凛花。そして外部アドバイザーとして、桐生玲奈。


 四人が揃えば、新しいルールが作れる。三人の現場経験と、玲奈の設計思想を掛け合わせれば、前のルールの穴を塞ぎ、新しい機能を加えたver.2が完成する。


 しかし玲奈が参加してくれるかは分からない。降板した人間にとって、元いた場所に関わるのは痛みを伴う。玲奈の性格を考えれば、感情的には関わりたいが、論理的には距離を取るべきだと判断するかもしれない。


「俺から連絡する。玲奈先輩には俺が話す」


 恒一が言った。参謀が団長に連絡する。かつての上司に、かつての部下が助けを求める。関係は変わったが、信頼は変わっていない。


「それと、もう一つ」


 恒一がver.2のノートを閉じた。


「忘却屋の投稿が変わり始めている。影山の中で何かが動いている。ver.2の設計と並行して、影山の動向を追う必要がある」


「凛花が非公開を選んだ以上、記事による解決は封印だ。工作室の手法で影山と向き合う。しかしそのためには工作室が動いていないといけない。再起動が先だ」


「つまり急げってことだな」


 陽太がまとめた。シンプルに。


「ああ。急ぐ。夏休みの残りで、ver.2を完成させる。九月の新学期に再起動する。それまでに玲奈先輩の助言を得て、ルールを固める」


 計画が形になりつつある。まだ荒いが、方向性は見えた。三人の力を合わせれば、翻訳者一人ではできなかった設計ができる。


 帰り道。


 三人で海沿いの道を歩いた。八月の夕暮れ。空がオレンジに燃えている。海面が金色だ。夏の夕焼けは鮮烈で、目が痛い。


「なあ恒一」


 陽太が言った。


「工作室が止まってから、ずっと考えてたんだけど」


「何を」


「工作室って、メンバー全員がどこか壊れてる組織だよな」


「壊れてる」


「俺は告白を晒されたトラウマがある。凛花は観測者でいないと不安。お前は自分の感情を翻訳できない。玲奈先輩は善意で人を壊したトラウマがある。影山はたぶん、忘れられない何かがある。全員が何か抱えてて、その何かを処理するために工作室にいた」


「影山の言葉と同じだな。工作室は逃げ場だって」


「逃げ場でもあるし、居場所でもある。凛花がそう言ったんだろ。逃げた先が居場所になるって。矛盾しないって」


「ああ」


「だったらさ、ver.2はその両方を認める場所にしたらいいんじゃねーの。逃げてもいいし、立っていてもいい。壊れていてもいいし、直そうとしていてもいい。完璧じゃなくていい場所」


 陽太の言葉が、夕焼けの中で光った。


 完璧じゃなくていい場所。


 完全救済はしない。それは依頼者に対する原則だった。しかし陽太の言葉は、メンバーに対しても適用できる。メンバーも完璧でなくていい。壊れていていい。抱えていていい。そのうえで、他人の恋を手伝う。壊れた人間が、壊れたまま、誰かの場を作る。


 それがver.2の核心になるかもしれない。


「陽太。今の言葉、使うぞ」


「また使うのかよ。俺の言葉ばっか使いやがって」


「翻訳者は他人の言葉で生きる種族だ。諦めろ」


 三人で笑った。夕焼けの道で。潮風の中で。


 凛花が分かれ道で立ち止まった。


「先輩たち。私、今日書かない選択をしました。ジャーナリストとしては間違いかもしれません。でも、工作室のメンバーとしては正しかったと思います」


「正しかったよ」


 恒一が言った。


「書かないことで、影山が変わる猶予を作った。猶予は可能性だ。可能性がある限り、工作室は場を作れる」


 凛花が頷いた。小さく。しかし確かに。


「じゃあ、明日もここで。ver.2の設計、続けましょう」


「ああ。明日も」


 凛花が手を振って帰っていった。陽太も反対方向に歩いていった。


 恒一は一人で海沿いの道に立っていた。夕焼けが終わりかけている。空が紫に変わっていく。星がまだ見えない。しかし空のどこかで光り始めている。


 凛花が観測者をやめた。書かない選択をした。陽太は過去を清算した。工作室に戻ってきた。三人が揃った。あとは玲奈の助言を得て、ver.2を完成させる。


 翻訳者のポケットにはペンがある。ノートには言葉が集まり始めている。凛花から。陽太から。玲奈の遺した言葉から。


 翻訳者は他人の言葉を翻訳してルールを作る。一人では作れなかったものが、三人の言葉を集めれば形になる。


 夏の残りで仕上げる。


 しかしその前に、もう一つ気になることがある。


 忘却屋の投稿が変わり始めている。影山の冷静さが崩れている。凛花が記事を公開しないことで猶予は得た。しかし猶予は永遠ではない。影山が完全に壊れる前に、工作室が動かなければならない。


 再起動のカウントダウンは、止められない。


 八月の夜。海風が髪を揺らした。


 翻訳者は歩き出した。家に向かって。明日の設計のために、今夜のうちにノートを広げる。凛花の言葉を翻訳し、陽太の言葉を翻訳し、ルールの素材にする。


 白いページが、少しずつ埋まっていく。

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