一緒に笑う時間
放課後、ボクは夏海と一緒に図書室にいた。
授業で使った資料を整理しながら、二人で笑い合う時間が、最近のボクの日常の宝物になっていた。
「みおちゃん、これ一緒にやろうよ!」
夏海は楽しそうに資料を差し出す。
その無邪気な笑顔を見るだけで、胸の奥がじんわり温かくなる。
恋心じゃなく、友情の温もりだと分かっているのに、心がふわっと軽くなる。
「うん、いいよ」
ボクが笑顔で答えると、夏海もにこっと笑い、二人の距離が自然に近づく。
肩が触れそうになる瞬間も、胸のドキドキは恋ではなく、安心感の甘さだ。
資料を整理しながら、夏海は突然、ボクのノートに落書きを始める。
「みおちゃん、ちょっと待ってて!面白いの描くから!」
ボクは呆れながらも笑う。
「また変な落書きするんだろうなぁ……」
でも、その無邪気な仕草を見るだけで、なんだか心がほっと温かくなる。
小さな笑い声が図書室に響き、二人だけの空間が穏やかに広がる。
「みおちゃんといると、落ち着くなぁ」
夏海の言葉に、ボクは少し照れながらも頷く。
「うん、ボクも同じ気持ちだよ」
その瞬間、教室の静けさと夕日が、二人の時間をそっと包む。
どんなに小さな瞬間でも、夏海と一緒に笑えるだけで、心が満たされる。
友達としての“好き”が、こんなにも温かく胸を満たすなんて思わなかった。
資料を片付け終わった後、二人で校庭に向かう。
夕日が赤く沈みかけ、風が少し涼しい。
ボクたちは肩を並べて歩きながら、今日あった出来事や趣味の話で盛り上がる。
「みおちゃん、推し活の話聞かせてよ!最近どう?」
「うん、実は昨日……」
話すうちに、二人の笑い声はますます大きくなり、心が弾む。
恋愛じゃなくても、こうして誰かと心を共有できる喜びは、胸を満たす特別な感覚だった。
「また、明日も一緒に遊ぼうね!」
夏海の声に、ボクは大きく頷く。
「うん、絶対だよ」
夕日が校庭を赤く染める中、二人の影は並んで長く伸びる。
友情の絆が、今日も確かにここにある。
小さな時間が、胸の奥にじんわり温かく広がっていく。
──友情って、こんなにも甘くて、温かいんだ。
ボクはそっと笑い、今日も夏海と一緒に過ごせる幸せを噛みしめた。




