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異世界のマ歯車鍛冶(ギアスミス)!  作者: 優暮バッタ
第四部 君が立ち上がるために差し伸べる手
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なぜかイチャつきだす社長と新人

「そういやなんでカレンってあの魔物だらけの森から大したケガなく脱出できたんだろ?」



 ふと夕食のときキヤが疑問を口にした。カレン含め他のメンバーも一斉に首を捻った。唯一そのまま食事を続けているのが遊び、もとい義手のメンテナンスに来たギルバぐらいのものである。


魔物の住むあの森は低ランク冒険者ならまだしも一般人がなんの装備も持たずに入るには物騒すぎる。森もかなり広く魔物自体は弱いもののエンカウント率は非常に高く、そんな中を元貴族のご令嬢である丸腰のカレンがほぼ無傷で突破できるとは思えない。メンバーの中では魔物との戦闘に比較的縁の深いゴルドワーフも見当がつかないようだ



「そうねぇ、そういえば気になるわね。ワタシも入ったことあるけどちゃんとした装備ナシじゃ一般の人には厳しすぎるんじゃないかしら。それにあの森を抜けるのは一日二日じゃきかないわよ?」


「魔物が苦手な匂いのする香水とかがあるとか?」



 バゲットを千切り食べながらキヤはとりあえず口に出してみる。否定したのはカレンだった。



「そういう触れ込みの香水もないわけではありませんが、ほとんどが眉唾物ですよ? 自分でもわからないのです。なぜキヤさんに助けられるまで無事でいられたのか……」



 カレンも心当たりがないのか頭上にハテナを浮かべている。そこで声を上げたのが以外にもマーシュンだった



「そういえばカレンちゃんってたまに見えづらくなるよね、アレなんだろ?」


「どういうことなんだぜ?」


「何というか、一度カレンちゃんがリビングでイスに座ってボーっとしてた時があってね? その時のカレンちゃんの、なんというか……そう、輪郭がボヤけてたの」


「ボヤける? 透明になっていく感じで?」


「透明というか、なんて言ったらいいんだろ……本当にボヤけてたとしか言いようがないんだけど」



 謎が深まってしまったが、これに食いついたのはまたしても意外な人物だった。食事をすっかり平らげ、スプーンを食器に置いたギルバだった



「そういえば魔力無しの人間には稀に魔法とは違う妙な力に目覚める者もいると聞いたことがある」


「その話、詳しく聞かせてもらっても? ギルバさん」


「構わん、とはいっても俺も詳しいことはわからんぞ。ふと聞いたことがある程度だ。今日の今日までそんなことは忘れていたくらいだからな」



 結局は振出しに戻った。疑問が増えたがキヤは対して気にしていないようだ。カレンが気にして悩むようなら助けるのも吝かではないが。そしてふと思ったことを大して考えもせずポロリと口に出す



「なんか前にゲーム……もとい物語で似たような設定があったなー。気功っていう武術の秘伝というか」


「あー四千年の歴史系? ありそう」



 サツキは気功と聞いて以前テレビで見た世界のビックリ人間シリーズに出ていた気功術の天才と言われているおじさんのことを思い出していた。キヤはゲームに出ていた最凶の拳法家や拳法の達人が集まってスポーツする映画を思い出していたが、他のメンバーは興味深そうにその話題に食いついた。マーシュンなんかは新しいもの好きなため真っ先に食いつく



「キコウ? そんな武術があるの? よくわかんない」


「あーなんていうかな。自然に流れてる気や体内にめぐる気……魔力とは似て非なるものを自在に操って自分にバフをかけるというか。その中に大自然の気と己の気を完全に同調させて、目の前にいるのに認識できなくなるってヤツがあってさ。気を完全に掌握すると軽く当てた拳一発で相手を一撃で倒したりとかできるって物語の設定があったのを思い出したんだよ」


「面白い設定ね、ちょっとだけワクワクしちゃったわ」



 ゴルドワーフも微笑ましそうにクスクス笑っている。話のタネとしては最上だったようだ。ギルバもマーソウも男として面白い戦いの話には弱い。二人とも普段より口角が上がり気味である



「もしカレンがそうだったら美少女拳法家だったな! HAHAHA………あれ?」



 そしてふとキヤがカレンの方を見るとカレンが消えていた。辺りを見回してもどこにも見当たらない。キヤの反応に異変に気付いた全員が辺りを見回すが、カレンの姿はどこにも見当たらない。



「カレン? カレンー? どこいったー?」


「カレンちゃん? ちょっと、ホントどこ行ったの?」



 少しずつ焦り出す工房メンバーだがギルバは落ち着いて茶を啜っている



「落ち着け、ドアが開いた気配はない。ということは新人はまだこの部屋にいる」


「お、おぅ……ちょっとアセった……でもカレンは一体どこにぅ?」



 最後まで言い終わらないうちにキヤのほっぺがむにーんと伸ばされた。何が起こったか理解する暇もなく、キヤの背後にカレンはいた。キヤに密着し後ろから手を伸ばしてほっぺをむにーんとしてるカレン。なにこれ




 そしてカレンは羞恥心で一日引きこもった。キヤも巻き込まれて引きこもった。もう殴る壁はない………柱か……一本くらいいいかな?

短くなってごめんなさい、色々と忙しくて……いずれ増設します。多分

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