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目覚めない夢の行方

なんとなく、というより、非常に気分が悪い。


久々の明るい、どこか「歪んだ」太陽のせいじゃないことは、残念ながら、わかっている。


それはきっと、羨ましさ。

「死神のような美容師」が嬉しそうに語る「立志伝」。


好きな音楽は「無音」。

専攻は「法律」。

趣味は「無趣味か仕事」。

そして「片付けた荷物」。


だけど転々とし続ける生活の中で、捨てられなかった「思い出」。夢中になって聞いていたCD。


確かに、随分と昔に音楽に触れている機会はあった。

もう、生み出されない「音楽」。


好きだった「彼ら」。好きだった「彼」。

あまりインタビューとかにも応じなかった「彼」は、「彼」が高校生の頃に応募したコンテストで特別賞を受賞。19歳で作曲家としてデビューした。


俺が「彼」の「音楽」に1番接していたのは1993年から1997年ぐらい。丁度小学校から中学校にかけてだったか。


初めて買ったCDは「彼ら」の中古CD。ほぼベスト盤扱いなアルバム。決して状態がいいとはいえない。だけど、捨てられないでここまで持ってきている。「彼ら」のシングルCDもほぼ持っている。いくつかは、見つからなかった。


ぼんやり、それら「夢の残骸」を眺める。

「彼」は「彼ら」のアルバムとシングル各一枚を除いて全てを作っていた。


今から見れば「彼」には時間がなかった。「彼」が別の世界に移るのは、今の俺の年齢からすればあと「10年後」。


「彼」が何を考えていたのかはわからない。

後年、「彼」の「弟」が当時の「彼」や最晩年について話をしている。


「彼ら」の最期のアルバム名は「信じられない、疑わしい」。今までのアルバム名の法則からも違うし、表紙も「彼」がファックスで送ってきた殴り書きの「絵」。


「弟」が語ることやその後の言動などから「彼」は「疲れた」または「壊れた」。才能の枯渇でも感じたのか、確かに売れなくなってはきていた。


そして「彼ら」から「彼」に変わったあと、正直にあまり売れなかった。しばらくして、ようやく過去を飲み込み、再結成しようかとなったところで「時間切れ」。


「彼」は死んだ。


俺は「彼ら」が解散してから、一度だけ「彼」の新しいバンドのチケットを購入していた。大学生の頃。


だけど、行けなかった。

その日たまたまバイトを頼まれて、そのバイトが終わらなかった。そして、そのまま「月日」が流れ、「彼」はもうこの世界にはいない。


たった「一度だけ」のチャンス、だったんだろう。

いまだに、行けなかった、というよりは「行かなかった」チケットは、どこか黴びているアルバムに挟んだまま。


気に入らない。「ファン」なんてのは「スター」様ってアバターの演者は認識すらしていない風景でしかないのに。

いつまでも、捨て切れない「何か」。

作中で「各一枚を除いて」は、間違いでした。

シングルは最後の一枚が共作です。アルバムは共作だった曲が収録されているアルバムが少なくとも2枚存在します。

ここで指していたのは4枚目のアルバムに収録されている完全に彼が作詞も作曲も歌ってもいない曲「CIRCLING TIMES SQUARE」です。

当時はどう思っていたか、を優先し、記載は書き換えません。

謹んで訂正申し上げます。

2024.12.06

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