現状把握
副題:ミリタリー系女エルフ爆誕!!
TS化って良いよね、エルフって良いよね....!!
そんなわけで、第二話の始まり始まり〜!!
「....ん?」
見渡す限りの自然に、心地良い小鳥の鳴き声。
そして、目の前に広がる緑豊かな森という光景を見たからか、そう呟くタルコフ。
おかしい、何かがおかしい。
ついさっき、自分はゲーム仲間と共にフィールドを後にしたはずなのに、どうして別のフィールドの中に居るのだろう?
そう思いながら、タルコフは歩き始めるように一歩踏み出すも....その瞬間、彼は大きな違和感を感じ始めていた。
いくら、フルメタル・オンラインはリアリティ重視のミリタリーゲームだとは言え、ここまで装備が重たく感じることはあったのだろうか?
それに、どうにも胸の辺りに違和感があるのは何故なのか?
そう考え始めた途端に歩みを止め、今の状況を深く考え始めるタルコフ。
そして、フルメタル・オンラインの運営に連絡しようと思ったのか、そのままメニュー画面を開こうとしたのだが
「メニュー画面が.....開かない?」
そのメニュー画面が開くことはなく、連絡手段が絶たれたことを察したタルコフは、徐々に頭を抱え始めていた。
メニュー画面が開けないので、ゲームの運営に連絡するどころか仲間にすら救援要請が出来ない。
だとすれば、これは中々に悪い状況なのではないか?
タルコフはそう思い始めるのと同時に、ある異変に気がついた。
身に付けているボディアーマーや胸部弾帯が重いのは当然だが、胸の辺りが妙に重くなったな....と。
男性らしく低音気味だった声が何故か異様に高くなり、聴覚に至っては色んな音を拾うようになっていたからか、タルコフは少しだけ乗り物酔いに近い状態と化していた。
そのこともあってか、彼はますます違和感を感じるようになっていた。
「メニュー画面は使えないし、胸は異様に重いし....一体何なんだ?」
今の現状に対し、よく分からないとばかりにそう呟くタルコフ。
しかし、ミリタリー系の装備品を身に纏った状態で森の中を歩いていたからか、自然と顔に疲れの色が出始めていた。
やっぱり、何かおかしい。
タルコフがそう思い始めた時、どこからか水が流れる音が聞こえ始めたため、急いでその音のする方へと駆け出していった。
それから数分後、ようやく水場である川を見つけたため、背負っていたバックパックからアルミ製の水筒を取り出そうとした。
しかし、ふと視線を川に移すと....そこには、長い耳を持つ美しい女性の姿が写っていたため、タルコフは思わず驚いてしまったのか、そのまま尻餅をついていた。
「は....?」
現実を直視できなかったのか、呆然とした様子でそう声を漏らすタルコフ。
男であるはずの自身のアバターが、何故か女エルフの姿をしている。
しかも、ゲームにしては変に喉は渇く上に尻餅をついた時に軽く痛みも感じたため、彼....いや、彼女はそんなまさかと思い始めていた。
風が肌に触れる感覚も、身に纏っている装備の重さも、フルメタル・オンラインというゲームでは感じることはできなかった。
でも、あの現象に巻き込まれた今は違う。
これは悪趣味な夢に違いない。
そうであってほしいとタルコフは願ったものの、目の前にある現実がそうではないと突きつけていたため、彼女はこの事実に対して軽く絶望していた。
「嘘だろ......?」
この出来事に対し、タルコフはまだ現実を受け止めきれなかったのか、自らの手から水筒を落としていた。
そして、その水筒が川の中に落ちたことに気がついた彼女は、慌てて自身の水筒を回収したのだが、その際に川の水の冷たさを直に感じたため、これが現実なのだと改めて理解していた。
....今の自分が居るのは、フルメタル・オンラインのようなゲームの世界ではない。
だとすれば、ここは一体どこなのだろうか?
そう思えば思うほどに混乱してきたのか、とりあえずはバックパックの中身を確認するタルコフ。
彼女の持っていたバックパックの中には、ゲーム内では回復アイテム扱いであったレーションの他、いくつかの手榴弾や弾倉などがあったため、それを見た彼女はホッと一安心していた。
「手榴弾と弾倉、あとはアサルトライフルとナイフがあるから、何とか戦える....か」
何とかなりそうだなという思いを吐露しつつも、用心するに越したことはないなと思ったのか、周囲を警戒し始めるタルコフ。
幸いなことに、どうやら耳がレーダーの代わりとなっていたようで、彼女はその聴力にまだ翻弄されている節はあったものの、何とか適応しようとしていた。
そして、すぐにその力は発揮されたようで
「っ!?」
小さいながらも何かの音を聞き取った彼女は、その音を感じ取るために集中した様子で耳を傾けていた。
ただ、たくさんの木々が生い茂る中では聞き取りづらいと思ったようで、彼は近くにあった木に登る形で再び耳を傾けていた。
その際、音の正体が何かが森の中を駆け抜けていた時のモノだと気がついたのか、タルコフはこれじゃあレーダーなんて要らないなとボヤキつつも、その能力に驚いていた。
そして、すぐさま現場に向かおうと思ったのか、森の中の木々の枝に飛び移る形にて、その場所へ向かっていた。
ゲームでは市街地フィールドにある建物の屋上を飛んだことはあったけども、森の中は初めてだな。
今までプレイしてきたゲームでの体験と、今まさに現実で体験していることを比較しながら、そう思い始めるタルコフ。
やがて、その場所に近づいてきたのだと感じた彼女は、ある程度の距離がある場所に.....とある木の枝の上に飛び乗る形で隠れ潜んでいた。
ちょうどその時、馬車が近づくかのような音が聞こえ始めていたのだが、その音がどうにも何かから逃げているような音だったため、これは何かあるなと踏んでいた。
「これは....ワケありって感じの音だな」
その読み通り、音とは別の音が....今度は激しめの音が聞こえたため、覚悟を決めた様子でその馬車の上に飛び乗るタルコフ。
そして、馬車に飛び乗ったタルコフに対して驚く御者を尻目に、彼女は馬車を近づきつつも追跡している面々を発見すると、アサルトライフルを構えながらこう言った。
「俺もイマイチ状況がよく分からないんだが....とりあえず、助太刀って居るか?」
高評価・感想等お願いします!!




