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第2巻 第16章 — 大規模な亀裂

新種の追放者

第2巻 第16章 — 大規模な亀裂


イオリが目を覚ます前日、警備システムによって活動性の低い大規模な亀裂が発見された。


現場にはノリのグループが向かうはずだった。


だが亀裂が開いてから30分後、その中で高い活動性が現れ始めた。


そのため、隠蔽者A1級、すなわちイト・ケントを任務に送り、さらにケイタシ・フルカワが介入することになった。


---


東京組織の監督執務室。


秘書——お通りください。


ケントは静かに東京組織の監督執務室に入った。


ナオキ——ようこそ、イト・ケント殿。


ナオキは丁寧に言った。


ケント——こんにちは、ナオキ。


ナオキ——失礼だが、今日はやけに落ち着いているな。


ケント——俺は愚か者じゃない、ナオキ。この任務が省から来たものだと十分理解している。


ナオキ——その通りだ。


ナオキは言い、ケントの前に紙とペンを置いた。


ケント——これは何だ?


ナオキ——秘密保持文書だ。


真剣で、恐ろしく冷静な顔でナオキは言った。


ケント——そんなに悪いのか?


10分後、ケントは少し不安そうに、しかし諦めたように執務室を出て、任務に向かった。


(ケントの思考)——『なぜこの任務にミツェルを送らない?彼ならかなり楽に片付けられるはずだ。』


ケントは組織を出て、自分のMercedes-Benz CLSクラス2020年モデルに乗った。


突然、彼はポケットから一人の女性の写真を取り出した。若い。微笑んでいる。幸せそうだ。


涙が頬を伝い、写真に落ちた。


エンジンがかかる音、そして濡れたアスファルトにタイヤがスリップする音。


イト・ケントは任務に向かった。


5分後、ケイタシ・フルカワがケントの後を追った。


目的地へ向かう間、ケントは一つの考えを手放せなかった:「今日、俺は死ぬのか?」


ケントには選択肢があった。この任務に行くか、行かないか。だが彼は危険な賭けに出た。だからこの任務を引き受けた。


---


板橋。


ケントは停車し、車を降りた。


ケント——ここら辺のはずだ。


目を閉じると、ケントはすぐに北の方角に亀裂を感じた。


そして荒川に架かる橋にたどり着いた。


橋の下を覗くと、橋全体の幅と同じ大きさで、高さ2.5メートルの巨大な亀裂を見た。


イト・ケント——そんなはずはない。


非常に驚き、同時に恐怖を込めてケントは言った。


骨を取り出すと、ケントは言った:


ケント——「まだ生きている者たちの意志によって閉じよ」


そして亀裂に沿って骨を走らせた。


ケント——何だ、閉じない!


パニックになってケントは言った。


ケント——警報を鳴らさないと。


突然、亀裂から普通の排斥者とは似ても似つかない何かが這い出始めた。


それは這い出た。


ケントは背の高い筋肉質の存在を見た。その腹からは血まみれの人間の顔のようなものが突き出ていた。その存在の皮膚は完全に白く、紙のように乾いていた。だが同時に、非常に丈夫だった。


ケントは戦闘態勢をとり、左肘を後ろに引き、右拳を前に突き出して言った:


ケント——最大物理硬度。


最大物理硬度——それはイト・ケントの能力である。彼の体の細胞が膨大な量のエネルギーを蓄えることで、ケントは文字通り貫通不能になる。


彼の能力は彼をあまりに頑丈にし、太陽のプラズマの中でも物理的ダメージも痛みも受けずに泳げるほどだった。


排斥者は瞬時にケントの前に現れ、10センチの距離に立った。


(ケントの思考)——『こいつは非常に速い。この形態では追いつけそうにない。だが試すしかない。』


ケントは右腕を前に打ち出した。


ケント——消えた?


だが排斥者はすでにケントの背後に立っていた。


間合いを詰め、排斥者はケントの頭に非常に強力な打撃を与えた。


突然、横に影が現れた。


ケイタシ——時間停止 ナンバー1。


ケイタシ・フルカワの能力は4種類に分かれる:


第一——「時間停止 ナンバー1」。この種は世界中の時間を完全に停止させる。隠蔽者を除いて。つまり、世界が凍りつく中、ケイタシから半径500メートル以内にいる隠蔽者は動ける。だが半径を出れば凍りつく。


重要な補足:時間停止の中で凍結された人間は一切ダメージを受けない。つまり、隠蔽者が最終形態を使って都市を完全に消し去っても、攻撃に巻き込まれた人間は生き残り、無傷でいる。


第二——「時間停止 ナンバー2」。この種は所有者自身の体の時間を停止させる。簡単に言えば、潜在意識レベルで作動する。先に述べたように、時間停止では人間はダメージを受けず無傷でいる。ケイタシの場合も、この種はケイタシの制御下でも自律的にも作動する。つまり、ケイタシに深刻な危険が及ぶと、彼の能力はちょうど10ミリ秒で反応する。


第三——「年齢変更」。これはケイタシの最終形態を除けば最強の能力と言える。


ケイタシは一度触れるだけでこの能力を発動できる。だが本質はさらに恐ろしい。ケイタシの意志だけで、相手を一瞬にして胎児になるまで若返らせるか、骨だけになるまで老化させることができる。


第四——「最終形態」。ケイタシの最終形態は時間を巻き戻す能力を持つ。ケイタシの最終形態にとって、世界はまるで早送りも巻き戻しもできる動画のようなものだ。


また、ケイタシは武術にも非常に優れ、隠蔽者として非常に優れた身体能力を持つ。


これらすべてから、ケイタシは間違いなく最強の隠蔽者の一人と言える。


だが疑問が生じる:なぜケイタシほどの強い隠蔽者が、B3級という低いレベルなのか?すべては、ケイタシが隠蔽者の後始末をするだけで、自分は任務に行かないからだ。それが省を非常に苛立たせる。だから省はケイタシの権限を制限し、排斥者への攻撃も禁じ、定期的に彼の活動を監視しようとしている。


だがケントは微動だにしなかった。


衝撃波は非常に強力で、半径583メートル以内のすべての木と構造物をなぎ倒した。


彼らの足下にはクレーターができた。


排斥者は怪しんだ。


ケントは素早く振り返り、肘で排斥者の頭を潰そうとした。だがそれは難なくかわした。


なぜなら、最大物理硬度の形態では、ケントは速度が非常に制限されるからだ。


この形態で出せる最大速度は時速約7300キロ。この速度はNorth American X-15の最大速度に匹敵する——これは1950~1960年代にアメリカで開発された実験用極超音速ロケット機で、最大速度は時速7274キロだった。


だが排斥者ははるかに速く動いた。


だからケントは全く当てられなかった。


(ケントの思考)——『くそ。こいつは俺より約8倍速い。殺すには霊的障壁を開くしかない。だが開けば、危険に身を晒すことになる。』


ケント——よし。賭けるか。


この時、ケイタシも位置的にはケントの近くにいたが、別の時間軸にいた。


つまりケイタシはケントと同じく橋のそばにいるが、一週間前の時点にいる。


状況を把握するため、ケイタシは自分のエネルギーを満たした鏡を通してリアルタイムを観察していた。


ケントは決断した。


ケント——霊的障壁、開放!

ケントが戦っている間、ケイタシは芝生に座って、たこ焼きを食べていた。

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