Heart Beatな闘争
笑えない。この人物の「見る目」が怖い。
時流も人も「読み切る」。
危な過ぎる。宿泊者に配布される水で睡眠薬を飲みながら、改めてみる。どこか思考が緩やかになり何故か「if」が浮かんでる。
今、俺がここにいる理由は「人間関係」の失敗。よくある話でしかない。過去に「もしも」はないが、白うさぎと決定的に関係が悪化したのと、俺が出て行く直接の原因は「人員配置」。最期に人事部に話したように人事関係の問題だった。
もし人事部にヴォーカリスト様がいたらモルモットが当部に来ることはなかったし、白うさぎと喧嘩になる前に一喝されて終わる。
ご年齢的には役員級。ペシニズム溢れる人事部。ご入社されていれば黒うさぎとの関係性が悪化した主要因である拠点間のくだらない壁はとっくにない可能性もなくもない。適切な人材を見つけることには、非常に長けている。
アーティストなどという、数万人に1人いるかいないかの才能を1人でも見出したらその時点であり得ない。それを考えれば入社試験をパスした中から管理職になり得る人材探すのだ。余程簡単だろう。
シミュレーション結果:今回の問題自体が発生しなくなった。・・・当社、大丈夫かな。不安になる。
人事部ではないとしても、この方は現在まで表化された情報から見てもコツコツしたことを嫌がらない。手先は器用で立体的に考えられるタイプ。
事業企画のクレイデザイナー。
コンセプトという二次元映像を三次元にする、しかも細部は無理のない程度に創造し一彫で削り出すという機密保持必須な特殊な特別職。口は堅い。
格好つけ過ぎでおだてに弱いのは共通している課題な気がするが、こちらの方は技術系。設計責任は大変強い。あちらは営業系。数字への責任はきっちりしている。
再び笑いすぎで腹筋が痛い。
いや、当社の先行きは大変不安になったが。
部屋の窓からポツポツと、まだ電気がついているのが見える「辞める会社」。
もし、音楽家としてではなく外部コンサルタント扱いで頼めるなら行き先が少しはマシになるかもしれない。別業種とはいえ実績は抜群だ。我々の産業の流れも読み切って欲しい。
机に置いた雑誌。
少なくともこの時点でのヴォーカリストにとって、実質引退は想定外だったろうことが読み取れる。
格好つけ過ぎ。だから、がんじがらめになって嫌になる。よくこの職業辞めなかったな、この方。だいぶ模索している。その後も模索している。だからこんなに不可思議な人物像になる。「いぎたない」のはどちらも一緒。
このカリスマ性溢れるヴォーカリスト様の生き様は、最期のセットリストを見ると、バンドから始まり、ソロになり、バンドで終わった。
見たかった景色は見れたのかな?
まあ、死んで魂が神様の前に行くまで「生き様の正しさ」なんてのは、わからないんだろうけど。




