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同担拒否は、ホントは拒否したくない!  作者: 櫻木サヱ
同担でなければ

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22/45

2人だけの時間、片思いの香り

放課後の秘密の公園。

 夜空には星がちらちら輝き、街灯がぼんやりふたりを照らす。


 「ねぇ、香織ちゃん」

 夏海さんが手をぎゅっと握って笑う。

 「今日も一緒にいられて、嬉しいな」


 ボクは頬が熱くなりながらも、自然に手を握り返す。

 “これって……両思いっぽい雰囲気?”

 でも心の奥では、まだ迷いがある。



 夏海さんと目が合うたび、胸がドキドキする。

 そのくせ、何を考えているのか、本当に好きなのか――

 確信は持てなくて、もどかしい。


 「……ボクも、嬉しいです」

 声が少し震えるのを必死で隠す。

 手のぬくもりだけが、心を安心させる。



 夏海さんが近づいてきて、耳元で小さくささやく。

 「香織ちゃん……いつも優しいね」


 その距離、声の甘さ……

 ボクの心臓は爆発しそうになる。

 でも、もしかしたら夏海さんはただの“憧れ”として言ってるだけかもしれない。


 ボクも、心の中で少しずつ考える。

 “ボクが本当に好きなのは、夏海さん……でも、夏海さんも同じ気持ちかな?”



 手をつないだまま、ふたりでベンチに座る。

 笑いながら話す表情は、両思いみたいに見える。

 でもお互いの心の中は、少しの片思いのもどかしさでいっぱい。


 香織ちゃんの心の奥では、こんな気持ちも芽生えていた。

 “このままでもいい……でも、いつかちゃんと伝えたい”



 夜風がそっと頬を撫で、手のぬくもりだけが確かな幸せを教えてくれる。

 両思いっぽい時間の中に、片思いの切なさが混ざっている。


 ふたりだけの時間――

 甘く、もどかしく、そして胸キュンが止まらない夜だった。


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