刈り取る者
遅くなりました。申し訳ない。
これからは2日に1話ではなく、不定期で更新していくつもりです。
理由は高校の中間試験が近いのでその勉強の為です。
気長にお待ちいただけるとありがたいです。
まずは俺のステータスを確認してみるか。
ステータス(一部省略)
レベル113
HP 19300/19300
MP 19300/19300
力 6250
防御 3310
敏捷 8460
魔力 3100
器用さ 50
運 60
スキル
怪力 魔拳 神速 鑑定 封印
うん、やっぱりチートだな。あいつが言うだけのことはあるってことか。
「さて、まずはこの世界の常識とかから教えていきたいんだけどいいかい?」
「常識?ステータスを決めるんじゃないのか?」
「その前にこの世界の平均のステータスとか過去に何があったかとかを知っておいた方がいいでしょ?」
まあ、確かにな。でもそれって最初に教えてもらわないとダメなやつじゃないか?
「そう言うのって最初の機械に情報を入れとかないとダメなんじゃないのか?」
「うん、まあそうなんだけどね。実はあれ、適当に作ったからその辺が抜けてるんだよ。最初はこの世界に人を連れてくるなんて考えてもいなかったから半分寝た状態で書いてたんだよ」
「ちゃんとしといてくれよ、前情報が何にもないから記憶喪失ってことにしたんだぞ」
「知ってるよ、見てたからね」
「・・・ストーカーなのか?」
「違うって。一応管理者だからね、君の周りで何か問題が起きてないかとか、この世界に君を呼んだことでどこかの地域で災害が発生してないかとかを調べていたら少し遅くなってしまったんだよ」
「ご苦労様とだけ言っておくよ」
「ははっありがとう。では、これから君に知識を与えるよ。貨幣とギルド、それに種族に関しては理解してるよね」
貨幣に関しては受付嬢であるミラさんから聞いているし、残り二つは最初に聞いた通りだろう。
「問題はないと思うけど」
「それじゃあ、まずはこの世界の名前からだね、この世界の名前は『ゼロ』と言うんだ。名前の由来は神が試作の世界として作ったからゼロって言うらしいよ。
そしてこの世界は二つの左右に分かれた大陸で構成されている、君がいるのは左の大陸で、名前は聖大陸、主に魔人以外の種族が生息している。それに対して右の大陸は魔大陸、主に魔人が生息している。魔大陸には3つの階級のようなものがあって、一番下が魔物、真ん中が魔人、頂点に君臨するのが魔王と言う構成で成り立っている。過去数度に渡って聖大陸と魔大陸は戦争をしているけど、その中で一番大きい戦争が今から約300年前の戦争で、名前は聖魔大戦と呼ばれている。この戦争ではどちらの大陸側もいくつかの種族を絶滅させた。ちなみに君の種族もその絶滅した種族の1つに含まれているよ」
「ちょっと待って、俺の種族の絶滅?狼の獣人は普通に生きているじゃないか、街の中でも見かけたぞ?」
「獣人の種族の中でもさらに細かく分けた種族が絶滅しただけで狼の獣人全てが絶滅したわけではないよ。君の種族は銀狼と言う種族で、獣人の中では最強の種族の一角を担っていたんだよ。だからこそ、戦争に駆り出されて、多くの人が死に、種族として繁栄できなくなって絶滅したんだ」
「ほかの種族と交わればそれを防げたんじゃないのか?」
「残念ながら、それは不可能なんだよ」
頭をゆっくりと振って否定してきた。
「なんで?」
「獣人の最強種と言うのは特殊でね、同じ種族の獣人とでなければ子をなせないのさ。だから滅んだ」
「めんどくさいんだな」
「まあね、でも実際は銀狼と他の種族でも子をなすことはできるんだよ」
「ならそれを知っていたら絶滅することはなかったんじゃないのか?」
「たぶんね、でも僕は教えることができなかった。それは僕が管理者だったから手出しをすることができなかったのさ」
「管理者ってのも万能じゃあないんだな」
「この世の中に万能な存在なんていないよ。神であったとしてもね」
「神様は万能じゃあないのか?」
「違うさ、できないことだってあるんだよ。死者の蘇りとかね」
「転生とはまた違うのか?」
「転生は魂を死体から取り出して、記憶や経験などを取り除いて新しい魂の器に移すのが転生なんだよ」
「へぇー」
「話がそれたね、その聖魔大戦の後にお互いの大陸は睨み合った状態が今も続いている。だからこの聖大陸には魔人がいないし、いたとしても奴隷として存在するんだよ、そのまた逆も同じ状況さ」
「つまりは仲が良くないってことか」
「まあ、そうだね。これで一通りの世界の説明は終わりかな。
次は、平均のステータスだね」
「俺もそれは知らないな」
「鑑定のスキルがあるから調べればすぐにわかると思うんだけど一応説明しておくね。
ステータスって言うのはレベルが上がることでも上がるんだけど、子供から大人にかけては歳を重ねるごとに上がっていくものでもあるんだよ、だから子供から大人にかけてのステータスの伸びは大きい。基本的な大人の平均はHPとMPは100で、運と器用さは個人で差がある、それ以外は50くらいになっているよ。普通の人はレベルが1上がるごとにHPとMPは100、運と器用さ以外は50ずつ上がっていくのだけれど、君の場合はそこのところも調整した方がいいよね」
「もともと平和な国にいたからね、最初はゲームみたいにどこかで生き返るのかと思っていたからあんまり恐怖は感じなかったけど事実を知った今なら恐怖で動けなくなるかもしれないしね」
「その辺は大丈夫だと思うけど・・・、まあいいか。それじゃあ、ステータスの伸び率は普通の2倍でいいかな?」
「うん、いいんじゃない?」
「軽いね、自分のことなのに」
「カナリアがいるからね」
肩にいるカナリアの頭を撫でてやると気持ちよさそうに体を竦ませた。
「スキルに関しては怪力と神速の代わりに2つ選んでくれるかな。さすがにこの2つはまた同じ道をたどる危険性が有るからね」
「わかった。それと、職業を変えることできないか?」
「できるけど、不満だった?」
「うん」
「僕の一押しなんだけどな・・・。それじゃあ魔拳のスキルも交換した方がいいよね。希望する職業はあるかい?」
「武器としては大鎌を使いたい」
「ふむふむ、それだったら『刈り取る者』って言うのはどうだい?」
「それでいいよ、肝心なのは呼び名じゃなくて性能だからね」
「そうだね、スキルの方はそうだなぁ・・・死神って言うのはどうだい?」
「どんなスキル?」
「大鎌の使い方が上手くなったり、手から黒い炎を出して相手を焼いたりするスキルだね」
「いいんじゃないかな、後半物騒だけど」
「よし、ならあと2つだね」
「それなんだけどさ、隠密と索敵のスキルがほしい」
「死神のスキルと合わせればかなり使えるんじゃない?もともと暗殺者とかが使うスキルだけど」
「どうでもいいよ、そんなこと」
「わかった、じゃあ、こんな感じのステータスでいいかな?」
ステータス
名前 マサムネ
種族 獣人(銀狼)
性別 男
年齢 15
職業 刈り取る者
レベル1
HP100/100
MP100/100
力 80
防御 70
敏捷 100
魔力 60
器用さ 50
運 60
スキル
死神 隠密 索敵 鑑定
「職業の欄が増えてるんだけど、そして封印がなくなってる」
「職業はあった方がいいかなと思って、封印スキルに関してはもう、用済みだと思うから処分させてもらったよ」
「使うかもしれないだろ?」
「その時はまた覚えてよ」
「めんどくさいなぁ。ところでカナリアの方はどうなんだ?」
「ああ、使い魔にするってやつだね、それに関してはもう考えてあるよ。魔物を使い魔にするっていう事自体過去に例がなかったから今回僕が作っておいたんだ。
使い魔にして得た能力は3つ、1つは使い魔との意識の共通化、2つ目が使い魔の召喚、最後が高位の使い魔だけが使える武装化だよ」
「最初の2つは解るんだけど最後のやつはなに?」
「これはね、契約者が望んだ形に使い魔を変形させる能力だよ。例えば、炎の翼にして空を飛んだり、防具や武器にして敵と闘ったりするって感じかな」
「なにそれすごくカッコいい!」
「でしょ!僕も考えてて自分で凄いと思ったんだから!」
管理者はふんぞり返るような姿勢になって鼻息を荒くしている。
「こんなことしてバランスが崩れたりしないの?」
「それは大丈夫、その雛には制限をかけたから非常時以外は中級の魔物くらいの力しか出せないようになってるから」
「魔物に中級とかあるの?」
「説明してなかったっけ?魔物には初級、中級、上級がいて、それに比例して強さも大きくなっていく。ちなみに魔人にもあるから」
「ふーん、全く知らなかった」
「ギルドでも教えてもらえるはずだよ。それじゃあ、ここでやるべきことは一通り終わったみたいだね。何か質問ある?無いなら僕たちが出会ったあの場所まで時間を巻き戻して送り出すけど」
「子供を作るにはどうしたらいい?」
「それはね、魔大陸の端っこにある誰も寄り付かない場所に住んでいるエターナルドラゴンの鱗をすり潰して、お湯に混ぜて飲むとできるよ。その時に両方が飲まないと意味ないからね」
「わかった、ありがとう」
「うん、それじゃあね~」
管理者が手を小さく振ると同時に俺の意識が途切れた。
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「はっ!」
気が付くと俺は路地の壁に寄りかかって座っていた。尻のあたりが土で汚れてしまったが仕方がない。
ギルドカードを確認してみると、変更された内容に切り替わっていた。
よかった、夢じゃあなかったんだな。
上を見ると赤みがかった色の空が広がっていた。
そういえば俺、宿に帰る途中だったんだっけ、帰るか。
俺は宿屋通りを見つけるために歩き出した




